全米を席巻する南部発のリミックス CHOPPED&SCREWED
現在、全米を席巻しているのが、ヒューストン・オリエンテッドなスロウピッチ・ミックスCHOPPED&SCREWED(C&S)。このミックスをすごくわかりやすく言うと、45回転のレコードを33回転で聴くような感じ。
かつてはキワモノ的に見る輩も居たようだが、本国では全米規模にまで人気が浸透しており、日本でもTERIYAKI BOYZを現在のC&Sの第一人者であるMICHAEL “5000” WATTSが手掛けたことで注目を集め始めている。そんなC&Sな世界にドップリと浸かり、本場のシーンで活動している日本人女性DJをご存知だろうか。
その女性の名はDJ PRINCESS CUT。彼女はダラス在住のDJで、C&SのオリジネイターであるDJ SCREWの遺志を継承する唯一の日本人だ。
そんな彼女にC&Sについて説明してもらった。
| DJ PRINCESS CUT:C&SとはDJ SCREWが始めたリミックス手段で、シロップ(合法ドラックである咳止めシロップ)を飲んだときに聴く音楽としてヒューストンで生まれたジャンル。トラックをスローダウンさせレコード2枚使いし、言葉をチョップ、スクラッチし、新しいバージョンのトラックを生み出すものでサザン・ラップとは切り離せないんです。最近じゃテキサスのラッパーでC&Sバージョンのアルバムをリリースしていないラッパーはワック(偽者)、って言われるくらい必需品になってるし。魅力はC&Sをすることによって、さらに曲に感情やフレイバーを与えるってところ。2枚使いでチョッピングや言葉を繰り返したりっていうのはそのためにやってるから。最近のDJはなんでもかんでも言葉とかチョップして、趣旨がわかってないナンチャッテが多いですよ。
DJ PRINCESS CUTの名前を覚えておいて損はナイ。 |