【インタビュー】10-FEET、KOUICHIが語るドラム人生初のフルカスタム「震えるぐらい感動しました」

■明らかに昔とは違う感覚がある
■今、すごく楽しいです
──ドラムやシンバルを新しくしたことで、プレイスタイルに影響はありますか?
KOUICHI:座る位置を変えました。今はお客さんに対して身体がほぼ真正面を向く感じで座っているんです。前までは、ハイハット側を向いていたんですけど。結果、スネアとの距離感が少し近くなりました。あと客席に対して真正面を向くなら、バスドラを少し右側(下手方向)に傾けるじゃないですか。でも僕はそれをやりたくなくて、バスドラも正面のままだから、右足がキックペダルに対して斜めに乗る感じになってます。
──少し内股気味になるような感じですか?
KOUICHI:そうですね。で、右足の親指付け根ら辺でペダルを踏むという。前はペダルに対して足を真っすぐに乗せてたんですよ。そうすると、自然と身体がハイハット側を向いてしまうんです。でも、それだと左手がドラムセットの右側へ行く動作が大変で。

──上半身をひねりながら叩く感じになりますから。
KOUICHI:それが正面を向くとなくなるし、スムーズに身体が動くことが分かって。フィルフレーズとかタム回しも、チャイナシンバル叩くときもスムーズ。今までできなかったフレーズも練習すればできるようになったり、“動くやん!”って発見もあったり。フォームやセッティングの悩みが尽きなくて、今までいろいろ試したり変えたりしてきたんですけど、現在のセッティングがしっくりきてます。
──いい変化ですね。
KOUICHI:他のドラマーと話していると、「セッティングをイジり始めたら、ここもあっちも、ということになって、正解が分からなくなる」ってみんな言うんですよ。「結局は自分が叩きやすかったらいいんやろ」って話に落ち着くんですけど、実はそれを見つけるまでが大変なんです。セッティングはちょっとしたことで、こんなに劇的に変わるんか?ってことを痛感してます。
──ドラマーとして第二次成長期に入ったと。
KOUICHI:まだまだ成長しますよ。成長し過ぎてヒザが痛くなるぐらい伸びます(笑)。

──ご自身のドラマー人生と向き合って、使うセットを一新したわけですが、メンタル的にもKOUICHIさんの背中を押してくれるような存在になっていそうですね。
KOUICHI:めちゃくちゃそうなってます。プレイに対する考えもそうですけど、そもそものドラムへの意識が変わったんですね。そのタイミングが、セットを変えたときなのか、ドラム人生と向き合ったときなのか、分からないんですけど。明らかに昔とは違う感覚があることは自分でも感じている。セットが新しくなって、心機一転じゃないですけど、もっとドラムにしっかり向き合えている感があります。今、すごく楽しいです。実際にライブをやっていても。
──「今、すごく楽しい」っていいですね。
KOUICHI:入院したっていうのがでかくて。肺分画症の手術のために去年12月に入院して、今年1月に退院してからもリハビリ期間があって。リハビリはウォーキングとかから始めたんですけど、それがきっかけで今もランニングをずっと続けているんです。もともとスポーツやっていたんで、そんなに体力がないってわけでもないんですけど、年齢も年齢だし、なにもやらなかったら衰える一方なので。やっぱり鍛えなあかんと思ってはいたんです。毎日、ランニングすることが習慣づいて、自分の身体の軽さとか体調の良さも、以前とは変わっていることがあからさまに分かる。体力が付いてきたっていう。それもドラムに反映しているのかなって思います。ドラムに対して、全ていい方向に行ってる感じがしていますね。
──ドラムは楽器ですけど、運動量としてはアスリート並みですからね。
KOUICHI:それを本当に感じました。やっぱり体力がないと、ライブ中にやりたいこともできないから。年々、疲れが取れなくなっていくことも感じてはいたんですけど、年齢を言い訳にしたくない。そういう話をドラム仲間に聞いてみたら、みんな知らないところでトレーニングしているんですよね。身体作りをすれば、その結果が音やプレイに全て出る…それがドラムという楽器だということをつくづく感じています。たとえば、キックも親指の付け根あたりで踏むようになって、めちゃくちゃコントロールしやすい。それってランニングの効果もあると思うんです。足首の使い方とか踏んでいる感覚も全然違うから。
──あと何年できるか分からないって自問自答していたそうですが、今の話ですと、ずっと叩けそうですね。
KOUICHI:身体が続く限りは。やれるところまでやりたいですよ。本当にどんな理由で、いつ終わるか分からないので。それは常に頭のどこかにあるし、そうならないように、自分のできることをやっていかないといけない。ドラムをDRUMMERS BASEに一新してから、分からなかったことが分かるようになったり、マインド的にも発見がすごく多い。本当に良かったです。

──最後に全ドラマーへアドバイスやメッセージを。
KOUICHI:僕は独学でやってきたので、あまり基礎練習をやってこなかったんですよ。若い人たちは今のうちに基礎練習をいっぱいやっておくと、後々、絶対にラクになると思います。基礎ができてないと応用もできないので。僕も今さらですけど、基礎練習をやっています。ともに頑張りましょう。楽しんでバンドをやり続けたらいいと思います。
取材・文◎長谷川幸信/梶原靖夫(BARKS編集長)
撮影◎堅田ひとみ(機材)/かわどう(ライブ)

■「第ゼロ感 (sequence ver.)」
2025年9月24日(水)配信開始
配信リンク:https://lnk.to/10feet_dzk_seq
▼再上映『THE FIRST SLAM DUNK』
全国映画館にて10月13日(月祝)〜26日(日)の2週間限定
https://slamdunk-movie.jp/news/2025072501.html

■アニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』第2クールオープニング主題歌担当
放送日時:2025年10月5日から毎週日曜16時30分より
放送局:TBS系全国28局ネットにて
・TBS系全国28局ネット:10月5日から毎週日曜16:30~
・BS11:10月14日から毎週火曜25:00~
・AT-X:10月8日から毎週水曜21:30~
10月10日から毎週金曜9:30~(リピート放送)
10月14日から毎週火曜15:30~(リピート放送)
▼配信情報
配信開始:2025年10月5日(日)17時から
配信:ABEMA、Netflix、U-NEXT、アニメ放題にて先行配信
そのほか、各種配信サイトでも順次配信開始
https://anime-cinderellagray.com/onair/
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