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イラナは、内モンゴル芸術大学中等部在学中からその才能が注目され、確かなテクニックと瑞々しい感性で、馬頭琴の新しい世界を切り開く、期待のアー ティストである。

1987年2月1日、中国の内モンゴル自治区東部に広がるホルチン地方の大草原で生まれる。
母親は舞踏家、父親はモンゴル相撲の名手で、現在はレスリ ング(グレコローマン式)コーチだが、モンゴル族の伝統的な弾き語りなどの名人。

幼少時代を、ホルチン地方で、遊牧民とともに暮らす。当時から既に、自分で作ったメロディーを口ずさんだり、身近にあった四胡(弦が4本の、二胡に似た 楽器)を弾いたりして、音楽に対する興味を示していた。

5歳の時に、蘭州の両親の元に移り、6歳で馬頭琴を始める。ピアノやヴァイオリン、揚琴や古箏など様々な楽器が身の回りにあったが、モンゴル民族の楽器である馬頭琴こそ自分の楽器であると感じ、女性奏者がほとんどいなかったこの楽器を敢えて選んだ。当時から有名な馬頭琴奏者になりたいと夢み、蘭州青少年音楽コンクールで優勝するなど、早くから頭角を現す。

小学校卒業とともに、更に馬頭琴を学ぶため単身内モンゴルの首府フフホトに移り、名門内モンゴル芸術大学中等部に入学。入学試験の時に、その才能が注目されて、入学の時には既に学内で有名になっていた。馬頭琴の巨匠の一人ダルマに師事し、学校の代表として昭君音楽祭などのステージに出演。

馬頭琴を学ぶ傍ら、学内でバンドを結成。歌と馬頭琴を担当するイラナを中心に、ギター、ドラム、ベース、キーボードを加え、様々な音楽を取り入れた活動を展開する。

2001年初来日。以来、日本で活躍しているモンゴル人歌手オドバルとの共演を重ねるなど、しばしば来日する。

2004年2月にリリースされた、アジアの女性アーティストを集めたCDアルバム「ASIAN MUSE‐亜細亜的女神」(東芝EMI)に、14人の内の一人として参加。同年9月からは、日本に拠点を置き、活動を始め、2005年4月、「美麗的大草原」でCDデビュー。