まずはこちらのMVをご覧いただきたい。
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3月20日。オリンポス16闘神による高純度なメタル応援歌「Power & Passion 〜古河機械金属応援歌〜」は無事公開された。140年の歴史ある企業と、メタルバンド、そして音楽メディアのトリプルコラボという意外性あふれる環境の中で生まれたこの応援歌は、関係各方面で話題となっている。
一連の企画を立ち上げたBARKSプロデューサーのIと、オリンポス16闘神のリーダーであり、作詞・作曲、ギターボーカルを担当した長山は、無事公開できたことでホッしていたが、古河機械金属広報担当のA氏からのメールをうけ、再び企画会議が行われた。
長山氏: こうなったらさ、前に話してたアレ、マジでやっちゃおうかな。
I:アレってなんだっけ?
長山氏:バンド名のネーミングライツ。
I:えっ、マジで?メンバーを説得できるの?
長山氏:これを拒否する感性の持ち主はそもそもメンバーになってないですよ。
I:えっ、マジで?
アレをバンド名でやってしまおうというのだ。
命の次に大切なバンド名を、そんな易々と人様に渡してしまって良いのか。。。
しかし、確かに面白い。恐らく世界初の試みだ。
私は長山氏の気が変わらないうちに話を進めたほうが良いと考え、A氏を作戦会議(と言う名の飲み会)に呼び出した。
I:前にチラッとネーミングライツのお話ししたじゃないですか。
A氏:あーはい。でも流石にそれは難しいですもんね。
長山氏:今回の応援歌、私の周りでも評判が良くてですね。バンドとしてもここはアクセル全開で取り組むべきではないか、と。
A氏:も、もしかして・・・
長山氏:御社にオリンポス16闘神のネーミングライツ権を譲渡するので、バンド名を古河機械金属16闘神にするというのはいかがでしょうか。企業におけるロックバンドの命名権取得は世界初と思われます。
A氏:本気ですか? 話題性抜群じゃないですか。 でも、、、
長山氏&I:でも?
I:流石にちょっとやりすぎですかね (苦笑)
A氏:いや、古河機械金属16闘神ではなく、古河気合筋肉16闘神で進めて下さい。
I:いやいやいや、せっかく古河機械金属の応援歌を作ったんですよ。
それを歌うのは古河機械金属16闘神でいいじゃないですか。
その方が社名も世に広められるじゃないですか。
なんで気合筋肉なんですか?
A氏:だってその方が面白いじゃないですか。
電車広告や動画等で古河気合筋肉を楽しんでくれている人も多いし。
お分りいただけただろうか。これが140年の歴史をもつ大企業の広報担当の判断である。おかしい。何かがおかしい。おかしいけど最高だ。これこそロックンロールだ。
こうして、オリンポス16闘神は、古河気合筋肉16闘神として活動することになった。
今日は4月1日。「あーエイプリルフールね」とお思いの方がいらっしゃることだろう。新元号の発表が4月1日にある御時世、我々もマジである。
数ヶ月続いていた怒涛の慌ただしさも、このネーミングライツの発表を終えれば、少し落ち着つくかと思われていたが、A氏の一言で状況が一変する。
A氏:バンド名が古河気合筋肉16闘神に変わったことだし、古河気合筋肉だからできることないかな?
まじかよ・・・。
2017年の春、都内の地下鉄でふと目にしたこの広告。
「なんだこれ?」
スマホで"古河気合筋肉"を検索した。
古河気合筋肉とは?
気合は熱意・情熱を、筋肉は力強さ・スピードをイメージした社名をもじったキャッチコピーで、いろいろなところに露出中。 今や古河機械金属より有名に!?でも、さすがに社名を古河気合筋肉にはできません。だって、何をやっている会社か、わからなくなってしまうから・・・。創業1875年。古河機械金属はこれから も社会の筋肉として「Power & Passion」を胸に走り続けます。
"古河機械金属"という産業機械の大手企業が、自社名をもじって立ち上げたPR用のブランドであることがわかった。
「140年近くの歴史ある由緒正しい企業だってのに、えらく遊び心があるな」
と思いつつ、オフィシャルサイト内で展開されている映像を観た。
そして度肝を抜かれた。
女子高生カナコが重機に恋心を抱いてしまった挙句、禁断の口づけ
そんなカナコがナッツのタルトケーキを作りながら古河機械金属製の重機に対する恋心を語るお料理動画
そんなカナコが新社会人に!?
