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長渕 剛 ロング・インタヴュー【第1章】父親との別れ。故郷への想い。
2007.07.02 15:00
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なんて言うんだろう、故郷のいろんな風景や、今はもう死んでしまったけど、父ちゃんや母ちゃんがいて、姉ちゃんもいて、となりの雑貨屋のおじさんなんかもいたりして、そんな中で僕はあの地で生まれたんだなあ、育てられたんだなあってことに対して、感謝したいって気持ちがものすごく出てきた。
20代の時はさ、こんなクソ田舎、冗談じゃねえよっていって出てきたんだけど、故郷を切り捨てて一生懸命に頑張って東京に根をおろし、しかも母親が亡くなり、父親も居なくなりそうな状況に直面した時に、故郷というものがたまらなく愛しくなって、いつしか感謝の気持ちに変わり、しまいには恩返しをしたいって気持ちが湧いてきたんだ。
俺みたいな男にもそんな気持ちがあったのかって思ったけどもさ。もう何のブレもなく、よしっ、鹿児島でだれもやらなかったコンサートをやって、恩返しをしよう、と。そんな気持ちでやったのよ。それを周りがどう捉えたかはわからないけども、それなりに恩返しはできたんじゃないかって思ってる。 ――以前、“桜島ライヴは死ぬ気で完全燃焼する、その先のことは終わってみないと何もわからない”と発言していました。実際、あのライヴをやり切ったことで掴んだもの、終えたことで見えてきたものはどんなことでしたか? 長渕:命の燃焼度というのはものすごくてね、想像をはるかに超えるものだった。だから、あのライヴを終えてからはしばらくは、何をするつもりもなかったんだけど、角川さんとのつき合いもあったし、YAMATOのツアーもやったし、いろんな話が舞い込んできたこともあって、休むに休めなかったんだよね。しばらくボーっとしたかったんだけど。 ――あの伝説のライヴ以降ここまでの間に、今話に出た角川(春樹監督)さんとの映画『男たちの大和/YAMATO』を介したコラボレーションがあり、お父様の逝去、50歳の誕生日、鹿児島への旅…と、いろんな出来事がありましたが、今回の新作に向かうモチベーションとしていちばん大きかったのは何でしたでしょう? 長渕:やっぱり親父の死。その死んだ父ちゃんに対して、何か歌を書きたいなという気持ちがすごくあったんだと思うね。
どちらかというと俺は親父にもお袋にも優しくしてこなかったかなって思ってたんで、せめて親父には何かしてあげたかったんですよ。まあ父を葬れたということ自体、自分の親に対しての、育ててくれた感謝の気持ちでもあるんだけどね。しっかりと親父と手を握ってね、もういいよ、母ちゃんのところに行っていいよって言ったら、親父は息を引き取るんじゃなく、息を飲んで他界していった。
そこからだね、歌が書きたくなったのは。
そこでクソーっていう…、悲しみや怒りやいろんな感情が入り交じったものがものすごく込み上げてきた。親父と別れてから。それでいたたまれなくて、ある日、駒沢公園の路肩に車を止めて20分くらい泣きじゃくった。もう号泣。なんだろう、この気持ちはって思ってね。それが今度のアルバムへのひとつの発火点というか、歌が書きたいという大きな衝動になっていることは紛れもない事実だよ。父ちゃん先に行っててくれ、俺もそのうち行くから、って。本当にそう伝えて別れたから。
で、暫くは悶々としてたんだけど、日に日に強くなる、歌を書きたいという衝動に駆られて、鹿児島に旅立った。父ちゃんと母ちゃんが10代の頃から60歳くらいまでの、親父が警察官として定年退職するまでの、鹿児島での実人生を辿る旅をしようと思って。それで鹿児島のホテルの一室をアトリエにして、曲を書きためていった。1ヵ月半以上にわたって…。
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