【1メガでお願いします!】特集~音を出した瞬間、音楽の持ってる雰囲気に空気が染まる

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KEY GOT CREW――2004年8月にメジャー1stアルバム『ニヤリスト』をリリースしたKEY GOT CREWですが、7月から数えるともう40本近いライヴをしてますね。

けんじ(ちっちゃいMC):そうですね。移動が辛かったですね、ライヴは全然辛くなかったですけど。あと、どこで力を抜いていいかがよくわからなかったのもあって。

――きっとライヴ、移動、ライヴ、ライヴ、移動みたいな感じですもんね。今回印象的だった土地はありました?

けんじ:今回は福岡ですね、食べ物がおいしかったです。福岡は“らーそーめん”ってつけ麺で、そうめんみたいな細い麺をラーメンのタレみたいなのにつけて食べるんですけど、それが斬新だったんですよ(笑)。あとは地元なんで米子の方とか。鳥取は7割身内でしたね(笑)。今回はツアーでどんどん体重が落ちていってたんですよ……。精神的なものもあったかもしれないです、わかんないですけど。最高4~5キロくらい落ちて、ツアー後半で持ち直しました。みんな太っていくんですけど、どんどん僕だけ痩せていって……。

――けど持ち直してよかったですよ……。新たに人との出会いとかはありました?

けん(デカMC):新たな出会いはたくさんありましたよ。「こんな田舎の方なのに、地元でバンド頑張っとるヤツおるな」って思ったり。女の子の3ピース・バンドで、すっげ~いい曲歌ってるバンドがおって、CD-Rのデモ音源をもらったり。ちょっとパンクっぽいのとかおちゃめなのとかバラーディー(笑)なのとか、なんか不思議ライヴやってましたよ。「(地元の)鳥取も頑張っとるな」みたいなのがありましたね。

――じゃあまた新しい刺激があったんですね。他には?

けんじ:逆に、盛岡に限ってはライヴの日が祭りで、お客さん皆無だったんですよ。2人とかで。

けん:外はすごい盛り上がってるんですよ(笑)。“ヤーレヤーレ!ヤーレヤーレ!”って。「えぇっ!?」って(笑)。

――あぁ~、地方のお祭りは強いですもんね。でも今回移動は大変だったとはいえ、やっぱりステージに立つと気は引き締まります?

けん:う~ん、結構緊張するライブが多かったです。やっぱメジャーというところで、トリとかさせてもらえるんで。まぁ、始まってしまえば“パシッ”とスイッチが変わるんですけどね。

けんじ:「やらないけん、頑張らな」って、固くなってたライヴもあったと思います。逆に地元の鳥取はすごくリラックスできたって印象がありますね。

――だから後半から体重が増えてったのかも(笑)。

けんじ:そうかもしれないですね(笑)。

――KEY GOT CREWは音を出した瞬間、音楽の持ってる雰囲気に空気が染まりますよね。楽曲の格好良さがあるのに親しみやすい雰囲気とか、人の表情を動かすようなワクワク感あって。SEも雰囲気あるんですけど、いつもルパンの曲ですか?

けん:いろいろ試しましたね。アルバムの「intro」を使って、最初からメンバー出てて、“チャーンチャーンチャーン♪”に合わせてお辞儀してみたり(笑)。

――それもいい(笑)! CD録った時とライブとでは曲に変化は出てきてますか? 余計にハモっちゃったりとか(笑)。

けんじ:ハモっちゃったりメロが変わっちゃったり(笑)。コロコロ変えちゃうんですよね、自分的には良くしてるつもりなんですけど。どうなんでしょうね、音源聴いて来た人には違和感あるのかなって。

――音源通り聴きたい反面、毎回ライブに行ってたら変化を楽しみたいところもあるし。自分でCDと違うところに気付くのが楽しかったりもしますしね。

けんじ:ライヴ・ヴァージョンということで、やらしてもらってます(笑)。大きく中身は変わってないですけど。あ、「なりきLEE」は変わったと思います、大幅に(笑)。音源作ってる時はライヴしたことがなかったんで、やってくうちにどんどん掴んでいったというか。

――なるほど。言葉数が多い曲とか、どうやって覚えて形にしていくんですかね?

けん:覚えるのは作ってるんで結構入ってるんですよね。まぁ1、2回は見ながら歌って。まっ、たまにカミますけどね(笑)。ライヴだと「イエッイエ~」とか「ウォ、ヨー」とか言ってごまかします(笑)。沖縄でライブした時、マイク落としてどこにいったか見つからなくて、お客さんが“ハイ”って渡してくれたり。テンション上がりすぎて、俺が踊っとったらコケたりとか。

けんじ:コイツがボックス踏んどって、「今日なんかボックスの幅が1、2~3倍でけぇな。コイツ今日ヤル気あるな~」と思ってたら、スコーンってコケて。「やっぱコケたか」って(笑)。

けん:もう歳ですよね(笑)。見事にコケました。素だったんで、前のお客さんの顔はもう見れなくて、後ろの方のお客さんに向けて歌いましたね。

けんじ:あれはコントのコケ方ですよ。たまたまパッと見たら、クルッて“変な風に”回ってた時だったんですよ。笑い堪えるのに必死でしたね。

――それ観たかった~! ハプニングは逆にアガりますからね(笑)。さて、このライヴ・ツアー終わったら、まず何がしたいですか?

けん:俺は早く曲が作りたいです。イメージは結構ありますね。いろんなバンド観て刺激も受けたし。

けんじ:俺はゆっくりしたいです。いろいろ身体の悪いところも調べて。体調が悪いもんで……(笑)。

――それ一番怖いじゃないですか! それじゃ今後の目標などを。

けん:雨男を治したいです(笑)。新潟長野広島沖縄ドーンと台風で、長野は前日に噴火しちゃって。台風追い抜いて戻って来てまた台風でしたからね。

――晴れ男っぽいですけどねぇ。

けん:ホントですか? そう見えて“嵐を呼ぶ男”なんですよ。

けんじ:格好いいこと言うなァ~。

けん:いいだろ! けど訳すと結局“雨男”だけんな(笑)。

取材・文/高橋典子
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