【速レポ】<LuckyFes’25>TOOBOE、向こう意気あらわに「3年分の進化を見せます」

2025.08.10 20:43

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雨が上がったHILLS STAGEにオンステージしたのは、2022年以来3年ぶり、2度目の出演となる音楽クリエイター、john(Vo)のソロプロジェクト、TOOBOEだ。ボカロPとして音楽活動を開始してから1年後に自ら歌うTOOBOEを立ち上げると、同時に精力的にライブ活動にも取り組んできた。

◆ライブ写真

そんなTOOBOEのライブは「声を合わせて、もっと盛り上がっていきましょう!」とjohnが声を上げ、「心臓」からスタート。ギター、ベース、ドラム、キーボードからなるサポートバンドとともに低音を際立たせたバンドサウンドと地声を生かしながら独特のビブラートを交えるユニークな歌声の魅力を楽しませる。

その「心臓」は間奏に三三七拍子を挟むクセの強いポップナンバー。曲間に加えるAhh!というシャウトが耳に残ってクセになる。続く「大爆弾」ではベース、キーボード、ドラム、ギターとソロ回しをした後、「次はお客さん!」と言わんばかりに観客をファンキーなノリに巻き込んでいく。

「痛いの痛いの飛んでいけ」も同様にファンキーな曲だが、歌謡曲を思わせる哀愁が滲む。
「知ってる曲だったら、歌ったり手拍子して、知らない曲もなんとなくでいいですから、体を揺らしてください。せっかくここに集まったんだから無理なくやっていければいいと思います」

曲間のMCではそんなふうに飄々と語る一方で、「前回は悔しい思いをしました。さよならLuckyFesと思いきや、ありがたいことにまた呼んでいただきました。3年分の進化を見せます」と言葉に力を込め、不意に向こう意気をあらわにしてみせる。

そこからの後半戦は、ともにアニメにエンディングテーマとして提供した「あなたはかいぶつ」「錠剤」を立て続けに披露。前者はメランコリックでアーバンなポップス。後者はエキセントリックな魅力もあるダンスポップナンバー。ラスサビでフレンズ(LuckyFesの観客)にマイクを向けると、観客がシンガロング。それに対して、johnは「LuckyFes最高!」と快哉を叫んだ。

「踊りましょう」とフレンズを誘ったラストナンバーは歌謡ダンスポップナンバー「千秋楽」。「3年前、誰もいないこのステージでやった曲でお別れしたいと思います」と演奏する前に語った言葉に再び向こう意気が滲む。サビでドラマーが鳴らすスネアの3連打のリズムが心地いい。そんなところにも曲作りのうまさを感じたりも。

HILLS STAGEを埋めた観客が手を振りながら跳ねている。TOOBOEは3年前の臥薪嘗胆を見事果たし、30分の熱演を締めくくったのだった。

取材・文◎山口智男
写真◎今元秀明

セットリスト
1.心臓
2.大爆弾
3.痛いの痛いの飛んでいけ
4.あなたはかいぶつ
5.錠剤
6.千秋楽

「ABEMA」では、LuckyFesの熱狂ライブステージを、
3日間にわたり無料・独占生中継!

見逃し配信は9月9日(火)23:59までお楽しみいただけます。
https://abema.tv/video/title/556-5
※一部アーティストは視聴対象外です

■<LuckyFes’25>
チケットページ:https://luckyfes.com/ticket/
オフィシャルサイト:https://luckyfes.com/

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