西川貴教、主催フェスで明石家さんまと「HIGH PRESSURE」熱唱
9月19日(土)、20日(日)の2日間にわたり、T.M.Revolution西川貴教が、故郷の滋賀県で大型野外ロックフェス<INAZUMA ROCK FES. 2009>を開催した。これは、2008年「滋賀ふるさと観光大使」に就任した西川が「音楽を通じて地元に恩返しがしたい。滋賀県民の皆様と一緒に協力して創っていきたい」と提案し、滋賀県嘉田知事の全面バックアップのもとに実現、初日1万5千人、2日目も同じく1万5千人、合計3万人が参加した巨大イベントとなった。
◆<INAZUMA ROCK FES. 2009>~画像~
会場となった琵琶湖畔の草津市・鳥丸半島芝生広場には、琵琶湖をバックにしたステージが組まれ、会場の周りには滋賀県の物産ブースが並んだ。この物産コーナーが設けられたのも、地域に密着したイベントにしようという試みの第一歩。滋賀の銘菓や文化の紹介だけでなく、メディアで紹介された滋賀の名物「サラダパン」も「イナズマロックフェス」とコラボ。テレビ番組「行列のできる法律相談所」で西川が紹介した際には、島田紳助に「貧乏くさい」とまで言われた、たくあんのマヨネーズ和えをコッペパンにはさんだ総菜パンなのだが、その後人気が急上昇。ネット販売でも6週間待ちというアイテム。これが会場限定パッケージで売り出され、あっという間に完売となった。
このように、西川がメディアを通じて滋賀を紹介することで、滋賀に興味を持つ人が増えている。そして、秋の大型連休にイベントが開催されることによって、実際に大勢の人が滋賀を訪れる結果となった。
さらに、琵琶湖の生態系が変わりつつあることに危機を感じている西川は「もとの琵琶湖を取り戻したい」を合い言葉に、滋賀県が抱える環境問題にも取り組んでおり、イベントの収益の一部を琵琶湖保全の為の活動基金(マザーレイク滋賀応援基金)として寄付することになっている。
イベント1日目となる19日は、午後1時に会場がオープン。ファンが次々に入場して飲食ブースもグッズブースにもすぐに行列ができる。ライヴのスタートを待つ間は、ステージで関西のラジオDJによるラジオ・ショーが行なわれ、フェスの詳細や出演アーティストが紹介された。イベントのスタートをただ待つだけにはならないよう、様々な工夫が施されている。
ラジオ・ショーに続きオープ二ング・アクトをつとめたのは、2008年メジャー・デビューしたUNISON SQUARE GARDEN。「初日のトップバッター、めちゃめちゃ光栄です」と、シングル「マスターボリューム」など4曲を披露し、堂々としたステージングで客席を盛り上げた。
続いては、滋賀県嘉田知事による挨拶。大きな拍手で迎えられた知事は笑顔で「こんなにたくさんのみなさんが、琵琶湖のほとりに集まってくださって、感激で胸がいっぱい」と語り、「イナズマロックフェス2009、スタートです!」と開会宣言した。そして登場したのは175R。「イナズマロックフェスティバルに呼んでいただいて嬉しいと思う。今日はみんなで楽しんでいきたいと思います」とパワフルなステージングで会場全体を揺らした。「GLORY DAYS」「ハッピーライフ」などに加え、西川の誕生日に合わせて「Party」も披露した。
セット転換中も楽しみは続く。吉本芸人によるパフォーマンスが用意されているからだ。まずは滋賀県出身のムーディ勝山が登場。「ホットな体をクールダウンしていって下さい」と、得意の歌ネタで会場を沸かせた。
続いては風味堂。ほんわかした歌声で、大空のもとで音楽を聴くことの気持ちよさを改めて感じさせてくれる。鍵盤の上に椅子を落としてラストを迎える「昼下がりのBallerine」では、客席から大きなどよめきが起こった。ライヴの盛り上がりとともに、だんだんと日が傾いてゆく。日陰に入ると風が涼しい。
次に登場したのはコンビ芸人のスマイル。関西芸人のノリのいいトークに、客席は大爆笑の渦となった。そして、メンバーのMICROがabingdon boys schoolとコラボしたことでもおなじみ、HOME MADE 家族の登場。大ヒット・シングル「サンキュー」からスタート、客席が一体となって手を振っている。そして「今、ここにいる人はひとり残らず家族になってかえってもらいたい」と演奏されたのは「サルビアのつぼみ」。MICROの歌唱指導もあって、客席のハーモニーもばっちりだった。
