カーラ・ブルーニ、珠玉のポップスを発表
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(C)Naive2008 Photos by Claude Gassian |
アルバムタイトルは『何もなかったかのように~コム・シ・ドゥ・リヤン・ネテ』。サルコジ仏大統領との電撃的な結婚をしておきながら「何もなかったかのように」と言い切るあたりが、いかにもカーラらしいタイトルだ。
◆カーラ・ブルーニ「l'amoureuse ラムルーズ」PV
2007年のセカンド・アルバム『ノー・プロミセズ』の素朴さからすると、聴いて驚かされるのは楽器の豊かさ。今回のアルバムでカーラはポップからブルーグラス、更にジャズのタッチまで取り入れており、その中で彼女らしい感情の高揚を豊かに歌い上げている。
「自分で曲を書き始めた時からずっと同じ糸で繋がってるの」と彼女は語る。ライヴ録音をしたバックプレイヤー(ベース、ドラム、キーボード、ハーモニカ)に囲まれながら、過去作に比べ、よりパーソナルな響きを持つという。
「参加者は多いけど、最初の2枚のアルバム同様このアルバムも私自身なの。誰かが私の歌を取り上げて、加工したというような印象はこれっぽっちもないわ」
「曲が浮かんでくると、私は曲のボディを作るの。どんな服を着せるかは考えないの」とカーラ。過ぎてゆく時間を唄った歌が多い(「マ・ジュネス」「ル・タン・ペルデュ」「ランティ ポール」)ものの、メランコリックなトーンは遊びの要素と巧くバランスを保っている。「私は暗いけど、でも茶目っ気もあるのよ」
待望のサード・アルバムとなる今作は10曲以上がカーラ・ブルーニのオリジナル。それ以外はミッシェル・ウェルベックの詩「ある島の可能性」、シューマンの歌曲に乗せた「私は子供」、ボブ・ディランが唄いヒットしたアメリカのスタンダードナンバー「ユー・ビロング・トゥー・ミー」、イタリアのアナーキスト:フランチェスコ・グッチーニの「老人と子供」といった選曲である。
「英語とイタリア語は歌うには理想的な言葉。フランス語は書くのに理想的な言葉」と分析するカーラ。『何もなかったかのように~コム・シ・ドゥ・リヤン・ネテ』は、本人のリクエストにより、印税収入は全て人道支援に対するチャリティーに寄付される。このCDを購入することで、チャリティーへ参加できることにもつながるのだ。
■カーラ・ブルーニ・ポニーキャニオン公式サイト
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