ヤマハ、シンセ&iPhoneアプリも多数登場、小室哲哉も参加の<Yamaha & Steinberg EXPO 2011>イベントレポート
■サードパーティのプラグインに触れられるVST Plugin ZONE
VST対応のプラグインを扱う国内代理店が集まり展示を行ったのがVST Plugin ZONE。現在販売されているVSTプラグインのほとんどを試せるという貴重な場となった。
▲Antaresのプラグインを展示したイーフロンティア。強力なピッチ修正に加えタイミング補正を可能にしたAuto-Tune 7、より簡単にケロケロボイスが得られる低価格なプラグインAuto-Tune EFX、マイクモデリングのMic Mod EFXなどを展示。
▲クリプトン・フューチャー・メディアはTONE2、TOONTRACK、VIR2、VIENNAなど多くのメーカーの製品を用意。新製品では種から枝を育てるように音を作るSONIC CHARGEのユニークなシンセ「SYNPLANT」(画面左下)やアナログドラムマシン「MICROTONIC」(右)に注目。
▲ディリゲントは、Native Instrumentsからシンセ&エフェクトを多数バンドルしたKOMPLETE 7、パッド搭載のハードウェアコントローラーとソフトウェアによるまさにグルーブボックスライクななリズム作成ツールMASCHINEを展示。
▲ハイ・リゾリューションは、EASTWEST、XLN AUDIO、Ultimate Sound Bankなどのプラグインをラインナップ。MOTUからは発表前のソフトウェアサンプラーMARCH FIVE3がお目見え。新たにバーチャルアナログシンセ(写真)や、ギターのストローク(速度も可変)を再現するライブラリも搭載。
▲フックアップは、Celemonyのピッチ&タイミング補正ツールMelodyneやArturiaのソフトウェアシンセ、PSPのエフェクトプラグインなどを展示。DSPによりCPUに負荷知らずでプラグインを利用できるUniversal AudioのUAD-2シリーズからはMacBookで使えるUAD-2 SATTELITEを用意。
▲宮路商会M.I.D.は、ドラムの音を差し替えるドラムリプレーサーのDRUMAGOGG(画面左)や、SPLのTransient Designer(画面右)をはじめ、brainworx、SLATE DIGITAL、elysia各社の本格的なエンジニア向けのエフェクトプラグインを多数ラインナップ。
▲メディア・インテグレーションは、IK MutltimediaのアンプシミュレーターAmpliTubeをはじめWAVES、SPECTRASONICSなど多数のメーカーの製品を用意。注目はサンプルを自動でスライスしてパッドにマッピング、シーケンス機能も備えたfxpansionのGeist(画面右下)。
■小室哲哉も登場、多彩なセミナー&ライブセッション
ホールのステージでは、ヤマハ製品の解説をまじえたデモンストレーション「Yamaha Product Specialist Stage」と、ゲストによる「Professional Artist Stage」が交互に繰り広げられた。それぞれの時間が限られたものだったが、内容の濃いステージで来場者を満足させていた。
▲miniのサウンドプロデュースをはじめ、宇都宮 隆、SPEED、高橋 瞳、TAKUYAらアーティストへの楽曲提供やレコーディング、リミックスなどを手がけるnishi-ken(写真右)はCubaseでの曲づくりについてトーク。楽曲制作からミックス、マスタリングまでCubaseで行うとのことで、使用プラグインについても実際のリリース曲の制作に使ったCubaseのプロジェクト画面を見せながら解説。
▲シンセサイザーバトルと銘打って熱いプレイを聞かせてくれたのが、NOBU-KとGakushiの2人。NOBU-Kがツアーに参加するEXILEの楽曲や、GakushiがレコーディングでアレンジしたAIの楽曲、さらにレディー・ガガやNEYOらのヒット曲などを、MOXやMOTIFなどのシンセで披露。ピアノやエレピ、シンセベースやリード、果てはクラビネットやブラスなど多彩なサウンドをライブさながらの熱のこもったプレイで会場を大いに盛り上げた。
