[クロスビート編集部員リレー・コラム] 中嶋編「ジャックス・マネキン」
3月28日、サムシング・コーポレートとして実に5年ぶりのライヴを行なうアンドリュー・マクマホン。その彼がSoCo休止中に注力していた別プロジェクト、ジャックス・マネキンのドキュメンタリーDVD『Dear Jack』がリリースされた。
輸入盤のみのリリースで日本語字幕がないため、内容を把握するには英語力が必要だが、ジャックス・マネキン始動からアンドリューの白血病との闘い、そして復帰までを追った本作。一部通販サイトの商品説明ではリージョン・コードが1となっているが、実際はフリーなのでご安心を。それから、本作は入院して白血病の治療を受けるアンドリューの姿が、彼自身によってリアルに記録されている。注射や血が苦手という人は注意が必要だ。
と、おどかすようなことを書いたが、やはりこの作品はジャックス・マネキンのファンならば観ておきたい作品だ。彼の闘病生活がメインだが、ジャックス・マネキンというプロジェクトの由来やアルバムのコンセプト、曲の成り立ちもわかるし、彼の家族や恋人(現在はめでたくゴールインして奥さん)、主治医、バンド・メンバーなどのインタビューを通して彼の人生そのものに触れることができる。親子ほど年がれたモトリー・クルーのトミー・リーとの一見不思議な友情も(彼はジャックス・マネキンのアルバム「エヴリシング・イン・トランジット」でドラマーを務めた)、本作を観ればきっと納得できるはず。病床のアンドリューと電話で「愛してるよ、ブラザー」と声をかけあう場面はジーンとせずにはいられない。
その後、アンドリューは姉から骨髄提供を受け無事に快復。完治後はDear Jack基金を設立し、白血病研究のためチャリティ活動を継続的に行なっている。
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