◆ニューオリンズは、JUVENILEらの動きに注目! 昨年、ハリケーン「カトリーナ」が壊滅的な被害を受けたニュー・オーリンズだが、街の復興とともにラッパー陣も本格再始動している。中でも注目なのは、ニュー・オーリンズの老舗レーベル、キャッシュ・マネーを離脱したJUVENILEとB.G.だろう。同じく離脱組のMANNIEFRESHと各々が手を組み、まずはJUVENILEがアトランティック移籍第一弾作 『Reality Check』をリリースし、全米一位を獲得。B.G.も新作『TheHeart Of The Streetz Vol. 2』を準メジャーのコッチからリリースした後、新たに自身のレーベルCHOPPER CITYREC.ごとアトランティックと契約。T.I.と手を組んでアルバム制作に取り組むという噂だ。モチロンCASH MONEYも負けてはいない。唯一残留したLIL'WAYNEはレーベルの副社長へ就任し、新作『The Carter II』をリリース。MANNIE FRESHカラーを払拭する新しいキャッシュ・マネーのスタイルを提示することに成功しており、また同レーベルでは新たにメンフィスのラッパーYOGOTTIと契約、なんて噂もある。
◆T.I.のブレイクで活気付くアタランタ そのT.I.(インタヴューはこちら)の全米規模の大ブレイク(これまたチャート一位獲得!)もあり、活気付くのが南部最大の都市アトランタだ。JERMAINE DUPRIのレーベルSO SO DEF/EMIと新たに契約し再出発したDEM FRANCHIZE BOYZは、昨年のD4Lのブレイクを参考にしたかのようなスナップスなるスタイルで人気を博し、シングル・ヒットを連発。SO SO DEFからは今夏、(南部ではないのだが)いよいよDAZ DILLINGERのフル・アルバムもリリースされるらしいので、JERMAINE DUPRIの更なる一手にも注目しておきたい。
世にクランク・ブームを巻き起こしたLIL JONは、自らのレーベルBMEで(これまた南部ではないが)ベイエリアの大物ラッパーE-40と契約し、リリースされたアルバムは全米3位にランクイン。その後も同レーベルからTRILLVILLEのアルバムが予定され、また契約問題で揉めていたのだが、LIL JON自身も待望の新作『Crunk Rock』のリリースを夏くらいにラインナップさせているとか。彼の勢いも全く衰えることはなさそうだ。アトランタと言えば、新作リリースのアナウンスもあったOUTKASTだが、発売は予想通り(?)無期延期。しかし俳優業に精を出すANDRE 3000を尻目にBIG BOIは、自身のレーベルPURPLE RIBBONからコンピレーション盤をリリースしOUTKASTの次作を占うカラフルな作風を聴かせてくれ、さらにはTIMBALAND門下だったBUBBA SPARXXXを電撃獲得、と名知将ぶりを発揮している。
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