【速レポ】<LuckyFes’25>KREVA、王者の風格で導き出す最高のシンガロング

6月にソロデビュー20周年を巡るアニバーサリーイヤーを無事締めくくり、9月8日の「クレバの日」に東京ガーデンシアターで<908 ON THE DAY 2025>を開催するKREVAが、今年はWING STAGEに登場。ヒップホップアーティストのなかでも、DJスタイルに加え、バンド編成でのライブに早い時期からこだわってきたKREVAは、この日もバンドスタイルで現れた。

まずはKREBandだけで本編ではやらない「I Wanna Know You」のインストをリハーサルに集まったファンにプレゼント。音が整ったところで、サングラスをかけたKREVAが現われ、ステージの中央に構える。20年間、ずっと第一線に立ち、ヒップホップをメジャーシーンへ押し上げようと戦ってきたKREVAの凜とした佇まいは、王者の風格さえ感じさせる。

観客の視線がKREVAに集中するなか、ライブはアルバム『Project K』のリード曲「No Limit」でスタートをきる。アグレッシブなビートにのせて、いつ息継ぎをしているのか分からないような高次元のKREVAの最新のラップに息を呑む。あっという間にこの曲のパフォーマンスは終わり、「基準」を連続投下。バンドがイントロを奏でている間、手を左右に広げて歓声を受け止めたKREVAは《ふざけんじゃねぇ》という歌いだしから、ギターリフにのせて攻撃的なワードを畳みかけていく。そうして徐々にテンションを高めていったあとに高速ラップパートへと展開すると、観客は大興奮。まずは、いまと昔、KREVAの“原点”にあるストロングスタイルのラップを続けざまに披露して、その進化を見せつける。
ゴリゴリのラップはもちろん、KREVAが凄いのは、その上でふくよかなGOOD MUSICも作れて、みんなの力になれるような曲やラブソングも歌えるところだ。ここからは、そんなKREVAを次々と披露。いまこうしてここにいることが自分たちの人生なんだというメッセージをのせた「人生」では、観客の合唱を「そう、その調子!」と声をかけて誘い出しながら、バンドが奏でるグルーヴィーなサウンドでオーディエンスの身体を心地よく揺らしていく。SONOMIを呼び寄せてパフォーマンスした「ひとりじゃないのよ feat. SONOMI」では、オーディエンスが歌うサビの合唱に耳を傾けたKREVAとSONOMIがそこに歌声を重ね、美しいハーモニーを野外に響かせていった。



このあと、ドラムロールに合わせてKREVAがサングラスを外してキメ顔を客席に向けると、観客たちが大歓声を上げる。さらにドラムロールを求め、着ていたジャケットを脱いだあとは「みんなが大合唱できる曲が俺にはない。ないなら練習すればいい」といって、次にやる曲のシンガロングパートを観客に向けてレクチャー。そうして、これまでどんなアウェー現場でもオーディエンスと1つになれたというKREVA最強のフェスソング「Na Na Na」をドロップ。キラキラしたシンセのイントロが鳴り響くと、ファンが“Dr.K”のハンドサインを掲げ“Na Na Na Na Na”の大合唱を届けてみせる。この歌で会場全体を1つにしたあとは、KREVAがソロデビュー以来欠かさず歌い続けてきた「音色」をエモーショナルに歌唱。最後は両手でハートマークを作り“LuckyFes、俺がDr.K”と歌い込んで、曲を締めくくっていった。


バンドに敬意を示すようにメンバー紹介をしたあとは、今日来てくれた観客を讃え「この笑顔が、このあとも明日も明後日も続いていって、楽しい人生になってくれたらいいなと思います」という言葉を残し、最後はKREVAのサマーアンセム「イッサイガッサイ」をアクト。野外ならではの開放感でこの曲を楽しく手を左右に振りながらコール&レスポンスで盛り上がり、最高の一体感に包まれるなかライブは終わりを告げた。

取材・文◎東條祥恵
写真◎SARU (SARUYA AYUMI)
セットリスト
1.No Limit
2.基準
3.人生
4.ひとりじゃないのよ feat. SONOMI
5.Na Na Na
6.音色
7.イッサイガッサイ
「ABEMA」では、LuckyFesの熱狂ライブステージを、
3日間にわたり無料・独占生中継!
見逃し配信は9月9日(火)23:59までお楽しみいただけます。
https://abema.tv/video/title/556-5
※一部アーティストは視聴対象外です
■<LuckyFes’25>
チケットページ:https://luckyfes.com/ticket/
オフィシャルサイト:https://luckyfes.com/