▲DE DE MOUSEは曲づくりの手法を解説。自身の楽曲の独特のボーカルについて、Auto-TuneやVOCALOIDではないかと言われるが、実際はサンプラーで制作されていると告白。細かいエディットにより、1万円程度の低価格な製品でも実現できるとした。また、制作時は鍵盤などを使わずMacBookだけでやりたいとした一方、ライブは別でNovationのNocturnを使用するという。トーク後のライブではYMOの楽曲も交え多彩なサウンドをDJスタイルでつなぐパフォーマンスを見せた。
ステージの最後を飾ったのは、ヤマハのイベントに参加するのは15年ぶりという小室哲哉による「TK Special Talk & Live」。ヤマハシンセとの出会いをはじめ、ヤマハのシンセサイザーEOSのキャラクターを務めていた当時の地方でのストアイベントにおけるエピソード(メンバーが来なかった!)や、最新ソロアルバム「Digitalian is eating breakfast 2」の制作環境などについて語った。テレビ番組「ザ・ベストテン」初登場時のエピソードでは、ヤマハの器材が総動員されたことに触れ、その映像は「今でもYouTubeですぐ見られます」と茶目っ気たっぷりにトークを展開。最近のヤマハの楽器では「STAGEAが大好き。あれはもうエレクトーンとはいえない。シンセでいい」とも。自身の制作手法については、「鍵盤があるハードウェアのシンセがメイン、それを自分で弾いて録るというやり方は変わらない」としながらも「若い人はどんどんプラグインなどのソフトウェアを使っていっていい」「ただ選択肢が多いので、選ぶ基準として、一回古いスタジオの器材を見てそれを参考に音づくりをするのもいい」「最後は自分のグルーヴ、感性、マニュアル感を出さないといけない」と語った。また、「最近のシンセはシミュレーションという意味では相当なところまで来ている」とし、「自分はシンセサイザーならではの電子音の気持ちよさを追求したい」としめくくった。ライブではまもなく発売のglobeのリミックスアルバム「house of globe」からの楽曲などアンコールを含め3曲を披露。トークでの発言を納得させるシンセサウンドで、来場者を魅了した。
▲MOTIF XF、MOX、CP1など4台のヤマハシンセを駆使、ペダルも多用のパフォーマンスで魅せる。
▲終始笑顔で進められたトーク。こぼれ話も多数披露。
◆Yamaha & Steinberg EXPO 2011
◆ヤマハ
◆BARKS 楽器チャンネル
VST対応のプラグインを扱う国内代理店が集まり展示を行ったのがVST Plugin ZONE。現在販売されているVSTプラグインのほとんどを試せるという貴重な場となった。
▲Antaresのプラグインを展示したイーフロンティア。強力なピッチ修正に加えタイミング補正を可能にしたAuto-Tune 7、より簡単にケロケロボイスが得られる低価格なプラグインAuto-Tune EFX、マイクモデリングのMic Mod EFXなどを展示。
▲クリプトン・フューチャー・メディアはTONE2、TOONTRACK、VIR2、VIENNAなど多くのメーカーの製品を用意。新製品では種から枝を育てるように音を作るSONIC CHARGEのユニークなシンセ「SYNPLANT」(画面左下)やアナログドラムマシン「MICROTONIC」(右)に注目。
▲ディリゲントは、Native Instrumentsからシンセ&エフェクトを多数バンドルしたKOMPLETE 7、パッド搭載のハードウェアコントローラーとソフトウェアによるまさにグルーブボックスライクななリズム作成ツールMASCHINEを展示。
▲ハイ・リゾリューションは、EASTWEST、XLN AUDIO、Ultimate Sound Bankなどのプラグインをラインナップ。MOTUからは発表前のソフトウェアサンプラーMARCH FIVE3がお目見え。新たにバーチャルアナログシンセ(写真)や、ギターのストローク(速度も可変)を再現するライブラリも搭載。
▲フックアップは、Celemonyのピッチ&タイミング補正ツールMelodyneやArturiaのソフトウェアシンセ、PSPのエフェクトプラグインなどを展示。DSPによりCPUに負荷知らずでプラグインを利用できるUniversal AudioのUAD-2シリーズからはMacBookで使えるUAD-2 SATTELITEを用意。
▲宮路商会M.I.D.は、ドラムの音を差し替えるドラムリプレーサーのDRUMAGOGG(画面左)や、SPLのTransient Designer(画面右)をはじめ、brainworx、SLATE DIGITAL、elysia各社の本格的なエンジニア向けのエフェクトプラグインを多数ラインナップ。
