「キースが語るキース」、ローリングストーン誌で翻訳掲載

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11月10日に発売となったローリングストーン日本版12月号で、自叙伝『ライフ』を発表したキース・リチャーズの「キースが語るキース」が掲載されている。ローリングストーンUS版抜粋記事が完全翻訳された独占掲載記事だ。

◆ローリングストーン日本版12月号画像

イギリス人作家ジェームズ・フォックスとともに著した自叙伝『ライフ』は、誕生から現在に至るまで66歳のギタリストの浮き沈みと、死に挑みかかるかのごとき過剰行為の数々が赤裸々に綴られたもの。その中身は、突き詰めて言うなれば2つの物語から成っている。ひとつは音楽、非行、生命力。もうひとつは情と困惑、時に怒りにまみれた口調で語られるモック・ジャガーとの半生で、主導権とバンドの運命を巡る数々の衝突もたびたび登場してくる。「真実を語れば、ミックは平気だという気がした」とリチャーズは言い切り、しばし口をつぐむ。

異様な三角関係、薬物中毒にならなかった秘訣、偉大なるブルースへの愛、読み応えはたっぷりだ。

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1967年、麻薬所持で逮捕されて投獄の危機に瀕していたリチャーズは、付き合い始めたばかりの彼女アニタ・パレンバーグと愛車ベントレーでモロッコへ向かった。(中略)
「話では、俺がアニタを盗んだことになっている。だけど俺的には、アニタを救い出したんだ。実際、ある意味、ブライアンも救ってやった。ふたりとも、だ。あいつらは破滅に向かって進んでいたから。」

「みんなが俺を創造した、みんなが俺を作った、庶民がこの庶民のヒーローを創り上げたんだ。彼らのハートに幸あらんことを祈る。俺は期待に応えるべく、ベストを尽くすよ。みんな、自分にはやらなくちゃならない仕事があるし、まっとうに歩まなくちゃならない人生があるからだ。保険のセールスマンとか、いろんなやつがいる・・・・・だけどな、そいつらの中にも荒れ狂うキース・リチャーズがいるんだ。みんなの憧れのヒーローっていうのは、みんなの書いた台本があるわけだから、その筋通りにやらないとダメだろう。俺はベストを尽くした。大げさでもなんでもなく、無法者みたいな生き方をしてきたんだ。俺自身、その役にはまってたしな。」

以上、本文より一部抜粋

『ライフ』の日本翻訳版刊行は、2011年2月末楓書店から予価2940円で発売となる予定だが、今回の抜粋邦訳は、予定されている日本版刊行時のものとは異なるもの。
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