2005年のUKロックシーンの最注目株はこのバンド! それがイースト・ロンドン出身の4人組、ブロック・パーティーだ。リードシンガーのケリ・オケレケの痙攣するような声に絡み付く、少し歪んだシャープでファンキーなギターは、フランツ・フェルディナンド登場以降のロックのメイン・フォーマット。彼らが拠点とするイースト・ロンドンもリバティーンズやレイザーライトを輩出したことで、今やイギリスでもっともホットなロック・スポットとなっている。来年早々にリリースされるというデビュー・アルバムでのブレイク間違いなしと噂されている期待の彼らに直撃してみた。
──今のバンドでプレイしはじめたのは、いつぐらいのこと?
ケリー・オケレケ(Vo):去年の頭ぐらいのことかな。
──その時から現在のような音楽性で?
マット・トン(Dr):いや、その時はもうちょっとハードな感じだったんだけど、やっているうちに今のような形に軌道修正されてきてね。
──サウンドが、'80年代初頭のポスト・パンクっぽい”とよく言われると思うんですが、そういうものは聴いてきたんですか?
マット:人から言われて聴いてみたことはあるし、良いと思うものもあるけど、それはそこまで意識していないな。
──なんでも聞いた話によると、あなたたちはフランツ・フェルディナンドにデモ・テープを渡したことがキッカケで今のこのスピーディな出世街道を築いたという話ですが、その辺りの話を聞かせてください。
ケリ:去年の夏ぐらいにNMEを読んでいたらフランツのことが載っていてね。そしたら、彼らが僕らと同じような音楽を聴いているのが分かってね。それで「このバンドなら僕らの音楽のことを理解してくれるんじゃないか」思って彼らの事務所にデモ・テープを送ったんだ。そうしたら、彼らのレーベルのパーティでの演奏に抜擢されちゃってね。そこから 事態が進むようになったんだ。
──それにしても、去年の夏にフランツに着目するというのは、すごい先見の明ですね。
ケリー:まあ、たまたまなんだけど、ラッキーだとは思うよ。
──また、ブロック・パーティーを語る際に忘れてはならないのは、ケリー、あなたのヴォーカリストとしての独特な歌い回しです。その歌い方のルーツは何ですか?
ケリー:最初に好きになったのは、スエードのバーナード・バトラー。それからキュアーのロバート・スミスだね。でも、それ以上に女性シンガーの影響はデカいかな。ビョークやケイト・ブッシュは特にね。女性シンガーの方が男よりも声を出すレンジも表現力も凄いと思うんだよね。
──随分とフェミニンな感じのシンガーがお好みですね。
ケリー:そうだね。やはり繊細な感じが伝わってくるような歌い方がいいなあ。たとえば、バッドリー・ドローン・ボーイのデーモン・ゴフ。彼なんかも決して上手いシンガーではないけど、すごく良い雰囲気があるね。
──ここ最近、イギリスから次々とバンドが生まれてロック・シーンが賑わっていると思うんですけど、どう思いますか?
マット:と言ってもピンと来ないんだけど。イギリスにはいつだって良いバンドがいるし、新しいバンドも生まれて来ているわけだし。
──では、言い方を変えましょう。“ストロークスやホワイト・ストライプスからの刺激を受けた後のイギリスのロック・シーン“ということではどうですか。
ケリー:ああ、それならものすごく意義のあることだと思うよ。あそこで死にかかったイギリスのロックシーンがまた元気になったのは絶対に正しいよ。でも、こないだNMEを読んでたら早速つまらないバンドもプッシュされはじめているのも分かった。僕らとしてはそういうブームは気にしないでやって行くよ。
取材・文●沢田太陽
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