いい音爆音アワー vol.90 「The Quicker, the Bigger♪小さく産んで大きく育てる?!」

いい音爆音アワー vol.90 「The Quicker, the Bigger♪小さく産んで大きく育てる?!」
2018年5月16日(水)@風知空知
作詞・作曲に時間をかけて念入りに作った曲が売れるとはかぎりません。一方、あっという間にできた曲が大ヒットすることがしばしばあります。早く作るほうがより売れるとは申しませんが、そこにはある程度の関連性があるのではないかと私は考えます。
詞曲、特に曲は頭で考えるものではありませんね。ソングライターではない私には具体的な感覚は分かりませんが、ふっと心に浮かぶみたいですね。「天から降りてくる」なんて言い方をする人もいます。作曲家はその最初のリスナーというわけです。で、いいか悪いか判断し、よくないとかまあまあだとか思えば、また次に浮かぶのを待つ。早くできるというのは、すぐにいいと判断できたということです。それはやはり他の人もいいと思う可能性が高いわけで、つまりヒットのポテンシャルがあるということになります。
それにしても「曲が心に浮かぶ」ってすごいことです。人が計り知れないことを神の仕業とするなら、ここには神がいますね。
福岡智彦 (いい音研究所)
セットリスト
南こうせつとかぐや姫「神田川」
今回選んだ作品の中でも最短の作曲時間♪
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シングル(1973年9月20日発売)
3rd アルバム『かぐや姫さあど』(1973年7月20日発売)収録
作詞:喜多条忠/作曲:南こうせつ/編曲:木田高介
レーベル:日本クラウン
オリコン1位
・南こうせつ曰く「僕は作曲に時間をかけない。「神田川」はその中でも最短。」
喜多条忠が歌詞を電話で伝えたが、それを聞いて紙に書き取るのと同時進行でメロディがどんどん浮かび、電話を切ったときにはもうでき上がっていたという。
・バイオリンは”ムーンライダーズ”の武川雅寛。
かぐやひめ:
1949年2月13日、南こうせつ(本名:南高節)が大分県大分郡竹中村(現大分市)の曹洞宗勝光寺で生まれる。
1970年4月、南こうせつ、シングル「最後の世界」でソロ・デビュー。
同年10月、こうせつ、森進一郎、大島三平の3人で”南高節とかぐや姫”として、シングル「酔いどれかぐや姫」をリリース。
知名度を上げるため、「全日本歌謡選手権」に出場するが、5週目で落選。
1971年2月、”南高節”が”なんこうぶし”と読まれるため、”南こうせつとかぐや姫”として2nd シングル「変調田原坂」をリリース。
同年、解散。高校の後輩、伊勢正三と、”シュリークス”を脱退した山田パンダとともに、第2期”南こうせつとかぐや姫”を結成。
同年9月、シングル「青春」で再デビュー。
1972年4月、アルバム『はじめまして』リリース。
1973年9月、シングル「神田川」リリース。160万枚の大ヒット。
1974年1月、シングル「赤ちょうちん」リリース。この曲から”かぐや姫”と変更。
1975年4月12日、東京・神田、共立講堂で解散コンサートを開催。
その後、南こうせつと山田パンダはソロ、伊勢正三は”風”として、音楽活動を継続する。
次回の爆音アワーは・・・