毛皮のマリーズ、ツアー最終日に着うた(R)チャート急上昇

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12月17日(金)SHIBUYA-AXにて<コミカル・ヒステリー・ツアー>のファイナル公演を行なった毛皮のマリーズ。なんとこのライヴ当日、新曲「愛のテーマ」の着うた(R)先行配信を開始したところ、レコチョクロックチャートで1位、総合でも16位にチャートイン。前作がトップ100圏外だったことを考えると、目覚しい躍進ぶりだ。

<コミカル・ヒステリー・ツアー>画像

そうした彼らの勢いを象徴するかのように、ツアー・ファイナルとなった17日のSHIBUYA-AXは熱狂の坩堝と化した。ライヴ・レポートが到着したので、お届けします。

   ◆   ◆   ◆

<コミカル・ヒステリー・ツアー>2010年12月17日(金)ワンマン、この日は当日券も発売されないほどの超満員に膨れ上がった会場は、開演前から異様なほどの熱気に包まれていた。

オープニングSEのフランス・ギャル「夢見るシャンソン人形」が鳴り響き、メンバーが登場。そして志磨(Vo)が姿を見せずに10月にリリースした「Mary Lou」のイントロを歌いだすと、一気に熱狂の渦へ。

「ダイアモンド・ドッグス・ツアー」の時のデヴィッド・ボウイをオマージュした、青いロングT+赤いボクシング・グローヴ+サスペンダーという出で立ちで登場した志磨は、新旧織り交ぜたいわば毛皮のマリーズによる「オールタイムヒッツ」的な選曲ですべてのファンを喜ばせようとする。

途中のMCで、志磨は上京したばかりの頃、ギターの越川和磨とともにアルバイトとしてAXの警備をしていたことを告白。「警備員のみなさんも、今日は楽しんでいってください! 僕が許可します! そしてガッポリ日給を稼いで帰ってください!」という流れで披露されたストーンズ・マナー全開の「金がなけりゃ」のくだりや、「BEAUTIFUL」~「コミック・ジェネレイション」の感動と熱狂の渦は、音楽とともにエンターテインメント全体を標榜する志磨遼平の高いパフォーマンス能力をまざまざと見せ付けた。

アンコールでは、これまでと打って変わって静寂とともに始まった「デュマフィスの恋人」~サポート・キーボードを務めたソウル・フラワー・ユニオンの奥野真哉によるTHE BEATLES「ストロベリー・フィールズ」を髣髴とさせるメロトロンの音色へとつながり、最後の最後に隠されていた名曲「平和」を披露。そのあまりにもドラマチックに心に突き刺さる熱唱は、毛皮のマリーズが、過激なパフォーマンスでアンダーグラウンドを席巻していた時代がとうに過ぎ、現在、1段階も2段階も高いステージに立っていることを証明し、そしてさらにその先に、輝かしい未来をも手中に収めんとしているオーラが見て取れた。客電が点いてもなかなか帰ろうとしない多くの観客の姿が、この日、このSHIBUYA-AXが日本で最も幸福な場所だったであろうことを証明していた。

2010年12月17日(金)SHIBUYA-AX
1:Mary Lou
2:ベイビー・モートン
3:ボニーとクライドは今夜も夢中
4:或るGIRLの死
5:ザ・フール
6:金がなけりゃ
7:すてきなモリー
8:愛する or die
9:犬ロック
10:BABYDOLL
11:人生 II
12:ビューティフル
13:コミック・ジェネレイション
14:ジャーニー
15:REBEL SONG
EN-1:デュマフィスの恋人
EN-2:平和

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◆コロムビア特設ページ

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