[クロスビート編集部員リレー・コラム] 編集長大谷編「ビフォー・カーズ」
フー・ファイターズのデイヴ・グロールよろしく、ニルヴァーナ初期のドラマー、チャド・チャニングがギターを持ってヴォーカルを取った! それが2006年に結成したこの新バンド、ビフォー・カーズである。
元々ニルヴァーナに加入する前から曲を書き、バンドを脱けた理由も自分の曲を書きたいということだったので、「後ろに座ってる方が慣れてるし、前に立った時はかなり緊張するけど、それでも楽しいよ」と今の状況を満喫しているようだ。
まず驚いたのは、昔とほとんどルックスが変わってないところ。マイスペースを見ればわかるが、あの時代のチャドがそこにいるのだ。本作『Walk Back』のプロデュースをしたのは、ニルヴァーナのデビュー作「ブリーチ」を手掛けたジャック・エンディノ。時にニルヴァーナを彷彿させるギター・ロックがある一方で、しっとりとしたアコースティック・ナンバーも聴かせるこの作品。中でも特徴的なのはメンバーにヴァイオリンがいることだが、多彩なサウンドでも「ヴォーカル・メロディに重点を置いてるよ。カートの曲はそこにポイントがあったからね」と言うように、歌そのものの骨格がしっかりしている。
「ビフォー・カーズの曲は、俺の人生を反映してるんだよ。ニルヴァーナに入る前に書いた曲から最近のものまであるから、俺の成長を楽しんでもらえるんじゃないかな」と語るチャドの夢は、日本でツアーをすることだそう。2010年にはヨーロッパ・ツアーも決定しているから、いつか実現する日を待ちたい。
『Walk Back』
Before Cars
Flotation Records:2009年
◆iTunes Store ビフォー・カーズ(※iTunesが開きます)
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