再びスマイルのトークをはさんで、続いてはUVERworld。「儚くも永久のカナシ」の途中でTAKUYA∞が言った「俺たちが生まれた滋賀県です。ようこそ」。そう、UVERworldは10年前、滋賀県で誕生したバンドなのだ。「俺たちはこの曲から始まったと言っても過言ではない」という2ndシングル「CHANCE!」も披露。時間が経過するごとに、ステージも客席もますますヒートアップしていく。「どこに行ってもMADE IN SHIGA、そしていつかMADE IN JAPANになってみせる」と言うUVERworldからは、故郷への愛を感じることができた。
その後に登場したのは、コンビ芸人のシンクタンク。テンポのいい関西弁の漫才に、会場の空気もリラックスした雰囲気になった。
大トリは、西川貴教がヴォーカルをつとめるバンド、abingdon boys school。バンド紹介前にもかかわらず、客席からは自然と手拍子が沸き起こる。空はすっかり夜。星がキレイに輝いている。湖の向こう側には、夜景も見える。そんな滋賀県、琵琶湖畔の会場に登場したabingdon boys schoolは、大歓声で迎えられた。SEにのってステージセンターで円陣を組み、全員で気合い入れ。西川からは笑顔が見える。「STRENGTH.」「HOWLING」「JAP」などのシングル曲を中心に演奏。また、HOME MADE 家族のMICROとのコラボ「LOST REASON-feat.MICRO」、UVERworld・TAKUYA∞とのコラボによる新曲「蒼焔-SOUEN-feat.TAKUYA∞」も披露された。
そして本編のラストを飾ったのが「キミノウタ」。これは西川が、自分の想う人に気落ちを伝えることの大切さを描いた曲。若い頃、地元がイヤで飛び出して、音楽で必死にやってきた西川が「大嫌いだった街で、大好きなおまえらと、今、この時がある」と自身を振り返る。実際、今回のイベントを開催するにあたり、まさか1年足らずで実現するとは本人も思っていなかったそうである。それがこうして本番を迎えたのは県知事、滋賀県民、スタッフなど、みんなの協力のおかげ。「滋賀県のみなさんに、改めて感謝します」と締めくくった。また、今日は西川の39歳の誕生日。客席から沸き起こったバースデー・ソングを聞き、「39歳(サンキュー)の年の通り、みんなに感謝しながら、伝えたい気持ちを言葉や音楽に変えていきたいと思います」と抱負を語った。アンコールでは、そんな気持ちを込めた新曲「From Dusk Till Dawn」も初披露された。イベント1日目の出演アーティストのパフォーマンスが全て終わった琵琶湖の夜空には、盛大な花火があがっていた。
イベント2日目となる20日も晴天に恵まれ、予定通り12時半にはステージで会場を盛り上げるためのラジオ・ショーがスタート。オープニング・アクトをつとめたのは、ヒップホップやロックというジャンルをこえたアーティスト、369(ミロク)。シングル「行かなくちゃ」「帰り道」など4曲を披露し、会場も徐々にヒートアップしていった。
続いては草津市橋川市長の挨拶、そして開会宣言。ジャケットを脱ぐと、下に着ていたのは「イナズマロックフェス」のTシャツ。それを見た客席からは大きな歓声が上がった。
本編のトップ・バッターとして登場したのは、2009年にデビュー20周年を迎え、期間限定で復活したLINDBERG。1曲目に大ヒット・シングル「今すぐKiss Me」をプレイすると、客席は一気に熱くなる。「恋をしようよ Yeah! Yeah!」「BELIEVE IN LOVE」など、ヒット・ナンバーを連発して盛り上げ、満面の笑みで「楽しかった!」とステージを後にした。
セット転換中は吉本芸人によるパフォーマンス・タイム。滋賀県出身の世界のナベアツは、「世界のナベアツ、いや、滋賀のナベアツでーす!」と自己紹介。地元のコマーシャルソングを歌って会場を沸かせた。
