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グラストンベリー・フェスティヴァルの歴史と今年の見所
2005.06.09 16:30
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グラストンベリーがこれほど高く評価されているのは、単なる週末の音楽イベントではなく、会期中はここが一つの「生活をともにする場所」として機能しているから。もともと、アーサー王伝説が色濃く残る地域であり、スピリチュアルな空間としても知られるグラストンベリー。正しくは、UKの南西部にあたるサマーセット州グラストンベリーにある、ピルトン村で開催されている。普段は農園&牧草地として使われている約900エーカーもの土地は(それゆえ近年は10年に一度くらい、土壌保護のために開催されない年もある)、この巨大フェスの主催者であるマイケル・イーヴィス氏の私有地。ここが、毎年6月最後の週末には約20万人もの人が集まる巨大な共有空間へと変貌する。人々はテント生活でアウトドア体験をし、自然食やエスニック・フードからアルコールなどの食料品、マッサージなどのサービスや自然素材の商品などが並ぶショップまで、様々な露店が軒を連ねる。
34回目となる今年も、すでにいくつもの話題が音楽好きの間では飛び交っている。個人的にまず興味があるのは、「ジョン・ピール・ステージ」が新たに設けられたこと。これは、昨年まで「新人テント」と呼ばれていたステージが改名されたものだが、ジョン・ピールとは他ならぬ、昨年急逝した英国の超有名ラジオDJの名前だ。ジョン・ピールはパンクの時代から新人や新たなサウンド傾向を発掘し国営ラジオで流し続けたことで知られ、たとえばセックス・ピストルズが放送禁止になった際も擁護し続けたり、英国でいち早くピクシーズやニルヴァーナを評価したり、モグワイやホワイト・ストライプスを「発見」して大きなシーンを作り上げていくきっかけを作った貢献者。国営放送のDJでありながら常に先鋭的であり続け、保守におもねることを拒否し続けたその姿勢こそ、グラストンベリーのスピリットに通じるものだ。
今年は他にも、出演バンドたちには見所が多い。その昔、’95年のグラストンベリーが「ブリット・ポップ・バンドの総特集」的なニュアンスがあったのと同様、今年は現在UKを沸かせる話題の新人たちがこぞって総登場する。また、今年の日本のフェスには出演予定のないベイビー・シャンブルズやブリティッシュ・シー・パワーなどの現在の姿も、この機会にぜひチェックしておきたいところだ。
文●妹沢奈美 写真●DVD『グラストンベリー・アンセムズ ザ・ベスト・オブ・グラストンベリー1994-2004』(東芝EMI)より
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