LAUNCH独占:マドンナ、戦争と「American Life」を語る

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Madonnaは3月31日に「American Life」のビデオ公開の見送りを決めたが、それより前にLAUNCHとの独占インタビューに応じ、戦争に対する考えや、このビデオの意図などについて次のように語っていた。

「確かに今イラクで起きている戦争は、すべてに影響を与えてると思うわ。誰もがテレビに釘付けで、実態は誰にもわからず、みんなただ怯えている。でも、大して心配してるとは思えないの。普段からいろいろなものを気晴らしに見せられて感覚が麻痺してるからよ。何が言いたいかわかる? あのビデオはそういう意味なの。最初は究極の気晴らしが次々登場するわ。ファッション・ショー、キャットウォーク、美しい人たち、理想の男女、180cmもあるアマゾンの人たち等々、私たちはそういうイメージを獲得したり、それに憧れたりすることに、すっかり取り憑かれてしまってる。でも私はそれを、今世界で実際に起こっていることと並べてみたかったの」

Madonnaはまた、このビデオは必ずしもイラク戦争のことだけに限定しておらず、コンセプトは昨年11月には出来上がっていたとも言っている。

「イラク戦争じゃなくても、いつだってどこかで戦争は起こってる。それが今の世の中の二律背反というか、矛盾なのよ。だって、一方では誰もがものすごく便利な生活を送ってるんだから。私たちは技術の進歩によって、あらゆるものを作り出してきた。時間や空間や、崩壊し消えてなくなるものを。だけど、一方ではかつてないほど混沌とした世の中になってしまった。だから、このビデオは“ああ、そう、こんなことになってるのね。じゃあ、この先どうしたらいいのかしら?”って意味なの。私からみんなへの質問なのよ。私自身、ある意味で完璧なタイミングだったと思ってるかって? 確かに、まるで韻を踏んでいるかのようにピッタリよね。でも、このビデオのコンセプトを考えたのは去年の11月で、アルバムが発売される頃に世の中がどうなってるかなんて、知るよしもなかったわ」

Madonnaのニューアルバム『American Life』は4月22日にWarner Bros. Recordsからリリースされる(日本発売は23日)。

月曜日に発表されたコメントの中で、彼女はビデオクリップの公開を見送った理由を、イラクにいる米軍の兵士たちへの「配慮から」と述べている。ビデオには、Madonnaがブッシュ大統領のソックリさんに向かって手榴弾を投げるシーンが収められている。

Madonnaはまた、公開をやめた理由として、ビデオが「噂や誤報のもと」になったことも挙げている。

「このビデオは戦争が始まる前に撮影されたもので、現時点で放送するにはふさわしくないと思っています」と彼女はコメントしている。「世界情勢が不安定な状況であること、そして、軍に対する配慮と尊重の意味からも、このビデオが誤解されるかも知れないというリスクを冒したくないのです。私は軍を支持しているし、彼らのために祈っています」

Craig Rosen, LA (C)LAUNCH.com
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