続いては愛知県出身のラッパーSEAMO。白いガウンをまとって登場すると「今日は盛り上げるためにシーモネータースタイルでいきます! 名古屋から正装で来させていただきました」と、水色の海水パンツに、股間に天狗のお面をつけた格好も披露。DJによるスクラッチ・パフォーマンスをはさんで衣装もチェンジ、「マタアイマショウ」「不景気なんてぶっとばせ!!」など、客席と一体になったステージングで盛り上げた。
次に姿を表した有酸素運動マンは、マラソンランナーの格好でギャグを連発する芸人。客席との会話も織り交ぜて、会場は爆笑の渦となった。
L’Arc~en~Cielのベーシストtetsuがソロ・アーティストとして登場。琵琶湖が見えるステージを「ええとこやで」と絶賛。シングル「wonderful world」「lonley girl」などを演奏した。さらに「Roulette」ではレコード会社の後輩であるHOME MADE 家族のMICROも参加して、ラップを披露。西川とは20年来の友人であるtetsuが、イベントをよりいっそう盛り上げてくれた。
再び世界のナベアツが登場、竹馬アイドル・グループ、紫SHIKIBUのなっくんとしてパフォーマンスを繰り広げて大歓声をあびた。
続くBUCK-TICKとは、2007年にBUCK-TICKが主催するロックフェスにabingdon boys schoolが出演して以来、久々の共演。この前とは逆で、西川が先輩であるBUCK-TICKを自らのイベントに招待する形となった。薄暗くなる中、メンバーがステージに登場。演奏する前にドラム・スティックを投げたり、客席に投げキッスをしたり、客席の写真を撮るメンバーもいて、圧倒的な存在感を醸し出している。「HEAVEN」「GALAXY」などをプレイ、会場に独特の雰囲気を持つ空間を作り出した。そして、「今日はみんなありがとう。呼んでくれた滋賀のみなさんと西川くんに感謝します」と言ってラスト・ナンバー「極東より愛を込めて」で締めくくった。
続いて、コンビ芸人のダイアンが勢いのある漫才で会場の空気を一転させる。空は、もう夜の色をしている。
大トリは、2009年春の全国ツアー以来半年ぶりとなるT.M.Revolutionのライヴ。ブルーを基調にしたライダース・ジャケットにゴールドのスタッズがびっしりついた、現代風の鎧のような衣装に身を包み登場すると、客席からは悲鳴に近い歓声が上がった。「HIGH PRESSURE」「HOT LIMIT」「WILD RUSH」などを熱唱した後、腰回りの鎧を脱ぎ捨て太ももがあらわなホットパンツ・スタイルになる。「帰ってきたぜ、イナズマー!」と感慨深げに叫んだ後、「地元に帰ってきて、この景色の中でライヴしてるんやなぁって、改めて実感しました。ありがとう」と素直な気持ちを話す。
「WHITE BREATH」では親友であるtetsuも飛び入り参加して、二人で掛け合いながら歌うシーンも。さらに、1年以上ぶりとなる新曲「Naked arms」も初披露された。大地を揺らすほどに客席のファンが飛び跳ねて盛り上がったライヴ。そのアンコールにはサプライズ・ゲストとして明石家さんまが登場。普段から西川と交流のある明石家さんまが、「イベントが実現したら絶対に駆けつける」と言った約束を、さんまがしっかりと守った形となった。その後、二人で「HIGH PRESSURE」を一緒に歌い踊って盛り上がると「ちょっとだけ(の出演)でも楽しかった! 俺、来年はバンドで出るから」という、さんまの出演宣言も飛び出した。
西川にとっての「滋賀県、琵琶湖」とは、小さな日本の中でも琵琶湖を指差せば「自分はここの出身だ」とすぐに示せる「しるし」のようなものだと言う。そんな滋賀という生まれ育った土地、そこに集まった人、出演者やスタッフに感謝の言葉を述べ、最後の曲「HEART OF SWORD」を歌う西川の目には涙があふれていた。そして、「今の段階でいい加減なことは言えないけど、必ずやるよ、ここで!」という、今後もイベントが続くことを期待させる言葉を残して、2009年の<イナズマロックフェスティバル>は幕を下ろした。
