MERRY怒濤の6夜公演、第2夜終了「10年もこんなカッコいいバンドをやれて幸せです」

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MERRYの誕生10周年を記念しての6夜公演、<MERRY 10th Anniversary NEW LEGEND OF HIGH COLOR「6 DAYS」>が東京・恵比寿リキッドルームで開幕し、11月8日はその第2夜、すなわち2004年発表のインディーズ第2作『モダンギャルド』を主題とするライヴが行なわれた。昨日と同様、詳細にわたる記述は避けておくが、すべての演奏を終了したのち、ステージを去る間際にネロ(Dr)が客席に投げ掛けていた言葉が、この夜のライヴがいかに素晴らしいものだったかを物語っている。

◆MERRY画像

「10年もこんなカッコいいバンドをやれて幸せです。ついてきてくれてありがとう!これからもよろしく!」

▲ギャラリーの一部。あなたが手に入れられなかったレア・アイテムもずらり。なんとジャケットの校正刷りまで!
そして終演直後の楽屋で、健一(G)に少しばかり話を聞いた。彼は今回の6DAYS公演開催にあたり、会場内に併設されているギャラリーを担当。その準備にはかなり手こずった部分もあったようだが、その好評ぶりに安堵している様子。同時に、この夜のライヴについても満足そうな表情で振り返ってくれた。

「手応えは充分すぎるほどありました。正直言うと、当初は心配してた部分もあったんです。というのも、このへんの曲のなかには久しくライヴでやってこなかったものも多いんで。ただ、みっちりとリハを積んできたこともあって演奏面には何の不安もなかったし、結果、ずっとやってこなかった曲でのお客さんのノリが意外なくらいに良かったりもして。個人的には「レスト イン ピース」とか、隠れた名曲だなと思うんです。最近の曲と並べても違和感ないんじゃないかなと思えるし、このアルバムには今後のライヴにもっと取り入れていいんじゃないかと思える曲が多々ありますね。そういう意味も含めて、このアルバムには『Beautiful Freaks』と重なる部分があるのかもしれない」

実際、僕自身もこのライヴを通じて『モダンギャルド』の重要性について再認識させられたし、“あの頃には過剰に突出していると感じられたものが、今や当然のように消化され、説得力を持ち合わせている”という時間経過に比例しながらの進化を随所に感じさせられることになった。

そして本日、11月9日、この6夜公演は第3夜を迎える。お題目は2005年発表のメジャー・デビュー作『nuケミカルレトリック』だ。健一は「このアルバムにも、ライヴにうってつけでありながら長いことやってこなかった曲が結構あるんで……」と語り、自身も楽しみにしている楽曲のひとつとして「ニセモノ天国」のタイトルをあげた。そして会話に加わってきた結生(G)とともにこの第3夜用のセットリストを眺めながら、「この曲をここでやるのは当然の流れとして、ここでこうなるのがアレだよね?」といった会話を始めた。こうしてそのまま文章にするとまったく意味不明だろうが、そうしたやりとりを目の当たりにしながら筆者の期待感は増すばかり。当時の彼らにとって画期的としか言いようのない作品だった『nuケミカルレトリック』が解体と再構築を経てどのような形で提示されることになるのかを、楽しみにしていて欲しい。今夜も当然、MERRYを見逃せない!

文/撮影:増田勇一


<MERRY 10 th Anniversary NEW LEGEND OF HIGH COLOR「6 DAYS」>
11月8日(火)Vol.2~『モダンギャルド』
・黒い虹
・流離ラプソディー
・ジャパニーズモダニスト
・青春ノイローゼ
・ハライソ
・R-246
・想ひでサンセット
・躊躇いシャッフル
・恋哀交差点
・レスト イン ピース
・心切ループ
・窓
・ニヒリスティック
・ロストジェネレーション
・愛国弐~マスラオ~
・T.O.P
‐encore‐
・finale
・夜光
・不均衡キネマ
・絶望
‐special encore‐
・そして、遠い夢のまた夢

<MERRY 10th Anniversary NEW LEGEND OF HIGH COLOR「6 DAYS」>
東京・恵比寿リキッドルーム
11月7日(月)Vol.1~『現代ストイック』(終了)
11月8日(火)Vol.2~『モダンギャルド』(終了)
11月9日(水)Vol.3~『nuケミカルレトリック』
11月11日(金)Vol.4~『PEEP SHOW』
11月12日(土)Vol.5~『M.E.R.R.Y.』
11月13日(日)Vol.6~『アンダーワールド』

◆MERRYオフィシャルサイト
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