DIR EN GREYを待つニューヨーク・ロック・キッズの熱狂
最強・最狂のアルバム『UROBOROS』を11月12日にリリースし、秋の全国ツアーを終えた後、全米ツアー<TOUR08 THE ROSE TRIMS AGAIN>に旅立ったDIR EN GREY。この最新ライヴ・レポが早くも到着した。やはり熱狂のライヴを展開しているもよう。早速どうぞ!
◆ ◆ ◆
11月14日、ニューヨークのマンハッタンでDIR EN GREYの最新ライヴを目撃した。この公演は、去る11月5日にフロリダで幕を開けた、トータル1ヵ月/22公演に及ぶ全米ツアーの7本目にあたるもの。過去にも2006年のショウケースをはじめ3度のNY公演を行なってきた彼らだが、今回の会場は2000人以上を収容する『ターミナル5』というクラブ。現地の音楽関係者によれば「かつてはディスコだったところで、ごく最近になって大型クラブとして新装オープンした会場」だとのことで、「今、勢いのある注目すべきバンドがライヴを行なう場所」として関係者やファンの間でも認識されているという。
◆DIR EN GREY、ニューヨーク公演の写真
この夜の公演チケットは、残念ながら100%の完売には至らなかったものの、フロアはかなりの人口密度で埋め尽くされていた。入場列の先頭にいたファンは前日の朝からそこに並んでいたとのことで、別の関係者の証言によれば「不況にあえぐ現在のアメリカで、これほどの盛況はむしろ珍しい」とのこと。さらに関係者たちが目を丸くしていたのが入場者のマーチャンダイズ購入率の高さで、この夜もTシャツが飛ぶように売れ、最新アルバム『UROBOROS』のCDも、一夜のみで450枚が売れたという。
オープニング・アクトを務めるTHE HUMAN ABSTRACTのテクニカルかつ摩訶不思議な演奏が終わり、DIR EN GREYがステージに登場したのは午後9時を10分ほど過ぎた頃のこと。鳴り止まない“DIR EN GREY!”コールとヒステリックな歓声に迎えられた5人が最初に演奏したのは「OBSCURE」。イントロが聴こえてきただけで、オーディエンスは即座に反応し、続く「DOZING GREEN」で、場内の一体感はさらに色濃いものになっていく。
今回のツアーは<TOUR08 THE ROSE TRIMS AGAIN>と銘打たれている事実からも明らかなとおり、この秋に日本国内で展開された同名ツアーの延長戦ともいうべきもの。演奏内容についても、国内では毎公演で披露されていたアコースティック・パートこそ設けられていなかったものの、ほぼ同様の楽曲たちが演奏されていた。
バンドの演奏ぶりについては、さすがに国内ツアーを経てきた直後でもあるだけに、まるで不安要素はない。驚かされたのは、ファンの熱心さだ。これまでも欧米のファンが“日本語の歌詩を一緒に歌っている”さまは何度となく目撃してきたが、なにしろリリースされたばかりの『UROBOROS』に収録されている「凱歌、沈黙が眠る頃」などでも、観客の口が歌詩に合わせて動いているのだ。正直、彼らが欧米でのライヴ活動を開始した当初は、いわゆるコスプレ系ファンの姿なども目についたものだが、現在は明らかにファンの様相が違ってきている。“日本ブームという現象のなかでの熱狂”といったものについては良い意味で淘汰されつつあり、その支持自体が、もっと純粋なロック・バンド然としたものになってきているという印象だ。
終演後、あるファンは「これまでも彼らのライヴは観てきたけど、今回のライヴがいちばん良かったし、ニュー・アルバムも最高!」と興奮気味に言い、またあるファンは「彼らは絶対、アメリカでももっともっとビッグになる!」と語り、さらには「DIR EN GREYは、なかなか日本に帰れなくなるかもね」と付け加えて笑っていた。
そしてこの日の深夜、現地のレーベルやマネージメント関係者たちとの会食を済ませたメンバーたちは、ふたたびツアー・バスに乗り込み、夜明けを待たずして次の公演地であるカナダのモントリオールへと向かった。このツアーに関する続報は、また機会を改めてお届けしたいと思う。また、『UROBOROS』に対する現地でのより具体的な反響についても、近日中にお伝えできるはずだ。
増田勇一
また、DIR EN GREY FAN CLUB会員限定LIVE<BAJRA -「a knot」only->が12月25日(火)26日(水)に横浜BLITZで開催される事が決定した。ファンクラブの会員は、こちらも要注意!