西川が去ったステージの向こう、琵琶湖の上空には、大きな花火が何発も上がりイベントの最後を彩った。
◆<INAZUMA ROCK FES. 2009>~画像~
会場となった琵琶湖畔の草津市・鳥丸半島芝生広場には、琵琶湖をバックにしたステージが組まれ、会場の周りには滋賀県の物産ブースが並んだ。この物産コーナーが設けられたのも、地域に密着したイベントにしようという試みの第一歩。滋賀の銘菓や文化の紹介だけでなく、メディアで紹介された滋賀の名物「サラダパン」も「イナズマロックフェス」とコラボ。テレビ番組「行列のできる法律相談所」で西川が紹介した際には、島田紳助に「貧乏くさい」とまで言われた、たくあんのマヨネーズ和えをコッペパンにはさんだ総菜パンなのだが、その後人気が急上昇。ネット販売でも6週間待ちというアイテム。これが会場限定パッケージで売り出され、あっという間に完売となった。
このように、西川がメディアを通じて滋賀を紹介することで、滋賀に興味を持つ人が増えている。そして、秋の大型連休にイベントが開催されることによって、実際に大勢の人が滋賀を訪れる結果となった。
さらに、琵琶湖の生態系が変わりつつあることに危機を感じている西川は「もとの琵琶湖を取り戻したい」を合い言葉に、滋賀県が抱える環境問題にも取り組んでおり、イベントの収益の一部を琵琶湖保全の為の活動基金(マザーレイク滋賀応援基金)として寄付することになっている。
イベント1日目となる19日は、午後1時に会場がオープン。ファンが次々に入場して飲食ブースもグッズブースにもすぐに行列ができる。ライヴのスタートを待つ間は、ステージで関西のラジオDJによるラジオ・ショーが行なわれ、フェスの詳細や出演アーティストが紹介された。イベントのスタートをただ待つだけにはならないよう、様々な工夫が施されている。
ラジオ・ショーに続きオープ二ング・アクトをつとめたのは、2008年メジャー・デビューしたUNISON SQUARE GARDEN。「初日のトップバッター、めちゃめちゃ光栄です」と、シングル「マスターボリューム」など4曲を披露し、堂々としたステージングで客席を盛り上げた。
続いては、滋賀県嘉田知事による挨拶。大きな拍手で迎えられた知事は笑顔で「こんなにたくさんのみなさんが、琵琶湖のほとりに集まってくださって、感激で胸がいっぱい」と語り、「イナズマロックフェス2009、スタートです!」と開会宣言した。そして登場したのは175R。「イナズマロックフェスティバルに呼んでいただいて嬉しいと思う。今日はみんなで楽しんでいきたいと思います」とパワフルなステージングで会場全体を揺らした。「GLORY DAYS」「ハッピーライフ」などに加え、西川の誕生日に合わせて「Party」も披露した。
セット転換中も楽しみは続く。吉本芸人によるパフォーマンスが用意されているからだ。まずは滋賀県出身のムーディ勝山が登場。「ホットな体をクールダウンしていって下さい」と、得意の歌ネタで会場を沸かせた。
続いては風味堂。ほんわかした歌声で、大空のもとで音楽を聴くことの気持ちよさを改めて感じさせてくれる。鍵盤の上に椅子を落としてラストを迎える「昼下がりのBallerine」では、客席から大きなどよめきが起こった。ライヴの盛り上がりとともに、だんだんと日が傾いてゆく。日陰に入ると風が涼しい。
次に登場したのはコンビ芸人のスマイル。関西芸人のノリのいいトークに、客席は大爆笑の渦となった。そして、メンバーのMICROがabingdon boys schoolとコラボしたことでもおなじみ、HOME MADE 家族の登場。大ヒット・シングル「サンキュー」からスタート、客席が一体となって手を振っている。そして「今、ここにいる人はひとり残らず家族になってかえってもらいたい」と演奏されたのは「サルビアのつぼみ」。MICROの歌唱指導もあって、客席のハーモニーもばっちりだった。
