“清志郎 vs 各アーティスト達”のガチンコ対決!<続 ナニワ・サリバン・ショー>Part 2
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“清志郎 vs 各アーティスト達”のガチンコ対決! そして、清志郎は涙も、笑顔も、鼻水も、汗も、全部ひとまとめに引き受ける! Part 2 |
今、この世はおかしくなってる。だからこそ俺は聞きたいんだ。“愛しあってるかい?” |
第2部はステージを元に戻し、田島貴男(ORIGINAL LOVE)&再び登場の佐藤タイジがセッション。この2人に加えてギターの長田進のトリプルギターの絡みがカッコいい! 続いてCHARAが「Tiny Tiny Tiny」で一度クールダウンさせると、藤井フミヤ&土屋公平が、「憎いあの娘」「ヘイ・タクシー」(ともにキャロル)などで思いっきりのいいロックンロールを投げつける。そしてフミヤのマイクさばきが見事なこと…! バトントワリングのように軽やかに大胆に扱う様子にも観客は煽られたはず。そしてLOVE PSYCHEDELICOが自身の曲「Lady Madonna」「Rockin’ in The Free World」を響かせる。ここでガラっとデリコ世界に会場を染めたところに驚き。彼女達の持つクールパワーも秀逸だった。 そんなデリコ・ワールドから元に戻すかのように、いよいよ大詰めの場面に、清志郎バンドが再び登場。ピアノの弾き語り「雑踏」でスタートし、掛け合いが楽しい「HB・2B・2H」、RCサクセション時代の名曲「雨あがりの夜空に」では出演アーティストがみないい顔を揃えて登場した。
そしてラストに「baby何もかも」で清志郎は、「今、この世はおかしくなってる。ずっと不景気が続くと政治家は戦争をしたがる。殺伐としてくる。だからこそ俺は聞きたいんだ。“愛しあってるかい?”」とメッセージを放ち、熱い熱いラヴソングをじっくりと熱唱。そして力尽きて倒れる清志郎に、スタッフがガウンをかけてソデへと誘導するのだけど、満身の力をこめて立ち上がり再び熱唱(これを繰り返すこと数回での“JBかよ!”的清志郎の十八番パフォーマンス)。歌で耳を刺激し涙を誘いながら、パフォーマンスで目を楽しませる。ここでも彼の振り幅の大きさに感服。それは泣きと笑いは結局相反していながら背中合わせの一対であり、それこそが人間なんだ、と感じさせるものだった。そして、その涙も、笑顔も、鼻水も、汗も、全部ひとまとめに引き受けます、というのが清志郎なのだ。それは清志郎の人間性のユニークさ、唯一無二さであり、そこに多くのアーティストたちは魅かれ、この日の出演となったのだろうと改めて感じさせられた。 アンコールでは宮藤官九郎がギターを持って登場。この日のために清志郎とともに作ったという「ナニワ・サリバン・ショーのテーマ」を演奏し、約4時間にもわたったイベントは無事、終了した。
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>>出演アーティストの写真をオンマウスすると、クドカンによるプロフィールが読める! 文:星野まり子 撮影:岡田貴之 |
<続 ナニワ・サリバン・ショー KING OF ROCK’N’ ROLL> 2004.2.27@大阪城ホール・セットリスト ●ALL STAR BAND ●CENTER STAGE SHOW TIME <第2部> ●忌野清志郎/忌野清志郎BAND ●ENCORE |