毛皮のマリーズ、ツアー最終日に着うた(R)チャート急上昇
12月17日(金)SHIBUYA-AXにて<コミカル・ヒステリー・ツアー>のファイナル公演を行なった毛皮のマリーズ。なんとこのライヴ当日、新曲「愛のテーマ」の着うた(R)先行配信を開始したところ、レコチョクロックチャートで1位、総合でも16位にチャートイン。前作がトップ100圏外だったことを考えると、目覚しい躍進ぶりだ。
<コミカル・ヒステリー・ツアー>画像
そうした彼らの勢いを象徴するかのように、ツアー・ファイナルとなった17日のSHIBUYA-AXは熱狂の坩堝と化した。ライヴ・レポートが到着したので、お届けします。
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オープニングSEのフランス・ギャル「夢見るシャンソン人形」が鳴り響き、メンバーが登場。そして志磨(Vo)が姿を見せずに10月にリリースした「Mary Lou」のイントロを歌いだすと、一気に熱狂の渦へ。
「ダイアモンド・ドッグス・ツアー」の時のデヴィッド・ボウイをオマージュした、青いロングT+赤いボクシング・グローヴ+サスペンダーという出で立ちで登場した志磨は、新旧織り交ぜたいわば毛皮のマリーズによる「オールタイムヒッツ」的な選曲ですべてのファンを喜ばせようとする。
途中のMCで、志磨は上京したばかりの頃、ギターの越川和磨とともにアルバイトとしてAXの警備をしていたことを告白。「警備員のみなさんも、今日は楽しんでいってください! 僕が許可します! そしてガッポリ日給を稼いで帰ってください!」という流れで披露されたストーンズ・マナー全開の「金がなけりゃ」のくだりや、「BEAUTIFUL」~「コミック・ジェネレイション」の感動と熱狂の渦は、音楽とともにエンターテインメント全体を標榜する志磨遼平の高いパフォーマンス能力をまざまざと見せ付けた。
アンコールでは、これまでと打って変わって静寂とともに始まった「デュマフィスの恋人」~サポート・キーボードを務めたソウル・フラワー・ユニオンの奥野真哉によるTHE BEATLES「ストロベリー・フィールズ」を髣髴とさせるメロトロンの音色へとつながり、最後の最後に隠されていた名曲「平和」を披露。そのあまりにもドラマチックに心に突き刺さる熱唱は、毛皮のマリーズが、過激なパフォーマンスでアンダーグラウンドを席巻していた時代がとうに過ぎ、現在、1段階も2段階も高いステージに立っていることを証明し、そしてさらにその先に、輝かしい未来をも手中に収めんとしているオーラが見て取れた。客電が点いてもなかなか帰ろうとしない多くの観客の姿が、この日、このSHIBUYA-AXが日本で最も幸福な場所だったであろうことを証明していた。
2010年12月17日(金)SHIBUYA-AX
1:Mary Lou
2:ベイビー・モートン
3:ボニーとクライドは今夜も夢中
4:或るGIRLの死
5:ザ・フール
6:金がなけりゃ
7:すてきなモリー
8:愛する or die
9:犬ロック
10:BABYDOLL
11:人生 II
12:ビューティフル
13:コミック・ジェネレイション
14:ジャーニー
15:REBEL SONG
EN-1:デュマフィスの恋人
EN-2:平和
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