KICK THE CAN CREW活動休止前の最後のライヴ、それぞれのソロ曲も…

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KICK THE CAN CREW、それぞれのソロ活動のために活動休止となる最後のライヴが6月19日、20日の2days、東京の日比谷野外大音楽堂で<KICK THE CAN CREW LIVE 旅人~BACK IN THE DAY~(6/19)、~STEP IN THE DAY~(6/20)>とそれぞれ題して行なわれた。

本当に最後の日となった6/20、「旅人」のBGMが流れる中、DJのSHUHOが現われ、白い煙と共にMCU、LITTLE、KREVAの順の「BREAK 3」で登場した3人。いつもとは明らかに違うピンと張り詰めた空気が、メンバー3人にも会場のお客さんにも感じられた。KICK THE CAN CREWは、常に現場=ライヴを大切にインディの頃からやってきたグループだ。小さな箱から武道館、アリーナといった大きな場所まで、常に休みなく3MC+1DJでやってきたライヴ…。そんなライヴがしばらくの間観れない…という現実と、この日を精一杯楽しみたいという想いが、なんとなく複雑に混ざっているようだった。それでもそんな複雑な空気を払いのけたのが次に披露した「パンク寸前のFUNK」。最高のヴァイブスで盛り上げると共にいつものように安定感あるそれぞれのフロウは、本当に圧巻だ。

最終日は、<STEP IN THE DAY>ということで、全体的に新らしめの曲を中心に披露。前半では'03年にリリースされた『magic number』から「RE-FRESH」「CAN-CAN」「ストレス」を3曲立て続けに披露。中盤には、メロウなビートの「脳内VACATION」「GOOD MUSIC」「ユートピア」が披露され、日が沈んでいく中、それはとてもドラマティックだった。その後のMCでKREVAは、「「ユートピア」は骨董どおりのある店で書いたのですが……、まだユートピアは見えてないのでこれからも追い求めていきます」と一言。ソロへの大きな抱負と共に、キックが目指したユートピアもまだまだ達成していないことが伺える一言だ。また、その後のMCも「ホント、いつも言うことを考えてないんですが、今日ほど言うことが思い浮かばない日はない…」と、その胸に詰まる思いを明かした。

それでも明るく、楽しく…と後半は一気に9曲連続で披露。大ヒット曲「マルシェ」や懐かしの「GOOD TIME!」、また「TORIIICO!」に続いて、ライムスター登場での「神輿ロッカーズ」で盛り上がりは頂点へ。ステージ前に炎がふきでると共に、日比谷公演に祭りのかけ声がこだました。そして、この日の早い雲の流れと同じようにライヴもあっという間に過ぎていき、終盤、胸にグッと響きながら合唱した「sayonara sayonara」に続いて、本編最後は、「アンバランス」で終了。

アンコール前にはそれぞれがソロでの活動予定を報告、LITTLEがマイクを持ち、アカペラでソロ新曲「I SING, I SAY」を披露すると、それに続いてKREVAも6/18にリリースされた「希望の炎」を披露。最後、MCUも「浜崎さんとの曲だから…」と言いながらも、周りに煽られてMCUのバースを歌い、動き始めたそれぞれのソロ活動をこの日の観客の前で一足早く披露した。

そしてアンコールはその日のライヴのタイトルともなった「STEP IN THE DAY」、さらに本当の本当の最後では、原点でもある「タカオニ2000」で締めくくった。それぞれが、力強い拳を掲げてソロへと歩き出したKICK THE CAN CREW。また、いつの日か、3MC+1DJのライヴに再会することを願わずにはいられらない。

ソロ活動の情報は、KICK THE CAN CREWのオフィシャルページ(http://www.kickthecancrew.com)、また携帯サイトにて続々とアップしていくとのこと。また、現在発表されているソロ活動は下記の通り。

■KREVA「希望の炎」 
2004年6月18日発売 BUCA-1010 ※限定盤
9/8はクレバの日と勝手に決めて、ニューシングルを出すとのこと。
また、来春公開予定の映画『ローレライ』に出演。
詳しくは下記ニュースで。
https://www.barks.jp/news/?id=1000000934

■LITTLE「I SING, I SAY」
2004年7月21日発売 UPCH-5251
RIP SLYMEのDJ FUMIYAがトラックを手掛けたタイトル曲をはじめとした6曲入り。赤いキャップが目印のジャケと言っていたが…最終日(6/20)のライヴにそのキャップをかぶってた(?!)。

■MCU feat. 浜崎貴司「サーフライダー」
2004年7月28日発売 BVCR-19633
カップリング曲「六月の未完成」は、シアターブルックの佐藤タイジがギターで参加。オフィシャルサイトでは、試聴ができます。
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