再びスマイルのトークをはさんで、続いてはUVERworld。「儚くも永久のカナシ」の途中でTAKUYA∞が言った「俺たちが生まれた滋賀県です。ようこそ」。そう、UVERworldは10年前、滋賀県で誕生したバンドなのだ。「俺たちはこの曲から始まったと言っても過言ではない」という2ndシングル「CHANCE!」も披露。時間が経過するごとに、ステージも客席もますますヒートアップしていく。「どこに行ってもMADE IN SHIGA、そしていつかMADE IN JAPANになってみせる」と言うUVERworldからは、故郷への愛を感じることができた。
その後に登場したのは、コンビ芸人のシンクタンク。テンポのいい関西弁の漫才に、会場の空気もリラックスした雰囲気になった。
大トリは、西川貴教がヴォーカルをつとめるバンド、abingdon boys school。バンド紹介前にもかかわらず、客席からは自然と手拍子が沸き起こる。空はすっかり夜。星がキレイに輝いている。湖の向こう側には、夜景も見える。そんな滋賀県、琵琶湖畔の会場に登場したabingdon boys schoolは、大歓声で迎えられた。SEにのってステージセンターで円陣を組み、全員で気合い入れ。西川からは笑顔が見える。「STRENGTH.」「HOWLING」「JAP」などのシングル曲を中心に演奏。また、HOME MADE 家族のMICROとのコラボ「LOST REASON-feat.MICRO」、UVERworld・TAKUYA∞とのコラボによる新曲「蒼焔-SOUEN-feat.TAKUYA∞」も披露された。
そして本編のラストを飾ったのが「キミノウタ」。これは西川が、自分の想う人に気落ちを伝えることの大切さを描いた曲。若い頃、地元がイヤで飛び出して、音楽で必死にやってきた西川が「大嫌いだった街で、大好きなおまえらと、今、この時がある」と自身を振り返る。実際、今回のイベントを開催するにあたり、まさか1年足らずで実現するとは本人も思っていなかったそうである。それがこうして本番を迎えたのは県知事、滋賀県民、スタッフなど、みんなの協力のおかげ。「滋賀県のみなさんに、改めて感謝します」と締めくくった。また、今日は西川の39歳の誕生日。客席から沸き起こったバースデー・ソングを聞き、「39歳(サンキュー)の年の通り、みんなに感謝しながら、伝えたい気持ちを言葉や音楽に変えていきたいと思います」と抱負を語った。アンコールでは、そんな気持ちを込めた新曲「From Dusk Till Dawn」も初披露された。イベント1日目の出演アーティストのパフォーマンスが全て終わった琵琶湖の夜空には、盛大な花火があがっていた。
イベント2日目となる20日も晴天に恵まれ、予定通り12時半にはステージで会場を盛り上げるためのラジオ・ショーがスタート。オープニング・アクトをつとめたのは、ヒップホップやロックというジャンルをこえたアーティスト、369(ミロク)。シングル「行かなくちゃ」「帰り道」など4曲を披露し、会場も徐々にヒートアップしていった。
続いては草津市橋川市長の挨拶、そして開会宣言。ジャケットを脱ぐと、下に着ていたのは「イナズマロックフェス」のTシャツ。それを見た客席からは大きな歓声が上がった。
本編のトップ・バッターとして登場したのは、2009年にデビュー20周年を迎え、期間限定で復活したLINDBERG。1曲目に大ヒット・シングル「今すぐKiss Me」をプレイすると、客席は一気に熱くなる。「恋をしようよ Yeah! Yeah!」「BELIEVE IN LOVE」など、ヒット・ナンバーを連発して盛り上げ、満面の笑みで「楽しかった!」とステージを後にした。
セット転換中は吉本芸人によるパフォーマンス・タイム。滋賀県出身の世界のナベアツは、「世界のナベアツ、いや、滋賀のナベアツでーす!」と自己紹介。地元のコマーシャルソングを歌って会場を沸かせた。
続いては愛知県出身のラッパーSEAMO。白いガウンをまとって登場すると「今日は盛り上げるためにシーモネータースタイルでいきます! 名古屋から正装で来させていただきました」と、水色の海水パンツに、股間に天狗のお面をつけた格好も披露。DJによるスクラッチ・パフォーマンスをはさんで衣装もチェンジ、「マタアイマショウ」「不景気なんてぶっとばせ!!」など、客席と一体になったステージングで盛り上げた。
