ハッピーでチャーミングで、バーレスク(滑稽)なんだけどアダルティ!
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タイトなバンドサウンドを聴かせてくれたRUMTAG、そしてアメリカでライヴ行脚してきたナンバーガールの攻撃的でヘヴィなサウンドは、善も悪もさらけ出したような人間くさい向井氏のヴォーカルとあいまってカッコよかった。 けど、やっぱりこの日はBurlesque Night!(身振りと巻き舌を駆使して大げさに発音してください)。Burlesque Engineのハッピーでチャーミングで、バーレスク(滑稽)なんだけどアダルトな魅力が全開した夜だった。
「バーレスクエンジンのテーマ」とともに、シングルとなった「謎の女シャドー」をイメージした映像が流れるとメンバー6人が登場。全員、黒装束(形はスーツだったり、ジャンプスーツだったりとオシャレです)に、深紅のスカーフを首に巻いて、トレードマークを決めたステージ衣装だ。それに、なぜかギターとベースが一段高いところに位置されていて、ギターのコーラスマイクにいたっては限りなく高いところに配置され、コーラスをとるたびに天井を仰ぐ形になっている。もうこれだけで、フェイクとシャレを感じさせ、“一体、なにをしてくれるのか?”と期待を高める。
目に飛び込むものすべてが演技じみているのに、それを素直に楽しめるのは、なんといっても5人が奏でるめちゃカッコいい音。 リズムが効いているなかに、ギャンギャンと鳴り響くガレージなギター! スリリングなんだけど暖かくて、無表情でクールなんだけどグッとホットな一音一音。これに突き動かされ、身体がリズムを刻んでしまう。 そうなれば、あとはヴォーカリストでBurlesqueの中心人物コハ・ラ・スマート(Vo&Harp)のウィットの利いた世界へ素直に入って行くだけだ。もう、やられましたよ、ホント。 バッドマンの悪役・ジョーカーみたいに、ルックスはすごく怪しげで、スーツに蛇革のブーツが似合っているのに、絶対憎めないキャラの持ち主Smart(ジョーカーみたいなメイクはしてませんが)。伊達男なんだけど、優男っぽさが見隠れするのも魅力。ちょっとばかり中年男の哀愁を漂わせつつ(失礼!)、台詞まわし調の語りと歌を披露するのだ。 たっぷりと濃いぃステージは1stマキシ「サイドカー」と2ndマキシ「謎の女シャドー」を中心に全11曲を披露。ワタシの勝手なイメージとはウラハラに、思った以上に若い層に人気なBurlesque。松田優作や70年代シーンをカッコいいと評価するに近いのか。 それにしても、Burlesqueはアクが強い。ライヴ終盤にはコハ・ラ・スマートが会場にいる観客たちを中央からモーゼの十戒よろしく2つに割り、客席に混じって歌い踊り切っていたし、「踊れらないキミ達は、パラパラ派か!?」と言ってパラパラを踊って見せたり…! とにかくパフォーマーとして、楽しませ方を熟知した大人たちだった。 仰々しいエンタテインメントではなく、ゲリラ的で勢いのあるショウ魅せてくれたBurlesque Engine。 普段、新宿駅や歌舞伎町周辺でストリート・ライヴしているという彼らの開放型ステージが、小さなライヴハウスにギュギュッと詰め込まれて、密度の高い空間を成していた。 |
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| 文●星野まり子 |
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【Burlesque Engine・ライヴスケジュール】 ●10/9(月) 秋葉原 CLUB GOODMAN ●10/15(日) 新宿JAM ●11/4(土) 日本大学芸術学部学園祭 ●11/10(金) 渋谷DESEO ●11/25(土) 下北沢251「CLUB251 7th ANNIVERSALY 」 OPEN 19:00 START 19:30 前売り¥2,200(10/25より店頭、ぴあ売り開始) 当日¥2,500 w/インパスターズ、BLOODEST SAXPHIN お問い合わせ先:ENOUG-HO RECORDS(力塾内) TEL03-5410-5004 |
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