The View、デビュー・インタビュー(1)

──どんなテレビ番組だったの？

カイル：チャンネル４の「Russell Grant’s Show」っていう新しい番組。ベイビースパイスもジョーダンもいて変な感じだった。

ピーター：ジョーダンはピーター・アンドレと一緒に出した「A Whole New World」を歌うはずだったのに衣装が届かなくて２時間待ちだったんだ。

──アルバムはメロディアスだったりフォーキーだったりポップだったり、もちろん演奏の激しさもそうだけど、メロディーが中心になっている印象を受けた。メロディー作りは音作りの中で重要視しているの？

カイル：エネルギーが大切なんだ。もちろんメロディーもすごく大切。アコースティックギターで作曲しているから駄目なものはすぐわかる。でもなんとなく弾き続けたいって思うときはやっぱりメロディーがいいからなんだ。ちゃんと歌詞をつけて形づけたいと思うようになる。例えば「Claudia」は弾いているうちに、ここにこれを足して、コーラスをつけて、とか色々アイデアが浮かんできた。いいメロディーだったから。

ピーター：特に僕らのボーカルは激しく歌うんじゃなくきれいに歌いこめるタイプだから、さらにメロディーが生きてくるんだと思う。

──そういったきれいなメロディーをライブで演るときに、特に気をつけていることは何？

カイル：エネルギーとステージで思いっきり楽しむこと。アコースティックだと抑えて演奏しないといけなくて難しいんだ。ライブの醍醐味はお互いアイコンタクトしながら気持ちが高まったり、観客の歓声でさらに盛り上がったりすることだけれど、そうすると音が少しくずれたりする。日本のMTVのためにライブを撮影したんだけど、そのときは最高のライブだと思ったのに後で音を確認したらかなりひどかった。でもライブというものはアルバムを完璧に再現するんじゃなく、雰囲気を盛り上げるものだと思う。

──最後に、あなた達にとって良い音楽とは何を伝えるものだと思う？

カイル：良いメロディーと、肩に力を入れすぎず自分のことも笑えること、それと情熱。シリアスになり過ぎないといいながらも、ノエル・ギャラガーは場合によってはすごく入り込むこともある。ポール・マッカトニーだってそうだし、バランスかな。

──シリアスに捉えすぎないというのは、自分がシリアスに捉えすぎないということ？　それとも観客に自分達の音楽をシリアスに捉えすぎて欲しくないということ？

カイル：もちろん音楽は真剣に捉えてほしいけど、自分のことはあまりシリアスに考えすぎないということ。世界を変えようなんてことは思わない。もちろん音楽で世界が変わるならそれに越したことはないけど。

 ピーター：音楽は真剣に聴いてね！

取材・文●妹沢奈美

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