◆リリース NEW ALBUM
『UROBOROS』
2008年11月12日Release
【完全生産限定盤】 SFCD-0058~62 ¥12,600 (tax in)
【初回生産限定盤】 SFCD-0063~64 \3,675 (tax in)
【通常盤】 SFCD-0065 \3,150 (tax in)
●ライヴ・国内
<BAJRA -「a knot」only->
12月25日(木) [神奈川]横浜BLITZ
12月26日(金) [神奈川]横浜BLITZ
OPEN 18:00/START 19:00
チケット料金:¥5,000
※1Fスタンディング / 2F指定席
[総合問合せ]フリップサイド 03-3466-1100
<UROBOROS -breathing->
2008年12月29日(月) 大阪城ホール
OPEN 18:00/START 19:00
チケット料金:\6,000
[問]サウンドクリエーター 06-6357-4400
[総合問合せ]フリップサイド 03-3466-1100
●全米ツアー
<TOUR08 THE ROSE TRIMS AGAIN>
11月05日(水) フォートローダデール(フロリダ州)/Revolution
11月07日(金) オーランド(フロリダ州)/Firestone
11月08日(土) アトランタ(ジョージア州)/Center Stage
11月10日(月) ボルティモア(メリーランド州)/Rams Head Live
11月11日(火) フィラデルフィア(ペンシルヴェニア州)/The Theatre of Living Arts
11月12日(水) ボストン(マサチューセッツ州)/Wilbur Theatre
11月14日(金) ニューヨーク(ニューヨーク州)/Terminal 5
11月15日(土) モントリオール(ケベック州)/Le Medley
11月16日(日) トロント(オンタリオ州)/Kool Haus
11月18日(火) ポンティアク(ミシガン州)/Clutch Cargo
11月19日(水) シカゴ(イリノイ州)/House of Blues
11月20日(木) ミネアポリス(ミネソタ州)/First Avenue
11月22日(土) ミルウォーキー(ウィスコンシン州)/The Eagles Club
11月23日(日) ソーゲット(イリノイ州)/Pop's
11月25日(火) ヒューストン(テキサス州)/House of Blues
11月26日(水) ダラス(テキサス州)/Palladium Ballroom
11月28日(金) テンペ(アリゾナ州)/Marquee Theatre
11月29日(土) ロサンゼルス(カリフォルニア州)/The Wiltern LG
11月30日(日) サンフランシスコ(カリフォルニア州)/Warfield Theatre
12月02日(火) ポートランド(オレゴン州)/Hawthorne Theatre
12月03日(水) シアトル(ワシントン州)/The Showbox
12月05日(金) イングルウッド(コロラド州)/Gothic Theatre
◆iTunes Store DIR EN GREY(※iTunesが開きます)
●DIR EN GREYオフィシャルサイト
◆ ◆ ◆
11月14日、ニューヨークのマンハッタンでDIR EN GREYの最新ライヴを目撃した。この公演は、去る11月5日にフロリダで幕を開けた、トータル1ヵ月/22公演に及ぶ全米ツアーの7本目にあたるもの。過去にも2006年のショウケースをはじめ3度のNY公演を行なってきた彼らだが、今回の会場は2000人以上を収容する『ターミナル5』というクラブ。現地の音楽関係者によれば「かつてはディスコだったところで、ごく最近になって大型クラブとして新装オープンした会場」だとのことで、「今、勢いのある注目すべきバンドがライヴを行なう場所」として関係者やファンの間でも認識されているという。
◆DIR EN GREY、ニューヨーク公演の写真
この夜の公演チケットは、残念ながら100%の完売には至らなかったものの、フロアはかなりの人口密度で埋め尽くされていた。入場列の先頭にいたファンは前日の朝からそこに並んでいたとのことで、別の関係者の証言によれば「不況にあえぐ現在のアメリカで、これほどの盛況はむしろ珍しい」とのこと。さらに関係者たちが目を丸くしていたのが入場者のマーチャンダイズ購入率の高さで、この夜もTシャツが飛ぶように売れ、最新アルバム『UROBOROS』のCDも、一夜のみで450枚が売れたという。
オープニング・アクトを務めるTHE HUMAN ABSTRACTのテクニカルかつ摩訶不思議な演奏が終わり、DIR EN GREYがステージに登場したのは午後9時を10分ほど過ぎた頃のこと。鳴り止まない“DIR EN GREY!”コールとヒステリックな歓声に迎えられた5人が最初に演奏したのは「OBSCURE」。イントロが聴こえてきただけで、オーディエンスは即座に反応し、続く「DOZING GREEN」で、場内の一体感はさらに色濃いものになっていく。
今回のツアーは<TOUR08 THE ROSE TRIMS AGAIN>と銘打たれている事実からも明らかなとおり、この秋に日本国内で展開された同名ツアーの延長戦ともいうべきもの。演奏内容についても、国内では毎公演で披露されていたアコースティック・パートこそ設けられていなかったものの、ほぼ同様の楽曲たちが演奏されていた。
