ジミ・ヘンドリックスのベーシスト、ノエル・レディングが死去。享年57歳
billboard.comによれば、Jimi Hendrixのベーシスト、Noel Reddingが5月11日(日)、アイルランドの自宅で死去した。57歳だった。死因は未だ明らかにされていな。Reddingのマネージャー、Ian GrantはTrack Recordsのサイト、trackrecords.co.ukに次のようなメッセージを掲載している。「またこんなことになるなんて信じられない。机に向かってこの悲しい知らせを聞いた。Noelが死去した。Noel Redding、1945年12月5日生まれ……2003年5月11日死亡」
葬儀や追悼式の日程は発表されていない。
Grantのメッセージには、Reddingのガールフレンド、Deborah McNaughtonの言葉も含まれている。
「最愛の人が亡くなってたいへんショックです。Noelはこの上なく優しく、慈悲深い心の持ち主でした。彼は勇敢で、人から動物までどんなものにも親切でした」
Hendrixの遺産を管理するファミリー企業、Experience Hendrixが発表した声明では次のように述べられている。
「我々Experience HendrixはNoel Reddingの死を悼んでいます。Jimi Hendrix Experienceへの彼の貢献はいつまでも心に残るでしょう。辛い時を過ごしている彼の遺族と友人に祈りを捧げます」
Reddingは'66年から'69年にかけてJimi Hendrix Experienceのベースプレイヤーとして名声を得たが、本業はギタリストだった。ReddingはHendrixのもとを去った後、紆余曲折を経て、Fat Mattress、Road、Noel Redding Bandといったバンドを結成。しかし、どれもExperience以上には成功しなかった。
最近では、Reddingは本を執筆し、Hendrixのレコード売り上げによる利益の取り分が少ないと遠慮なく主張。「1974年に印税の契約から無理矢理外された。これまで使っていたベースを1万6000ドルで手放さざるをえなかった」と語った。
『The Irish Examiner』紙によれば、Reddingは1680年頃に建築されたアイルランドのウェストコークにある大邸宅に30年ほど前から住んでいたが、昨年の夏、家屋と敷地を売却し、ガールフレンドといっしょに田舎町の小さな住居に引っ越したという。
同紙はまた、Reddingは主に数年にわたって他のアーティストたちと書き続けた曲の印税や、敷地内にある貸家の家賃収入、また18年間毎週金曜日に出演している近所のパブでの演奏料で生活していたと伝えている。
Grantは、Hendrixと活動していた頃の金銭問題はちょうど新しい局面を迎えるところだった、とbillboard.comに語っている。
「この問題は法廷へ持ち込まれそうだった。うまく解決すると思っていた。でも、彼は結果を知ることができなくなった。この先どうなるか、今のところ私にも分からない」
この2年間、Reddingのマネージャーを務めてきたGrantはまた「私の使命は彼に降りかかった不正を正すこと」とも付け加えている。
音楽ビジネスから受けた思わぬ仕打ちにもかかわらず、Reddingはファンにとっての音楽の意味をいつも忘れなかった、とシアトルにあるExperience Music Project (EMP)の館長、Jim Frickeは言う。
「彼はいつだって人々にインパクトと喜びを与えていたんだ。ちょっとした有名人だったしね。特にこの博物館のJimi Hendrixのギャラリーを通るときは、みんなとても喜び、誰もが彼に引き寄せられる感じだった」
EMPにはMitch MitchellのドラムやHendrixのギターをはじめ、'69年のウッドストック・フェスティヴァルのステージで使われたReddingのベースとアンプを永久展示している。Frickeは、こうした栄誉ある場所に楽器が展示されれば、Reddingも喜ぶだろうと言う。「彼は大きな文化施設で最高の場所を得られて誇りに思っているはずだ……本来、そのことに少なからず満足しているようだった。でも、建物を歩くと、彼のもとへ次から次へと人が来て、握手したがるんだ。みんなそうだった。だから、自分の影響力を分かっていたと思うよ」
Reddingのクライアントであり友人でもあるGrantは最後に次のように語った。
