フリート・フォクシーズ、メンバーからアルバム解説到着
フリート・フォクシーズのセカンド・アルバム『HELPLESSNESS BLUES』が、4月27日に日本先行発売となった。
◆フリート・フォクシーズ画像
前作に引き続き、静かなる高エネルギー、深遠で美しいメロディ、重厚で浮遊感のあるコーラスワーク…と、その魅力は世界中のオーディエンスをとりこにしてきたものだが、フリート・フォクシーズのサウンドはどのように生まれたのか。
そんな中、『HELPLESSNESS BLUES』の発売を記念して、メンバーのロビン・ペックノールド自身によるアルバム解説が公開された。アルバムの製作については勿論、これまでロビン自身が受けてきた音楽的影響なども赤裸々に語られる、非常に貴重なものだ。
◆ ◆ ◆
僕の名前はロビンでフリート・フォクシーズのシンガーでソングライターをやっていて、新作『HELPLESSNESS BLUES』を説明するためのプロモーション用のバイオグラフィをこうやって書いている。
バックグラウンドを少し話そう。バンドはシアトル出身で、メンバーは僕、Skye Skjelset、Josh Tillman、Casey Wescott、Christian Wargoと今作を手伝ってくれた新しい友達でツアーにも参加することになっているMorgan Henderson。バンドは最初僕とSkyeだけで中学時代に結成しずっとSkyeの寝室で曲を演奏していた。そしてシアトルに引っ越し、バンド名を決めて他のミュージシャンと会って一緒に演奏するようになり、今現在のメンバー達と出会った。Caseyは2005年、Chrstianは2007年にバンドに加わり、Joshは1枚目のアルバムをリリースする少し前にメンバーになったけどレコーディングの後だった。バックグラウンドとしてはこんな感じ。この情報をおもしろく書くのは難しいと思うけど幸運を祈るよ。
2008年にファーストアルバムをリリースし、いろんな人やメディアから思いがけずサポートをたくさんもらい、2009年10月までツアーをやっていた。(本当はUSツアーを一つか二つやった後に2008年秋からセカンドアルバムの制作を始めたかったんだけどね!)
レコーディングはシアトルにある1970年代からやっているスタジオでデモの段階からスタートした。このスタジオは1970年代からTriangle、Jon & Stu's、Reciprocal RecordingからHall of Justiceまで複数の会社の手に渡った経緯がある。NirvanaのBleachを含めたくさんの傑作がこのスタジオで生まれている。2009年10月にDeath Cab for Cutieとのリース契約が切れた後、僕達が幸運にも契約することができ再び曲作りに専念することができた。数ヵ月後、Joanna Newsomから彼女のライヴのオープニングをやる依頼がきた。彼女の熱烈なファンである僕は、彼女のオープニングに抜擢されたことをとても光栄に思い嬉しくって一人で演奏できる曲を作らなきゃと考えた。だから、このアルバムに収録された何曲かはこのツアーの前に作った曲なんだ。一人で演奏するということはクリアなリリックとインパクトの強いメロディをもつ曲を作ることにフォーカスするということだった。だから2009年の大半をソングライターっぽくない曲作りを手がけることをして過ごし、満足いかないことも多かったんだけど、このことが僕に普段とは違うことにフォーカスするチャンスを与えてくれた。
最初のNewsomのツアーの後、Dreamland Recordingでレコーディングするためにニューヨーク州ウッドストックへみんなで行った。ここは仲のいいバンドBeach Houseが前作『Teen Dream』をレコーディングした場所で、彼らからいいスタジオだったと聞いていた。そこでドラムとアコースティックギターのレコーディングのため12日間滞在した。Joshは今作でドラマーとして最高の仕事をしてくれた。創意に富んだパーツを書いてくれたし、彼の素晴らしいテンポとフィーリングのおかげで1曲をのぞいた全ての楽曲をメトロノームなしで録音できた。
そして、2010年5月から11月にかけてシアトルでの長いレコーディング期間が始まった。Reciprocal、Bear CreekやAvastといったスタジオでレコーディングしたんだけど、うまく行かないことも度々あった。まあ話せば長くなるけど、体調不良、スケジュールの問題、クリエイティブ面での疑念、仕切り直し、曲の書き直し、新曲の作曲など色んな事があって長い時間がかかってしまった。最終的に2010年12月にシアトルにあるAvastでミキシングをしレコーディング作業を終えたわけだが、ギリギリまでヴォーカルやギターを追加レコーディングしたりリリックに手直しを加えたりしていた。いや、ギリギリというかほとんど間に合ってなかったかな。というわけで、デビューアルバムからほぼ3年の時を経てセカンドアルバムを完成させた。では音楽についてもう少し話をしよう。