バンドの演奏ぶりについては、さすがに国内ツアーを経てきた直後でもあるだけに、まるで不安要素はない。驚かされたのは、ファンの熱心さだ。これまでも欧米のファンが“日本語の歌詩を一緒に歌っている”さまは何度となく目撃してきたが、なにしろリリースされたばかりの『UROBOROS』に収録されている「凱歌、沈黙が眠る頃」などでも、観客の口が歌詩に合わせて動いているのだ。正直、彼らが欧米でのライヴ活動を開始した当初は、いわゆるコスプレ系ファンの姿なども目についたものだが、現在は明らかにファンの様相が違ってきている。“日本ブームという現象のなかでの熱狂”といったものについては良い意味で淘汰されつつあり、その支持自体が、もっと純粋なロック・バンド然としたものになってきているという印象だ。
終演後、あるファンは「これまでも彼らのライヴは観てきたけど、今回のライヴがいちばん良かったし、ニュー・アルバムも最高!」と興奮気味に言い、またあるファンは「彼らは絶対、アメリカでももっともっとビッグになる!」と語り、さらには「DIR EN GREYは、なかなか日本に帰れなくなるかもね」と付け加えて笑っていた。
そしてこの日の深夜、現地のレーベルやマネージメント関係者たちとの会食を済ませたメンバーたちは、ふたたびツアー・バスに乗り込み、夜明けを待たずして次の公演地であるカナダのモントリオールへと向かった。このツアーに関する続報は、また機会を改めてお届けしたいと思う。また、『UROBOROS』に対する現地でのより具体的な反響についても、近日中にお伝えできるはずだ。
増田勇一
また、DIR EN GREY FAN CLUB会員限定LIVE<BAJRA -「a knot」only->が12月25日(火)26日(水)に横浜BLITZで開催される事が決定した。ファンクラブの会員は、こちらも要注意!
◆リリース NEW ALBUM
『UROBOROS』
2008年11月12日Release
【完全生産限定盤】 SFCD-0058~62 ¥12,600 (tax in)
【初回生産限定盤】 SFCD-0063~64 \3,675 (tax in)
【通常盤】 SFCD-0065 \3,150 (tax in)
●ライヴ・国内
<BAJRA -「a knot」only->
12月25日(木) [神奈川]横浜BLITZ
12月26日(金) [神奈川]横浜BLITZ
OPEN 18:00/START 19:00
チケット料金:¥5,000
※1Fスタンディング / 2F指定席
[総合問合せ]フリップサイド 03-3466-1100
<UROBOROS -breathing->
2008年12月29日(月) 大阪城ホール
OPEN 18:00/START 19:00
チケット料金:\6,000
[問]サウンドクリエーター 06-6357-4400
[総合問合せ]フリップサイド 03-3466-1100
●全米ツアー
<TOUR08 THE ROSE TRIMS AGAIN>
11月05日(水) フォートローダデール(フロリダ州)/Revolution
11月07日(金) オーランド(フロリダ州)/Firestone
11月08日(土) アトランタ(ジョージア州)/Center Stage
11月10日(月) ボルティモア(メリーランド州)/Rams Head Live
11月11日(火) フィラデルフィア(ペンシルヴェニア州)/The Theatre of Living Arts
11月12日(水) ボストン(マサチューセッツ州)/Wilbur Theatre
11月14日(金) ニューヨーク(ニューヨーク州)/Terminal 5
11月15日(土) モントリオール(ケベック州)/Le Medley
11月16日(日) トロント(オンタリオ州)/Kool Haus
11月18日(火) ポンティアク(ミシガン州)/Clutch Cargo
11月19日(水) シカゴ(イリノイ州)/House of Blues
11月20日(木) ミネアポリス(ミネソタ州)/First Avenue
11月22日(土) ミルウォーキー(ウィスコンシン州)/The Eagles Club
11月23日(日) ソーゲット(イリノイ州)/Pop's
11月25日(火) ヒューストン(テキサス州)/House of Blues
11月26日(水) ダラス(テキサス州)/Palladium Ballroom
11月28日(金) テンペ(アリゾナ州)/Marquee Theatre
11月29日(土) ロサンゼルス(カリフォルニア州)/The Wiltern LG
11月30日(日) サンフランシスコ(カリフォルニア州)/Warfield Theatre
12月02日(火) ポートランド(オレゴン州)/Hawthorne Theatre
12月03日(水) シアトル(ワシントン州)/The Showbox
12月05日(金) イングルウッド(コロラド州)/Gothic Theatre
◆iTunes Store DIR EN GREY(※iTunesが開きます)
●DIR EN GREYオフィシャルサイト
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