I'veの歌姫3週連続特集 第三弾 MELL特集INTERVIEW

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I'veの歌姫 3週連続特集

I'veの歌姫 3週連続特集 第三弾 MELL

■インタヴュー

──MELLさん自身多彩な楽曲を歌い続けてきたから、どんな曲調だろうが“ドンとこい!”って感じじゃない?

MELL:私自身は慣れているのですが、いざ出すとなると、子供には見せられない鮮血や弾丸飛び交うスリリングなアニメ『BLACK LAGOON』のテーマ曲を歌っていた人が、日曜朝10時放送の、親子で楽しんでる『ハヤテのごとく!』の楽曲を歌うんですよ。まさに180度違う表情になるから、とても驚かれるじゃないかなぁと思うんです。だけどI'veのプロデューサーである高瀬さんは、所属シンガーたち一人一人の魅力をしっかり把握したうえで、いろんな流れを作ってくれるので、今回の件にしても、私の中にある多面性を多くの人に伝える術として、この作品に起用してくれたと私は捉えています。これまでもそうでしたけど、今回も「Proof」を歌ったことで、私の中にある新しい扉を高瀬さんに開いてもらえた実感もありました。

──「Proof」は、MELLさんみずから作詞を担当していますね。どんな想いを詰め込もうとしましたか?

MELL:歌詞に取りかかる前に、まず『ハヤテのごとく!』のコミックスを読みました。この物語は、欲望や執着心など人の心の弱い部分をギャグ的な要素を通し描写していくんですね。普通なら、その葛藤渦巻く世界に心に痛みや苦しさを覚えてしまうと思うんです。でも、そのつらさを『ハヤテのごとく!』は、いろんな娯楽要素を通して、子供にも大人にも楽しみながら教えてくれる。そこに私は、“優しく強く”という想いを感じたんです。

──“優しく強く”っていいですね。

MELL:作ったり壊したりはどこの国でも盛んにやってるけど、肝心の“守る”ということが、今の世の中には足りてない気がするんですね。ハヤテやナギちゃんには身近に見守ってくれる親がいないので、守ることや育てることの意味を教えてくれる人がいないんです。だからこそ2人は、ときにぶつかりあいながら、大切なものを守る大切さを互いの経験を通し一つ一つ学んでいく。その守る優しさを、この歌では2人の等身大の視点ではなく、私自身が2人の母親になった視点で描きました。

──だから、楽曲やMELLさんの歌声から、包み込むような優しさを感じたわけですね。

MELL:2人の関係がハッピーエンドになったとしても、結果的に別れてしまったとしても、三千院家での生活を通して、共に痛みを乗り越え心を成長させて欲しい。この楽曲がそんな2人の“成長というProof(証明)”になればという想いを歌詞に詰め込みました。さらに、ナギのハヤテに対する“好きで好きでしょうがない、女の子の純粋な恋心”や“切ない心の痛み”も伝えたくて、最期の最期に“I LOVE YOU”という言葉も入れたんです。

──ぜひこのピュアな想いを聴いてくれる人に感じてほしいです。

MELL:私自身が、好きな人を守りたい純粋な想いを、この「Proof」を通して歌わせていただけた気がしました。きっとこれからも私は、ナギちゃんやハヤテを見るたび、毎回胸をキュンキュンさせてしまうんでしょうね(笑)。

取材・文●長澤智典

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