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LuckyFes
【音楽と映画の密接な関係 2001 秋!】『FINAL FANTASY』
2001.09.25 00:00
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2001年9月15日より、全国東宝洋画系劇場にて公開!●原作・監督・製作/坂口博信●製作/会田純、クリス・リー●脚本/アル・ライナー、ジェフ・ヴィンター●音楽/エリオット・ゴールデンサル●ヴォイスアクター/ミン・ナ、アレック・ボールドウィン、スティーブ・ブシェミ、ほか●配給/ギャガ・ヒューマックス(コロンビア・ピクチャーズ全米配給)●上映時間/106分
Special Thanx to www.FF-movie.net
『ファイナル・ファンタジー』オリジナル・サウンドトラックSRCS-2519 2,520(tax in)2001年7月18日発売
1ザ・スピリット・ウィズイン2レース・トゥ・オールド・ニューヨーク3ファントム・プレーンズ4コード・レッド5ザ・キス6エントラーダ7トッカータ・アンド・ドリームスケープス8ミュージック・フォー・ダイアログ9ウィングド・サーペント10ゼウス・キャノン11フライト・トゥ・ザ・ウェイストランド12ア・チャイルド・リコールド 13ジ・エイス・スピリット14デッド・レイン15ブルー・ライト16アダージョ・アンド・トランスフィギュレーション17ザ・ドリーム・ウィズイン/ララ・ファビアン18スピリット・ドリームズ・インサイド/ラルク アン シエル
「Spirit dream inside ~another dream~」/ラルク・アン・シエルKi/oon Records KSC2-4102001年9月5日発売 1,020(tax in)
1Spirit dreams inside-another dream-2Spirit dreams inside
それはひとまず置いといて内容はどうだろうか、ストーリーはやっぱりゲームっぽい(RPGっぽい)ような印象を受けた。ある巨大な敵(ファントム)を倒すためアイテム(特殊生命体)を集めて、仲間と力を合わせて戦って、倒せるかと思ったら、手強くなったり。RPGやらない人には新鮮なのかな? 見ているときは感じなかったけど、今冷静に振り返るとそんな感じがします。
キャラクターで言えば、人物や物体の描写はゲーム『FF』のムービーシーンからもわかる通り完璧。不気味なエイリアン(ファントム)は物質ではなく精神生命体、壁や床は突き抜けるは(見た目もスケルトン)、銃や大砲も通じない。人が襲われる時も精神だけ持っていかれちゃうんだよね、無理やり幽体離脱させて取り込んじゃうみたいに。「壁を通りぬけるものが、何で床を歩いて襲ってくるんだ?」という小学生並みの疑問はおいといて、これは確かに実写ではちと厳しいだろうし、CGムービーのテーマとしては、うってつけで理にかなっている。
かなり昔、宮崎駿さんが、アニメーションの最大の魅力は山が割れてロボットが発射されたりするような現実には有り得ないことを表現でき夢を与えられるところだ、というような内容を語っていたことをフと思い出したけど、CGもその部分では同じだと思うし、コンピュータを使っているのだから、将来はアニメができることより複雑なことを効率よくできたりするかもしれない。CGならではのオリジナル表現もたくさんあるのだと思う。
監督の坂口博信氏は「
その言葉どおりCGのクオリティや表現力は凄かった。アキが歩いている地面が水のように透けて下から見上げるアングルとか、銃を正面から撃たれる映像とか。逆に実写と見間違うようなシーンもたくさんあって、でもそれらのシーンも、よく考えると実写では有り得ないものだったり、できるかもしれないけどセットにしたらいくら予算があっても足りないようなものだったり。アニメともまったく違う、見たことない映像の連続で、かなり衝撃的でした。
時代背景とストーリー、細かいディテール(軍隊のユニフォーム、銃や乗り物、筋肉の動きから髭の本数やお年寄の皺の見事なこと)、キャラクターの設定(ヒロインのアキには誕生日はもちろん、そばかすもあります)など緻密に計算されてて、ハマる人はすんごくハマるんだろうなと思ったけど、僕はハッキリ言ってついていけなかった。その辺の作りこみ含め、良くも悪くも、凄く優等生的な映画の印象を受けた。フルCGの映画を作ることってことは、それだけで凄いリスクだと思うんだけど、いち観客として、他の部分でもっとキレてて欲しかったな。例えばキャラももっとクセがあったり、製作者の個性が出たほうが感情移入できると思うし、ストーリーにもう一ひねり欲しいとも思うのです。
映画「ファイナルファンタジー」の最大の味方であり最大の敵はゲーム「ファイナルファンタジー」なんて陳腐な表現は使いたくないんだけど、ある意味今世紀初の大掛かりな実験とも言える作品だから、ここからフルCG映画の歴史が始まっていって将来スゴイことになるような予感もしつつ、クリエーター必見の作品と締めておこう。
文●平田賢一@バークス
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