新作の音はポピュラーミュージックから1960年代中期から1970年代初期のフォークロック、そしてPeter Paul & Mary、John Jacob Niles、Bob Dylan、The Byrds、Neil Young、CSN、Judee Sill、Ennio Morricone、West Coast Pop Art Experimental Band、The Zombies、SMiLE時代のBrian Wilson、Roy Harper、Van Morrison、John Fahey、Robbie Basho、The Trees Community、Duncan Browne、the Electric Prunes、Trees、Pete Seeger、and Sagittarius他多数のミュージシャンからフォークの影響とインスピレーションを受けた。フォークロック、トラディッショナルフォークとサイケデリックポップを混ぜてグループヴォーカルハーモニーを強調させた音楽だと思う。今回大きなインスピレーションとなったのはAstral Weeksだった。音に反映されてないときでも、アプローチにインスピレーションを与えてくれていたりする。Van Morrisonのヴォーカルの剥き出しの感情やトランスっぽいアレンジも新作に大いにインスピレーションを与えてくれた。
音的には「Grown Ocean」と「Bedouin Dress」もしくは「HELPLESSNESS BLUES」といった曲のスライドギターの部分は若干カントリーミュージックよりに仕上がっている。12弦ギター、ハンマードダルシマー、ツィター、アップライトベース、ウッドフルート、ティンパニー、ムーグシンセサイザー、タンボラ、フィドル、マーキソフォン、クラリネット、ミュージックボックス、ペダルスチールギター、ラップスチールギター、チベタンシンギングボール、ヴィブラフォンなど様々な新しい楽器を使ってトラディッショナルよりのバンド編成でレコーディングをした。
OK!これでほとんどを説明できたかと思う。最後に話すのはタイトルのこと。『HELPLESSNESS BLUES』というタイトルをつけたのには色んな理由がある。第一に何となくおもしろいタイトルだから。第二は、このアルバムのメインテーマの一つでもあるんだが、自分が誰であるかとどういう人間になりたいか、あるいは最終的にどういう人間になっていたいか、そしていかに時にして自分自身がこれを阻む唯一の妨げになってしまっているかということ。この考えは収録曲のうちの何曲かで表現している。
読んでくれてありがとう。新作を是非楽しんでほしい!
ロビン
◆ ◆ ◆
『ヘルプレスネス・ブルーズ』
2011年4月27日 日本先行発売
初回限定盤 PCDT 37 \2,100(税込)
通常盤 PCDT 38 \2,415(税込)
1.Montezuma
2.Bedouin Dress
3.Sim Sala Bim
4.Battery Kinzie
5.The Plains/ Bitter Dancer
6.Helplessness Blues
7.The Cascades
8.Lorelei
9.Someone You’d Admire
10.The Shrine/ An Aurgument
11.Blue Spotted Tail
12.Grown Ocean
◆フリート・フォクシーズ・オフィシャルサイト
◆フリート・フォクシーズ・オフィシャルサイト(海外)
◆洋楽チャンネル
◆フリート・フォクシーズ画像
前作に引き続き、静かなる高エネルギー、深遠で美しいメロディ、重厚で浮遊感のあるコーラスワーク…と、その魅力は世界中のオーディエンスをとりこにしてきたものだが、フリート・フォクシーズのサウンドはどのように生まれたのか。
そんな中、『HELPLESSNESS BLUES』の発売を記念して、メンバーのロビン・ペックノールド自身によるアルバム解説が公開された。アルバムの製作については勿論、これまでロビン自身が受けてきた音楽的影響なども赤裸々に語られる、非常に貴重なものだ。
◆ ◆ ◆
僕の名前はロビンでフリート・フォクシーズのシンガーでソングライターをやっていて、新作『HELPLESSNESS BLUES』を説明するためのプロモーション用のバイオグラフィをこうやって書いている。
バックグラウンドを少し話そう。バンドはシアトル出身で、メンバーは僕、Skye Skjelset、Josh Tillman、Casey Wescott、Christian Wargoと今作を手伝ってくれた新しい友達でツアーにも参加することになっているMorgan Henderson。バンドは最初僕とSkyeだけで中学時代に結成しずっとSkyeの寝室で曲を演奏していた。そしてシアトルに引っ越し、バンド名を決めて他のミュージシャンと会って一緒に演奏するようになり、今現在のメンバー達と出会った。Caseyは2005年、Chrstianは2007年にバンドに加わり、Joshは1枚目のアルバムをリリースする少し前にメンバーになったけどレコーディングの後だった。バックグラウンドとしてはこんな感じ。この情報をおもしろく書くのは難しいと思うけど幸運を祈るよ。
2008年にファーストアルバムをリリースし、いろんな人やメディアから思いがけずサポートをたくさんもらい、2009年10月までツアーをやっていた。(本当はUSツアーを一つか二つやった後に2008年秋からセカンドアルバムの制作を始めたかったんだけどね!)
