ソロ・デビュー控えたマニックス、ジェームスのロンドン公演レポ!

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間もなくソロ・デビュー・アルバム『The Great Western』をリリースするマニック・ストリート・プリチャーズのフロントマン、ジェームス・ディーン・ブラッドフィールドが7月11日、ロンドン大学内のULUでソロ・コンサートを開いた。来月Vフェスティヴァルへ出演。その後、秋には大規模なヘッドライン・ツアーを予定している彼だが、ショウケース的な意味合いが込められたこの夜は、なんと800人収容という小さな会場でパフォーマンス。マニックスではありえない、親密なライヴが実現した。

ギター、ベース、ドラム、キーボードのフル・バンド“The C Stream Band”と共に登場したジェームスは、ブルース・スプリングスティーン風の「Run Romeo Run」でショウをスタート。小学校の体育館ほどの大きさもない小さな会場でのパフォーマンスは、オーディエンスだけでなくジェームスにとってもうれしい体験だったに違いない。演奏前に曲の説明をしたり、会場からの声援に応え冗談を飛ばすなどオーディエンスとのコミュニケーションを楽しんでいた。

アルバム・リリース前にもかかわらず、メロディが美しい「An English Gentleman」や「On Saturday Morning We Will Rule The World」は会場の反応もよく、先行リリースされた1stシングル「That’s No Way To Tell A Lie」では大合唱の盛り上がりを見せた。また、ショウの中盤にジェームスだけのアコースティック・パフォーマンもあり、フランク・シナトラのカヴァー曲「Summer Wind」、マニックスの「This Is Yesterday」などをしっとり歌い上げている。

サウンド的にマニックスと大きく違うわけではないが、当然のこと、より彼の内面に近づいた印象を受ける。“作詞/作曲ジェームス・ディーン・ブラッドフィールド”を楽しんでいる彼。そのグッド・バイヴは会場にも伝染した。

この夜のセットリストは―
(With Band)
「Run Romeo Run」
「An English Gentleman」
「Ocean Spray」
「On Saturday Morning We Will Rule The World」
「Bad Boys & Painkillers」
「That’s No Way To Tell A Lie」
「Say Hello To The Pope」
「Still A Long Way To Go」

(Solo Acoustic Set)
「Summer Wind」
「This Is Yesterday」
「Emigre」
「The Wrong Beginning」

(With Band)
「No Surface All Feeling」
「Which Way To Kyffin」

ジェームスのソロ・デビュー・アルバム『The Great Western』は8月23日に日本発売。9月には、同じくソロ・アルバムをリリースするバンドメイトのニッキー・ワイヤーと共に来日、東京、大阪、名古屋でWヘッドライン公演を行なう。

Ako Suzuki, London
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