しかし、彼女に社会の壁が立ちはだかる。
頼み込んで成し遂げたかったプロモーションとは?
熱意をぶつけたプロモーションが実現!
マッチョマンと古河機械金属のトンネル掘削マシンによる"トンネル掘り対決
マッチョマンと古河機械金属のユニッククレーンによる"荷物運び対決
「なんだこれ?」
140年近くの歴史を持つ企業が作ったとは思えないぶっ飛んだPR動画を見た私は"企画屋魂"を揺さぶられ、HPのお問い合わせフォームに
「音楽の力でもっと面白いことをご提案します!」
と暑苦しいメッセージを打ち込んだ。
するとすぐに「お話をお聞きしましょう」との返信が。
数週間後、これまた暑苦しい企画書を抱えて丸の内にある古河機械金属本社を訪れると、私を迎えてくれたのは"古河気合筋肉"の生みの親A氏だった。
自信満々でプレゼンを行ったが、
A氏は「んー普通ですね。当社のこれまでの広報戦略を加速するようなもっと面白い企画を考えてほしいです」と。そこからA氏との長いやり取りが続くのだ。
手を替え品を替えいろいろな企画を提案するも、A氏は首を縦に振ってくれず、弱気になっていたある時、あるアーティストのことを思い出す。
そのアーティストとは"オリンポス十六闘神"である。
2002年結成。「BtoBtoC戦略に特化した世界初のインディーズバンド」として10数名に及ぶバンドメンバーを擁し、医者/大学教員/マンガ家/投資家/元修斗世界チャンピオン/整体師/元パチプロ… といった珍獣のようなメンバーで構成された極めて稀有な雑音専門家。著しく衰退するテクニックを、経済力と処世術で補填しながらも、なんら悪びれる事なく「余計なものはいらない。我々にとって音楽は足かせに過ぎない」 と、音楽敗北宣言と同時に「新時代バンド2.0」を標榜。
おわかりいただけただろうか?
このバンドは"ふざけたことを真剣に行っているバカな大人"が集まっている
最高に"ヤバイバンド"なのだ。
「オリンポスと古河気合筋肉は似ている」と思った私は、すぐにリーダーである長山氏に連絡を入れた。
「ふざけたことを真剣にやっている企業に企画を提案している。力を貸してくれないか?」
作戦会議という名の飲み会を幾度となく繰り返し、一つの企画にたどり着く。
"勝手に応援歌を作っちまおう"
▲実際に提案した企画書
A氏に企画書を手渡しプレゼント行う。
相手は140年の歴史がある由緒正しき大企業。ふざけすぎやしないか。
声が震える。
しかし、古河気合筋肉をやってしまうA氏だ。
ここはイチカバチカだ。
「うん、面白いですね。当社の広報戦略との親和性もあるし、この企画をベースに詰めていきましょう。」
その夜は長山氏と浴びるように祝杯をあげた。
その後、数ヶ月後かけて歌詞の内容や音色などを調整し、
ようやく完成したデモ音源を聴いたA氏は、ニヤリと微笑んだ。
そして迎えた3月20日、ようやくこのMVを公開することができた。
古河機械金属は、この企画のスタートについて、プレスリリースを打ってくれた。
熱意をぶつけたプロモーションが実現!
頼み込んで成し遂げたかったプロモーションとは?
しかし、彼女に社会の壁が立ちはだかる。
そんなカナコが新社会人に!?
女子高生カナコが重機に恋心を抱いてしまった挙句、禁断の口づけ
そんなカナコがナッツのタルトケーキを作りながら古河機械金属製の重機に対する恋心を語るお料理動画
マッチョマンと古河機械金属のトンネル掘削マシンによる"トンネル掘り対決
マッチョマンと古河機械金属のユニッククレーンによる"荷物運び対決
▶ 古河機械金属HP
▶ 古河機械金属採用サイト
▶ 古河気合筋肉HP