レコーディングはシアトルにある1970年代からやっているスタジオでデモの段階からスタートした。このスタジオは1970年代からTriangle、Jon & Stu's、Reciprocal RecordingからHall of Justiceまで複数の会社の手に渡った経緯がある。NirvanaのBleachを含めたくさんの傑作がこのスタジオで生まれている。2009年10月にDeath Cab for Cutieとのリース契約が切れた後、僕達が幸運にも契約することができ再び曲作りに専念することができた。数ヵ月後、Joanna Newsomから彼女のライヴのオープニングをやる依頼がきた。彼女の熱烈なファンである僕は、彼女のオープニングに抜擢されたことをとても光栄に思い嬉しくって一人で演奏できる曲を作らなきゃと考えた。だから、このアルバムに収録された何曲かはこのツアーの前に作った曲なんだ。一人で演奏するということはクリアなリリックとインパクトの強いメロディをもつ曲を作ることにフォーカスするということだった。だから2009年の大半をソングライターっぽくない曲作りを手がけることをして過ごし、満足いかないことも多かったんだけど、このことが僕に普段とは違うことにフォーカスするチャンスを与えてくれた。
最初のNewsomのツアーの後、Dreamland Recordingでレコーディングするためにニューヨーク州ウッドストックへみんなで行った。ここは仲のいいバンドBeach Houseが前作『Teen Dream』をレコーディングした場所で、彼らからいいスタジオだったと聞いていた。そこでドラムとアコースティックギターのレコーディングのため12日間滞在した。Joshは今作でドラマーとして最高の仕事をしてくれた。創意に富んだパーツを書いてくれたし、彼の素晴らしいテンポとフィーリングのおかげで1曲をのぞいた全ての楽曲をメトロノームなしで録音できた。
そして、2010年5月から11月にかけてシアトルでの長いレコーディング期間が始まった。Reciprocal、Bear CreekやAvastといったスタジオでレコーディングしたんだけど、うまく行かないことも度々あった。まあ話せば長くなるけど、体調不良、スケジュールの問題、クリエイティブ面での疑念、仕切り直し、曲の書き直し、新曲の作曲など色んな事があって長い時間がかかってしまった。最終的に2010年12月にシアトルにあるAvastでミキシングをしレコーディング作業を終えたわけだが、ギリギリまでヴォーカルやギターを追加レコーディングしたりリリックに手直しを加えたりしていた。いや、ギリギリというかほとんど間に合ってなかったかな。というわけで、デビューアルバムからほぼ3年の時を経てセカンドアルバムを完成させた。では音楽についてもう少し話をしよう。
新作の音はポピュラーミュージックから1960年代中期から1970年代初期のフォークロック、そしてPeter Paul & Mary、John Jacob Niles、Bob Dylan、The Byrds、Neil Young、CSN、Judee Sill、Ennio Morricone、West Coast Pop Art Experimental Band、The Zombies、SMiLE時代のBrian Wilson、Roy Harper、Van Morrison、John Fahey、Robbie Basho、The Trees Community、Duncan Browne、the Electric Prunes、Trees、Pete Seeger、and Sagittarius他多数のミュージシャンからフォークの影響とインスピレーションを受けた。フォークロック、トラディッショナルフォークとサイケデリックポップを混ぜてグループヴォーカルハーモニーを強調させた音楽だと思う。今回大きなインスピレーションとなったのはAstral Weeksだった。音に反映されてないときでも、アプローチにインスピレーションを与えてくれていたりする。Van Morrisonのヴォーカルの剥き出しの感情やトランスっぽいアレンジも新作に大いにインスピレーションを与えてくれた。
音的には「Grown Ocean」と「Bedouin Dress」もしくは「HELPLESSNESS BLUES」といった曲のスライドギターの部分は若干カントリーミュージックよりに仕上がっている。12弦ギター、ハンマードダルシマー、ツィター、アップライトベース、ウッドフルート、ティンパニー、ムーグシンセサイザー、タンボラ、フィドル、マーキソフォン、クラリネット、ミュージックボックス、ペダルスチールギター、ラップスチールギター、チベタンシンギングボール、ヴィブラフォンなど様々な新しい楽器を使ってトラディッショナルよりのバンド編成でレコーディングをした。
OK!これでほとんどを説明できたかと思う。最後に話すのはタイトルのこと。『HELPLESSNESS BLUES』というタイトルをつけたのには色んな理由がある。第一に何となくおもしろいタイトルだから。第二は、このアルバムのメインテーマの一つでもあるんだが、自分が誰であるかとどういう人間になりたいか、あるいは最終的にどういう人間になっていたいか、そしていかに時にして自分自身がこれを阻む唯一の妨げになってしまっているかということ。この考えは収録曲のうちの何曲かで表現している。
読んでくれてありがとう。新作を是非楽しんでほしい!
ロビン
◆ ◆ ◆
『ヘルプレスネス・ブルーズ』
2011年4月27日 日本先行発売
初回限定盤 PCDT 37 \2,100(税込)
通常盤 PCDT 38 \2,415(税込)
1.Montezuma
2.Bedouin Dress
3.Sim Sala Bim
4.Battery Kinzie
5.The Plains/ Bitter Dancer
6.Helplessness Blues
7.The Cascades
8.Lorelei
9.Someone You’d Admire
10.The Shrine/ An Aurgument
11.Blue Spotted Tail
12.Grown Ocean
◆フリート・フォクシーズ・オフィシャルサイト
◆フリート・フォクシーズ・オフィシャルサイト(海外)
◆洋楽チャンネル