次に姿を表した有酸素運動マンは、マラソンランナーの格好でギャグを連発する芸人。客席との会話も織り交ぜて、会場は爆笑の渦となった。
L’Arc~en~Cielのベーシストtetsuがソロ・アーティストとして登場。琵琶湖が見えるステージを「ええとこやで」と絶賛。シングル「wonderful world」「lonley girl」などを演奏した。さらに「Roulette」ではレコード会社の後輩であるHOME MADE 家族のMICROも参加して、ラップを披露。西川とは20年来の友人であるtetsuが、イベントをよりいっそう盛り上げてくれた。
再び世界のナベアツが登場、竹馬アイドル・グループ、紫SHIKIBUのなっくんとしてパフォーマンスを繰り広げて大歓声をあびた。
続くBUCK-TICKとは、2007年にBUCK-TICKが主催するロックフェスにabingdon boys schoolが出演して以来、久々の共演。この前とは逆で、西川が先輩であるBUCK-TICKを自らのイベントに招待する形となった。薄暗くなる中、メンバーがステージに登場。演奏する前にドラム・スティックを投げたり、客席に投げキッスをしたり、客席の写真を撮るメンバーもいて、圧倒的な存在感を醸し出している。「HEAVEN」「GALAXY」などをプレイ、会場に独特の雰囲気を持つ空間を作り出した。そして、「今日はみんなありがとう。呼んでくれた滋賀のみなさんと西川くんに感謝します」と言ってラスト・ナンバー「極東より愛を込めて」で締めくくった。
続いて、コンビ芸人のダイアンが勢いのある漫才で会場の空気を一転させる。空は、もう夜の色をしている。
大トリは、2009年春の全国ツアー以来半年ぶりとなるT.M.Revolutionのライヴ。ブルーを基調にしたライダース・ジャケットにゴールドのスタッズがびっしりついた、現代風の鎧のような衣装に身を包み登場すると、客席からは悲鳴に近い歓声が上がった。「HIGH PRESSURE」「HOT LIMIT」「WILD RUSH」などを熱唱した後、腰回りの鎧を脱ぎ捨て太ももがあらわなホットパンツ・スタイルになる。「帰ってきたぜ、イナズマー!」と感慨深げに叫んだ後、「地元に帰ってきて、この景色の中でライヴしてるんやなぁって、改めて実感しました。ありがとう」と素直な気持ちを話す。
「WHITE BREATH」では親友であるtetsuも飛び入り参加して、二人で掛け合いながら歌うシーンも。さらに、1年以上ぶりとなる新曲「Naked arms」も初披露された。大地を揺らすほどに客席のファンが飛び跳ねて盛り上がったライヴ。そのアンコールにはサプライズ・ゲストとして明石家さんまが登場。普段から西川と交流のある明石家さんまが、「イベントが実現したら絶対に駆けつける」と言った約束を、さんまがしっかりと守った形となった。その後、二人で「HIGH PRESSURE」を一緒に歌い踊って盛り上がると「ちょっとだけ(の出演)でも楽しかった! 俺、来年はバンドで出るから」という、さんまの出演宣言も飛び出した。
西川にとっての「滋賀県、琵琶湖」とは、小さな日本の中でも琵琶湖を指差せば「自分はここの出身だ」とすぐに示せる「しるし」のようなものだと言う。そんな滋賀という生まれ育った土地、そこに集まった人、出演者やスタッフに感謝の言葉を述べ、最後の曲「HEART OF SWORD」を歌う西川の目には涙があふれていた。そして、「今の段階でいい加減なことは言えないけど、必ずやるよ、ここで!」という、今後もイベントが続くことを期待させる言葉を残して、2009年の<イナズマロックフェスティバル>は幕を下ろした。
西川が去ったステージの向こう、琵琶湖の上空には、大きな花火が何発も上がりイベントの最後を彩った。
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T.M.Revolution / 西川貴教
UNISON SQUARE GARDEN
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