『EXCLUSIVE BENEFIT STORY』 NITRICH 2003年07月02日発売 CTCR-14251 3,059(tax in) 1 COUNTDOWN 2 SURVIVIN' 3 DEADLY VENOM feat. SUIKEN 4 skit 5 UNDER THE GROUND feat. MIKRIS 6 IN THE HOUSE 7 HEY! DEE JAY! 8 GAAACHO feat. MACKA-CHIN 9 skit 10 LIFE-in memory- 11 ONE 12 skit 13 EXTRA NEGOTIATION Pt.2 feat. S-WORD 14 YOU DON'T UNDERSTAND feat. MACKA-CHIN 15 RESPECT YOURSELF 16 ROND | 『LIFE-in memory-』 NITRICH 発売中 CTCR-40162 1,000(tax in) 1 LIFE-in memory- 2 NEVERLAND(feat. TOSHIKI DA HARDBOP) 3 LIFE-in memory-(instrumental) 4 NEVERLAND(instrumental) | ※柳田ヒロと水谷公生からなるMA-YAの作品に、浜省とXBSが参加! メチャメチャかっこいいこの曲の PVはこちら | ※全ての画像と文章の無断転用を禁止します。 | | ↑本人からコメント到着 | ――ヒップホップに興味を持ち始めたキッカケを教えてください。 「14、15歳の頃にテープをもらって聴き出したのがキッカケ。ドゥルッピー(・ドゥルワーズ)のテープだったんでいろいろ入ってたんですよ。ヒップホップだけじゃなく、ダンス・クラシックスとかも。あと(マイクロフォン・)ペイジャーには衝撃を受けましたね」 ――XBSって名前の由来は? 「パナソニックのショック・ウェーヴありますよね。それのエフェクトにXBSとVMSSってのがあって、VMSSだと音が割れるからXBSが良いだろうってダボと話してて…」 ――最初にマイクを握った時のことって覚えてますか? 「うーん…あんま覚えてないんすけど…。ニトロの前身みたいな感じで、CAVEでイベ ントやってた時とかですかね」 ――では、アルバムの話なんですが、タイトルに込めた意味を教えてください。 「単純に頭文字が"X-B-S”なんすけど。あとはこのアルバムをひとつのストーリー<STORY>として届けたかったってのが、まず第一にあって。このアルバムのリリックは僕の生活全てから出てきてるから<EXCLUSIVE>、それを聴いてくれた人が何らかのプラスがあればというので<BENEFIT>って言葉を使ったんですよ」 ――プロデューサーは割と近い人を中心に、って感じですか? 「うん、近いところから気を遣わない人に声をかけて、って感じで。ヤッコ(AQUARIUS)とかは相性が良いってよく言われますよね。なんでヤッコとか(DJ)ワタライくんとかは曲数が増えちゃいました。みんなそれぞれ幅がありつつ、僕を意識したようなトラックを用意してくれたと思いますよ」 ――アルバムを通して、全体的にストレートなヒップホップ、というイメージを抱いたんですが。 「それが皆に伝われば良いな、と思ってるんすよ。ライターだから出てくる言葉じゃないすか、ストレートなヒップホップって。今、一般の人と僕らが思ってるヒップホップって違うと思うんですよ。だからそういうのも正したかった、というか僕はこういうヒップホップをやってますよ、って提示できたら良いなって思って。だから今、一般的に世の中へ出ているヒップホップだけがヒップホップって思われるのはどうかな、とも思うし」 ――今っぽいアップデイトなサウンドに仕上がってますし、新譜のチェックはマメにやってるんでしょうか? 「普段から新譜はチェックしてますよ。ヤナタケ『fowl』(註:DJ TAKESHIが不定期で制作しているという、どこよりも早い新曲NON-MIXサンプラーCDR)で(笑)。新曲が早いし、いっぱい入ってるからレコ屋に行かなくても大丈夫なんですよね(笑)」 ――言葉遊び的なリリックというよりも情景的なリリックが多い気がしますが。 「ただ思ってること、そのまんまですよ。トラックを聴いて書くのが殆どなんで」 ――何かにインスパイアされて書いたりしないんですか? 「うーん、普段の生活になるのかな。いつでもこういうことを考えてるんで。こうやってインタヴューに答えたりとか人と会ったりしてることが全て自分に跳ね返ってきてると思うんで。だからインスパイアされたからとかじゃなく、東京で生きてるからこうなったって感じなんすよね。東京以外では生活したことないですし」 ――特に先行カットされた友人の事故死へのレクイエム的な「Life」のリリックが印象的でしたが…。 「うーん…楽しいだけってのも良いんですけどね。こういうことも事実としてあるわけだし…虚飾、飾りつけるのも無意味かなと思って。シングルにしたのは、より目立たせたいというか、それによって供養になればと思うし。僕の立場だからこそ、こういう曲が作れるんだと思うし。いつかこういうREST IN PEACEモノを書きたいなとは思ってたんですけど…。当時のことを思い出してリリックは書いてみたんですけど…いつになったら自分の中で整理ができるのかは分かんないですし…。ただこの曲で一番伝えたかったのは、人はいつでも死んじゃうよ、ってことで。老衰以外で人の死に直面したのは初めてだったし、僕よりも若い子の死に直面したのも初めてだったんで。きっと悔いを残して死んじゃったと思うし、そういう人もいるんだってことを分かって欲しくて…。僕自身も死を考えるようになったし、人生も考え方も変わったと思うんで、そういうことを伝えたかったんですよ」 ――アルバムは全体的にアッパーな気がするんですが、リリックはやはりシリアス言葉が多いと思うんですよ。 「うーん、だからそれは今までに無かったのかもしれないけど、それはたまたまこういうタイプの人が今まで居なかっただけで、別に今まで居なかった隙間を狙ったわけでもないですし。僕という人間が素直に出てると思うんで、聴いてもらったまんまの印象で間違いないと思いますよ。楽しいだけが人生じゃないし、前もインタヴューで言われたんだけど「寂しいんですか?」って(笑)。暗いんじゃないすかね、基本的に(笑)。都会にすれちゃってるんすよね、きっと。別に俺はそう思ってないけど、人の生き方によってフォーカスは変わってくると思うし、自分に甘くやっていけばそれなりの人生になっちゃうし、最後は笑って死にたいんで(笑)。組織に入ってるわけじゃないんで、自分で何事も動かさないと止まっちゃうんですよね。変わった生き方なのかもしれないけど、自分のやりたいことをやってるだけであって、もし自分のやりたいことをやれてないような人がいれば、やってみればいいじゃんって思うし」 ――…マジメですね。 「マジメですよ(笑)。もっとチャラチャラしてると思ってました? ニトロもみんなマジメじゃないすか(笑)。受ける印象でチャラチャラしてるように思えるだけなのかもしれないんですけど」 取材・文●Masso187um | |