「いっしょに仕事をして、彼がとても親切で思いやりのある男だってのが分かった。特に印税やその他の問題を考えるとね。あの当時の収益を得ようと、いろいろ苦心していたようだけど……今はJimiといっしょにいる。お互いに音符を比べてるんじゃないかな」
(C)LAUNCH.com
葬儀や追悼式の日程は発表されていない。
Grantのメッセージには、Reddingのガールフレンド、Deborah McNaughtonの言葉も含まれている。
「最愛の人が亡くなってたいへんショックです。Noelはこの上なく優しく、慈悲深い心の持ち主でした。彼は勇敢で、人から動物までどんなものにも親切でした」
Hendrixの遺産を管理するファミリー企業、Experience Hendrixが発表した声明では次のように述べられている。
「我々Experience HendrixはNoel Reddingの死を悼んでいます。Jimi Hendrix Experienceへの彼の貢献はいつまでも心に残るでしょう。辛い時を過ごしている彼の遺族と友人に祈りを捧げます」
Reddingは'66年から'69年にかけてJimi Hendrix Experienceのベースプレイヤーとして名声を得たが、本業はギタリストだった。ReddingはHendrixのもとを去った後、紆余曲折を経て、Fat Mattress、Road、Noel Redding Bandといったバンドを結成。しかし、どれもExperience以上には成功しなかった。
最近では、Reddingは本を執筆し、Hendrixのレコード売り上げによる利益の取り分が少ないと遠慮なく主張。「1974年に印税の契約から無理矢理外された。これまで使っていたベースを1万6000ドルで手放さざるをえなかった」と語った。
『The Irish Examiner』紙によれば、Reddingは1680年頃に建築されたアイルランドのウェストコークにある大邸宅に30年ほど前から住んでいたが、昨年の夏、家屋と敷地を売却し、ガールフレンドといっしょに田舎町の小さな住居に引っ越したという。
同紙はまた、Reddingは主に数年にわたって他のアーティストたちと書き続けた曲の印税や、敷地内にある貸家の家賃収入、また18年間毎週金曜日に出演している近所のパブでの演奏料で生活していたと伝えている。
Grantは、Hendrixと活動していた頃の金銭問題はちょうど新しい局面を迎えるところだった、とbillboard.comに語っている。
「この問題は法廷へ持ち込まれそうだった。うまく解決すると思っていた。でも、彼は結果を知ることができなくなった。この先どうなるか、今のところ私にも分からない」
この2年間、Reddingのマネージャーを務めてきたGrantはまた「私の使命は彼に降りかかった不正を正すこと」とも付け加えている。
音楽ビジネスから受けた思わぬ仕打ちにもかかわらず、Reddingはファンにとっての音楽の意味をいつも忘れなかった、とシアトルにあるExperience Music Project (EMP)の館長、Jim Frickeは言う。
「彼はいつだって人々にインパクトと喜びを与えていたんだ。ちょっとした有名人だったしね。特にこの博物館のJimi Hendrixのギャラリーを通るときは、みんなとても喜び、誰もが彼に引き寄せられる感じだった」
EMPにはMitch MitchellのドラムやHendrixのギターをはじめ、'69年のウッドストック・フェスティヴァルのステージで使われたReddingのベースとアンプを永久展示している。Frickeは、こうした栄誉ある場所に楽器が展示されれば、Reddingも喜ぶだろうと言う。「彼は大きな文化施設で最高の場所を得られて誇りに思っているはずだ……本来、そのことに少なからず満足しているようだった。でも、建物を歩くと、彼のもとへ次から次へと人が来て、握手したがるんだ。みんなそうだった。だから、自分の影響力を分かっていたと思うよ」
Reddingのクライアントであり友人でもあるGrantは最後に次のように語った。
「いっしょに仕事をして、彼がとても親切で思いやりのある男だってのが分かった。特に印税やその他の問題を考えるとね。あの当時の収益を得ようと、いろいろ苦心していたようだけど……今はJimiといっしょにいる。お互いに音符を比べてるんじゃないかな」
(C)LAUNCH.com
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