<FRF ’02>テレヴィジョン、ギターの音色にしびれました
’01年のパティ・スミスに続き、またしてもニューヨーク・パンクの最重要アーティストが登場だ。とにかく、ギターのフレーズにみんなが反応して歓声やどよめきが起こるライヴなんて初めて見た。しかし、トム・ヴァーラインとリチャード・ロイドが弾き出す旋律はそのくらい美しくて艶かしいのだ。それに音色がまた、コシがあるのにキレがあるというか、澄み切っていて強靭で、これだけでゴハン3杯はいける。
で、終演後メシを買おうと並んでいると、横で「テレヴィジョンもなー。ギター歪ませろっつーの」と話す輩が。「キミ、そうじゃないだろう」と口から出そうになっちゃいました。だって、パンクといっても、唾を飛ばして怒りを剥き出しにするパンクとは対極にあるパンクなんだもの。醒めきった虚無感と湧き上がる激情を同時に感じるから、ああいう音になるんじゃないのかなあ。
ともかく、個人的にもマシュー・スィートの作品で聴けるリチャード・ロイドのギターが好きなので、硬ーいカッティングやつんのめるようなフレーズに完璧にしびれた。トム・ヴァーラインとの絡みもよかった。若いファンもたくさんいたし、また解散ってことにならないといいなあ。







