【インタビュー】松本孝弘が語る、TMG、ソロ、B’z…とどまることのない創造力「僕はずっと動いているし、そういう日々が好きなんですよ」

2025.05.28 18:15

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■新しいアルバムをリリースして
■ツアーをしたいと思っています

──では、6月にKアリーナ横浜で開催される<B’z presents UNITE #02>についてうかがいたいと思いますが、<B’z presents UNITE>はコロナ禍の2021年、混沌としていたコンサート業界に“この時だからこそできることを、新たな挑戦を”をテーマに掲げてB’z自身がオーガナイザーとして創始したRock Projectです。今回、約4年ぶりに<UNITE #02>が開催されます。

松本:コロナ禍の2021年に開催した<UNITE #01>が、すごく良いイベントになったんですよね。もともと一回で終らせるつもりはなかったし、また開催したいなという気持ちがずっとあって。ただ、<UNITE>は対バン形式なので、相手の方も含めてのタイミングがあるんですが、今回は皆さん快諾してくれて、今年6月に開催することになったんです。

──<UNITE #01>はMr.ChildrenとGLAYを迎えて大きな話題を呼びました。今回の出演者は、どのように決められたのでしょう?

松本:ロックバンドの中からリストアップして、稲葉君やスタッフと話し合いながら声をかけさせてもらったんです。今回出演してくれる4バンドは、最初にオファーした方たちなんです。

──ファーストオファーがすべて叶ったと。

松本:そう。皆さん本当に快く引き受けてくれました。

──素晴らしいですね。今回は4日間にわたって行われますし、出演者もTHE YELLOW MONKEY、マキシマム ザ ホルモン、MAN WITH A MISSION、ONE OK ROCKという、ライブシーンを賑わす圧巻の顔ぶれになっています。

松本:<UNITE #01>はMr.ChildrenとGLAYと共演して、ライブを観ていても、ステージ上で一緒に演奏しても、“こういう人たちだからこそ、こんなに長い間ずっと第一線で活動できているんだな”って改めて思ったんです。良いバンドというだけじゃない。そういう人たちとでなければ<UNITE>は続けられないと思っていて、今回も錚々たる顔ぶれになりましたよね。

──ちなみに各バンドにはどんな印象をお持ちですか?

松本:THE YELLOW MONKEYさんはキャリアも長いし、素晴らしいバンドですよね。ONE OK ROCKはLAでショーを観たことがあって。僕らの頃とは時代が違って現代的な形だけど、ガーッ!と上がっていく時の感じがB’zに似ていると思ったんですよね。ロックバンドでスタジアムまでいくことができていて、その感じがあの頃の自分たちみたいだなという印象があって。それはMAN WITH A MISSIONも近いかな。マキシマム ザ ホルモンは個性が強いし、今回は個性が強烈なバンドが揃っていることも特色と言えるんじゃないかな。

──たしかにそうですね。その個性的なバンドたちと同じ舞台に立つわけですが、B’zとしてはどういうライブをしようと思っていますか?

松本:ロックイベントだから、よりロック色の強いライブになると思います。

──楽しみです。B’zは、6月27日公開映画『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』の主題歌を手掛けたことも話題を呼んでいます。

松本:今までもいろいろな…『ウルトラマン』、『北斗の拳』、『ブラックジャック』にしても、自分が見たり読んだりしてきた作品の音楽を手掛けるというのは本当に嬉しいことなんです。だから今回、『ルパン三世』のお話をいただいた時は、“やるやる!”という感じでした(笑)。

──プレッシャーよりも喜びを感じる辺りはさすがです。主題歌の「The IIIRD Eye」はどんなふうに作られたのでしょう?

松本:『ルパン三世』ということで、ちょっと大人っぽさを出したいなというのがあって。ジャジーなニュアンスを盛り込みたいなというのは、もう最初から思っていました。

──松本さんは楽曲提供にあたって、「お話を頂いてすぐに楽曲制作に取り掛かりました。オファーを受けて先ず“JAZZY”というキーワード、イメージが浮かびました。B’zのROCKとJAZZY、そしてゴージャスなホーンセクションのMIXTUREで面白い作品になったと思います」というコメントを寄せています。

松本:そう。ベースがジャジーなリフを弾いているところがあったりするし、展開も多い。急にテンポも音数もストンと落ちて、アコースティックギターがジャーンジャーンと鳴って、稲葉君が全然違うメロディーを歌うセクションもあったりする。それに、YTがアレンジしてくれたゴージャスなホーンセクションもいいんだよね。結構面白い曲になったと思う。

──タイアップ曲でテンポチェンジも含めた大胆な場面転換を入れ込むとは、攻めていますね。

松本:映画だし、起伏のあるストーリーだから、全然違う展開を入れ込んでも面白いだろうなと思ったんじゃないかな。

──映画公開の6月27日が待ち遠しいです。

松本:<UNITE #02>が終わったら、僕も映画を観にいこうかな。

──映画館が大騒ぎになります(笑)。そしてB’zは2025年冬、約7年ぶりのドームツアーを行うこともアナウンスされています。

松本:まだ予定の段階だけど、新しいアルバムをリリースして、ツアーをしたいと思っています。

──おおっ! 2022年発表の『Highway X』以来、3年ぶりのアルバムとなるわけですね。長いキャリアを誇る洋楽アーティストはリリースなしでツアーだけを行うことも多い中、アルバムを携えたツアーになるというのは胸熱です。ニューアルバムが出るということ自体ビッグニュースですし、それに伴うドームツアーとなれば、ファンの皆さんの期待が爆上がりすることは間違いないです。

