小林愛実、指揮者ドヴォジェンスキも「アメージング!」
数々の賞を受賞後、わずか14歳ながらEMIクラシックスと契約を果たし、2010年2月にアルバム『小林愛実デビュー!』をリリースしたピアニスト小林愛実が、日本人ピアニストとしては最年少記録となるサントリーホール大ホールでのCDデビューリサイタル追加公演を5月15日(土)に行なった。
◆小林愛実リサイタル画像
この公演は、CD発売前に即完となった4月3日<CDデビュー記念リサイタル>の追加公演として急遽発表されたもの。
親子連れをはじめたくさんの人が詰め掛けた会場で、照明が暗くなり拍手が沸き起こる中、小林愛実は淡い水色のドレスで登場した。ピアノの前に座ると深呼吸をしながら目を閉じ、精神を集中する。その姿に、観客も息をするのを忘れてしまうほどで、演奏前から小林愛実の世界にホールは包まれた。<14歳のショパン・リサイタル>と題された今公演の第一曲目を飾るのは、ショパンの「スケルツォ 第1番 ロ短調 Op.20」。語りかけるかのように奏でられた美しい旋律が、会場中に響き渡っていた。続いてショパンのエチュードの中から、「別れの曲」「第4番」「黒鍵」を披露。一音一音、全身を使って音を表現する彼女は、14歳とは思えないその確かなテクニックと表現力で人々を魅了した。
休憩を挟み、後半はショパンの故郷ポーランドから、今回のコンサートのために来日を果たした指揮者ミハウ・ドヴォジンスキと、管弦楽にはフリーの音楽家や在京プロオケのメンバーによる特別編成のオーケストラ“ショパン祝祭オーケストラ in Tokyo”でショパン「ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 Op.11」をコンチェルトで披露。
オーケストラを率い、指揮者とコンタクトをとりながら演奏するその堂々たる姿は、14歳であることを忘れさせる、大人のピアニスト顔負けのパフォーマンス。指揮者ドヴォジェンスキも小林愛実の演奏を「アメージング!」と絶賛。ドヴォジェンスキのリードも素晴らしく、コンサートの後半を華やかに彩った。アンコールには、小林愛実の十八番とも言えるショパンの「ノクターン第20番」で観客を完全ノックアウト。
今後も彼女は精力的に活動を行ない、8月からは全国各地での演奏が続々開催となる。恐るべき14歳は、ますますの進化を遂げることだろう。
小林愛実『小林愛実デビュー!』
発売中
TOCE-56277(CD+DVD) 3,000円(税込)
<小林愛実 コンサート・スケジュール>
2010年8月26日(木)長野・ホクト文化ホール・中ホール(長野県県民文化会館)リサイタル
2010年8月28日(土)横浜・みなとみらいホール大ホール リサイタル
2010年8月31日(火)名古屋・しらかわホール リサイタル
2010年10月17日(日)北九州・響ホール"北九州音楽祭 リサイタル
2010年10月23日(土)兵庫・兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホール コンチェルト デリック・イノウエ指揮 兵庫県立芸術文化センター管弦楽団 ショパン:ピアノ協奏曲第2番
2010年10月28日(木)東京・昭和女子大学人見記念講堂 日本テレビ「深夜の音楽会」 キンボー・イシイ・エトウ指揮 読売日本交響楽団 ショパン:ピアノ協奏曲 第2番
2011年3月西日本各地でツアー予定
2011年4月3日 N.Y. カーネギーホール リサイタル 他
◆小林愛実オフィシャルサイト
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