ビョーク、『バイオフィリア』のぶっ飛びマルチメディアっぷり
全世界で発売となったビョークのニュー・アルバム『バイオフィリア』だが、先にお伝えしたとおり、『バイオフィリア』はマルチメディア・プロジェクトであり、スタジオ・アルバム、アプリ、新しいウェブサイト、そしてカスタム・メイドされた楽器、ライヴ、教育的なワークショップから構成されているという。
◆「full biophilia app suite」映像
その構成要素のひとつであるアプリのすべても販売されたが、アプリの映像が公開となった。その目を引く映像の数々に、ビョークの頭の中はどうなっているのか、感嘆するばかりである。
そして、もうひとつの構成要素であるライヴが、ビョークの故郷アイスランドでスタートとなり、10月末まで実施されるという。ライヴの期間中は教育的なワークショップも実施される予定となっており、ライヴ内では、このプロジェクトのために製作されたカスタム・メイドの楽器も間近に見ることができるという。
これらの楽器を創ったチーム中には、イギリスの発明家やアイスランドのオルガン職人、MIT Media Lab卒業者等がおり、4つの3mの振り子を持つハープは、振り子の揺れでストリングを引っ張るという動作により、楽曲の重力を描写するのだとか。その他Sharpsichordという3mの巨大手押しオルゴールや、midiによってコントロールされているパイプオルガン、セレスト(ブロンズで出来たガムラン・バーで出来たもの)、ツイン・ミュージカル・テスラコイルなど、文字だけではさっぱりわけのわからない楽器群が鎮座するようだ。ちなみにテスラコイルは、「サンダーボルト」のベースラインとして使われているとのこと。
ライブ会場では、ビョークと楽器類、そして合唱団が中央ステージに、観客のためのエリアはカスタムメイドの楽器とステージを囲むように設置されており、ビョークという銀河系を囲むような形となる。青とオレンジで彩られた衣装は、今作のテーマとなっている「テクノロジーと自然」の自然の部分を表したかのようで、まるで地球のようにも感じられる色彩だ。
自然を自発的に感じるように作られたというビョーク流自然科学『バイオフィリア』、そのすべてを日本でも体験できる日が来ることを祈りつつ、まずは、アプリとアルバムで体験いただきたいところだ。
『バイオフィリア』
2011年10月5日発売
アプリ「バイオフィリア」
http://itunes.com/apps/biophilia
◆ビョーク・オフィシャルサイト
◆BARKS洋楽チャンネル