松本:B’zは新作を出してツアーをやってきたので。ヒットソングをメインにして何度も同じようなツアーをくりかえすのは、自分たち自身が飽きちゃうと思うんですよね。

──幾度となく演奏されている盛り上がり曲も、そこに至るまでの流れで印象は違ってきますので、新曲があるということは新たなストーリーを生むということなんでしょうね。さて、いろいろなお話をうかがって改めて思いましたが、松本さんご自身はB’z、ソロ、TMGと、休むことなくずっと動かれていますね。

松本:そうだね、動いている(笑)。イベントとかツアーはスケジュールを発表するから分かりやすいと思うけど、楽曲制作のスケジュールは表に出ないじゃない? だから、その間は休んでいると思われるかもしれないけど、僕はずっと動いているし、そういう日々が好きなんですよね。

──忙しいほうがしっくりとくるんでしょうか?

松本:というか、スタジオでもの創りをするのが好きだから。LAにいる時も、なにかアイデアが湧いたらYTと一緒にスタジオにこもってるし。今はB’zのアルバム制作を中心に、他の楽曲制作もやったりしてますよ。

──意欲的ですね。なにもせずにボーッと過ごす時間は?

松本:それができないんだよね。なにもしないでボーッと休めばいいとも思うんだけど、でもすぐに、“こんな生活をしていていいんだろうか? そんな時間があるなら、なにか創りなさい”と思っちゃうんだよね。

──今回のインタビューのメインは、TMGのライブ映像作品なんですが、ソロとして手掛けた阪神タイガース90周年記念公式テーマソング、B’zが担当する映画『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』の主題歌、そして<UNITE #02>やドームツアーなどなど、お訊きしたいことが山盛りで。松本さんはいつもたくさんの話題を提供してくれていて、それは本当に素晴らしいことだと思います。

松本:どうなんだろうね。オファーをいただいて……たとえば、他のアーティストに楽曲提供をしたり、今年はCHARさん、布袋君と共演(ジェフ・ベック・トリビュートライブ)させていただいたり、そういうお話をいただけるうちがやっぱり華ですからね。これからもオファーがあればそれに応えていきたいし、常になにかしらやっていると思いますよ。

取材・文◎村上孝之
構成◎梶原靖夫 (BARKS編集長)

■DVD & Blu-ray『TMG LIVE 2024 -Still Dodging The Bullet-』
2025年5月28日(月)発売
【DVD(2枚組)】
BMBS-5003〜5004 7,700円(税込) / 7,000円(税抜)
【Blu-ray(2枚組)】
BMXS-5003〜5004 7,700円(税込) / 7,000円(税抜)
※収録内容:DVD/Blu-ray 共通
※封入特典:TMGオリジナルステッカーセット
▼本編DISC:
ツアーファイナル at 東京ガーデンシアター(110分)
01_ THE STORY OF LOVE
02_ ENDLESS SKY
03_ THE GREAT DIVIDE
04_ DARK ISLAND WOMAN
05_ JUPITER AND MARS
06_ FAITHFUL NOW
07_ Everything Passes Away
08_ OH JAPAN ~OUR TIME IS NOW~
09_ Waltz in Blue
10_ TO BE WITH YOU
11_ COLOR IN THE WORLD
12_ MY LIFE
13_ CRASH DOWN LOVE
14_ KINGS FOR A DAY
15_ NEVER GOOD-BYE
16_ DA DA DANCE
17_ ETERNAL FLAMES (feat. BABYMETAL)
18_ (You Can Still) Rock In America
19_ GUITAR HERO
▼特典DISC:
TMG 2024 DOCUMENTARY(50分)
再集結したTMGのレコーディング風景や熱気に包まれるZepp公演のライブ映像4曲を含む、ツアー最終日までを追ったドキュメンタリー
・THE STORY OF LOVE
・Everything Passes Away
・CRASH DOWN LOVE
・KINGS FOR A DAY

■<B’z presents UNITE #02>
6月21日(土) 神奈川・Kアリーナ横浜
 w/ THE YELLOW MONKEY
6月22日(日) 神奈川・Kアリーナ横浜
 w/ マキシマム ザ ホルモン
6月28日(土) 神奈川・Kアリーナ横浜
 w/ MAN WITH A MISSION
6月29日(日) 神奈川・Kアリーナ横浜
 w/ ONE OK ROCK
open15:30 / start17:00(全日)
▼チケット(6月21日, 28日, 29日)
SS席 / ¥20,000
S席 / ¥16,000
A席 / ¥8,000
▼チケット料金(6月22日)
アリーナスタンディングブロック指定 / ¥16,000
スタンド指定S席 / ¥16,000
スタンド指定A席 / ¥8,000
(問)キョードー横浜 / 045-671-9911

■<B’z LIVE-GYM 2025>
2025年冬 開催決定
※詳細は後日改めて

◆松本孝弘 オフィシャルサイト
◆TMG オフィシャルサイト
◆B’z オフィシャルサイト

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