フリート・フォクシーズ「違法ダウンロードには利点も」

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ミュージシャンやレコード・レーベルを悩ませている共有ファイル/違法ダウンロードだが、フリート・フォクシーズのメンバーは悪いことばかりではなく、ミュージシャンにとって利点もあると考えている。

◆アルバムより「祝福の大地」PV

共有ファイルのおかげで、以前より音楽を簡単に聴くことができるようになったことは確か。買うのをためらった作品、ふつうなら聴かないようなジャンルにも触れることができ、思ってもいなかったものからインスピレーションを受けることもあるだろう。

フロントマンのロビン・ペックノールドはBBCのインタヴューでこう話している。「ミュージシャンが音楽を聴けば聴くほど、それだけ豊かな音楽が誕生する。いま、素晴らしいニュー・バンドが山のようにいると思う。Napster以前に作られたものより、はるかにいい音楽をやっている」

ペックノールドは現在23歳。共用ファイルの影響が多大な世代だが、Napsterがなかったらフリート・フォクシーズの音楽は別ものになっていたかもしれないという。彼は同ファイルを通じ、彼らに影響を与えたといわれるブライアン・ウィルソンの『Smile』やザ・ゾンビーズの『Odessey and Oracle』などの作品に出会ったそうだ。

よくダウンロードしているという彼は、自分たちの音楽がダウンロードされることにも不満はないという。「そんなの小さなことだ。1人の人間(が生きていくの)にいくら必要だっていうんだ。個人的には、そういうことに不平を言うのは見苦しいと思う」

しかしながら、音楽により生計を立てている人たちにはやはり公平とはいえない。ペックノールドのように違法ダウンロードにおおらかなアーティストもいる一方、断固として自分の権利を主張するアーティストがいるのも当然だ。

Ako Suzuki, London
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