OCEANLANEインタヴュー、爽やかな新曲「Walk Along」! フルPVも到着(後編)

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――でもタイトル・チューンの「Walk Along」はポップだし疾走感はあるし、シングルとしてのインパクトは十分ですよ(笑)。

Kay:1曲目は派手に行きたかったってのはあるかな(笑)。この曲はストレートで、それは前作がポップな面と毒々しい面が両極端というか、だから立体的なアルバムだったと思うんです。でも今は、ストレートで爽やかで、シンプルに明るい方向を目指したいなって思ったんですよ。で、この曲はホントにシンプルなんだけど、シンプルだからこその難しさがあって。だから今までもこういう曲はやれたかもしれないんだけど、出せなかったというか、気づかないふりをしてたというか。やっぱりこういう曲をやるのは勇気がいると思うんですよ。

「Walk Along」フルPV映像はこちら
Hajime:こういう曲こそバンドの真価が問われるからね。やるのは簡単かもしれないけど、モノにするのはすごく難しい。シンプルだからこそ、どうやって自分達らしさを出していくかって。歌いまわしも気を配ったし。

――やっぱり今作は、前作での挑戦を経て、自分達らしさってものを確認したもので。

Kay:そうですね。単なる原点回帰じゃなく、経験を経た上での原点回帰。

Hajime:あと、カヴァーをやったことが自分達らしさってことを考えるきっかけになってるかもしれない。カヴァーってやっぱり、どう自分達らしさを表現するかすごく考えますよね。トリビュート・アルバムに参加して、スティングの「Englishman In New York」を演ったんですけど、あの曲はロックではあるけど、こう、普遍性のある曲で。普遍性のある曲を、僕らならではの表現でやるってことで、すごく考えたし。僕らのバンド感みたいなものをどう入れようかって。
――あぁ。今作を聴いて感じたのが、今までってエモとかパワー・ポップとか、いわゆる同時代的なところで語られることが多かったと思うんですね。でも今作は、過去のロックも聴いて、それを自分達の視点で捉えてるなって。

Hajime:さっき、前作を作り終えた後に欲が出てきたって言ったけど、その時に音楽の幅を広げたいと思って、過去のいろんなロックを改めて聴いたんですね。もしかしたら、それが出ているのかもしれない。なんかね、自分が影響を受けた音楽を否定したくないし。影響を受けた音楽を消化して、ちゃんと排泄物として出したいんですよ、汚い例えだけど(笑)。ルーツを感じさせないロックなんか薄いと思うしね。

Kay:だからこそ同時に“切り開く”って意識が大事なんですよね。あと以前との変化は、バンドを長い目で見てること。“ずっとバンドをやっていくんだ”って思ってて、それが漠然とだけど、作品に反映されいてるのかもしれない。

取材・文●遠藤妙子

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