▲メディア・インテグレーションは、IK MutltimediaのアンプシミュレーターAmpliTubeをはじめWAVES、SPECTRASONICSなど多数のメーカーの製品を用意。注目はサンプルを自動でスライスしてパッドにマッピング、シーケンス機能も備えたfxpansionのGeist(画面右下)。
■小室哲哉も登場、多彩なセミナー&ライブセッション
ホールのステージでは、ヤマハ製品の解説をまじえたデモンストレーション「Yamaha Product Specialist Stage」と、ゲストによる「Professional Artist Stage」が交互に繰り広げられた。それぞれの時間が限られたものだったが、内容の濃いステージで来場者を満足させていた。
▲miniのサウンドプロデュースをはじめ、宇都宮 隆、SPEED、高橋 瞳、TAKUYAらアーティストへの楽曲提供やレコーディング、リミックスなどを手がけるnishi-ken(写真右)はCubaseでの曲づくりについてトーク。楽曲制作からミックス、マスタリングまでCubaseで行うとのことで、使用プラグインについても実際のリリース曲の制作に使ったCubaseのプロジェクト画面を見せながら解説。
▲シンセサイザーバトルと銘打って熱いプレイを聞かせてくれたのが、NOBU-KとGakushiの2人。NOBU-Kがツアーに参加するEXILEの楽曲や、GakushiがレコーディングでアレンジしたAIの楽曲、さらにレディー・ガガやNEYOらのヒット曲などを、MOXやMOTIFなどのシンセで披露。ピアノやエレピ、シンセベースやリード、果てはクラビネットやブラスなど多彩なサウンドをライブさながらの熱のこもったプレイで会場を大いに盛り上げた。
▲DE DE MOUSEは曲づくりの手法を解説。自身の楽曲の独特のボーカルについて、Auto-TuneやVOCALOIDではないかと言われるが、実際はサンプラーで制作されていると告白。細かいエディットにより、1万円程度の低価格な製品でも実現できるとした。また、制作時は鍵盤などを使わずMacBookだけでやりたいとした一方、ライブは別でNovationのNocturnを使用するという。トーク後のライブではYMOの楽曲も交え多彩なサウンドをDJスタイルでつなぐパフォーマンスを見せた。
ステージの最後を飾ったのは、ヤマハのイベントに参加するのは15年ぶりという小室哲哉による「TK Special Talk & Live」。ヤマハシンセとの出会いをはじめ、ヤマハのシンセサイザーEOSのキャラクターを務めていた当時の地方でのストアイベントにおけるエピソード(メンバーが来なかった!)や、最新ソロアルバム「Digitalian is eating breakfast 2」の制作環境などについて語った。テレビ番組「ザ・ベストテン」初登場時のエピソードでは、ヤマハの器材が総動員されたことに触れ、その映像は「今でもYouTubeですぐ見られます」と茶目っ気たっぷりにトークを展開。最近のヤマハの楽器では「STAGEAが大好き。あれはもうエレクトーンとはいえない。シンセでいい」とも。自身の制作手法については、「鍵盤があるハードウェアのシンセがメイン、それを自分で弾いて録るというやり方は変わらない」としながらも「若い人はどんどんプラグインなどのソフトウェアを使っていっていい」「ただ選択肢が多いので、選ぶ基準として、一回古いスタジオの器材を見てそれを参考に音づくりをするのもいい」「最後は自分のグルーヴ、感性、マニュアル感を出さないといけない」と語った。また、「最近のシンセはシミュレーションという意味では相当なところまで来ている」とし、「自分はシンセサイザーならではの電子音の気持ちよさを追求したい」としめくくった。ライブではまもなく発売のglobeのリミックスアルバム「house of globe」からの楽曲などアンコールを含め3曲を披露。トークでの発言を納得させるシンセサウンドで、来場者を魅了した。
▲MOTIF XF、MOX、CP1など4台のヤマハシンセを駆使、ペダルも多用のパフォーマンスで魅せる。
▲終始笑顔で進められたトーク。こぼれ話も多数披露。
◆Yamaha & Steinberg EXPO 2011
◆ヤマハ
◆BARKS 楽器チャンネル
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