『GHANDI KHAN』 ワーナーミュージック・ジャパン WPCR-11189 2002年03月13日発売 2,520(tax in) 1 Karma Knowledge 2 Gandhi Khan 3 I Canh Smell U 4 Mongoloid Sessions 5 Why Can't You Free Some Time 6 Don Chiconellu Pt.1 7 Robots Are Cumming 8 Kentucky Fried Flow 9 Oxtail & Curried Goat 10 Doo VooDoo 11 Don Chiconellu Pt.2 12 (Girl)You Got Me 13 Scarface Wiggle 14 Chocolate Covered Cherry 15 The Great Serpent God 16 Heed The White Seed 17 Flyaway Love Pt.2 18 Good Woman Being 19 Why Can't You Free Some Time(Superchumbo's Vocode Mix Edit)
| | 常にハウス・ミュージックの流れを左右し、イノヴェーターであり続けるハウス・ミュージック界の要注意人物、影響を受けた人物は数知れず。それがアーマンド・ヴァン・ヘルデンだ。オランダ系インドネシア人の父とフランス系レバノン人の母の間に誕生したアーマンド・ヴァン・ヘルデンは、自らのことを“CABLINASIAN”、つまり“CAUCASIAN-BLACK-INDIAN-ASIAN”(白人系黒人系インド系アジア人)と分類している。 学生時代をトルコやオランダやイタリアで過ごし、15歳の頃にはDJを始め、イタリアではDMCのミキシング・チャンピオンシップにエントリーされるほどの腕前だった。そう、アーマンド・ヴァン・ヘルデンの原点はディスコではなくヒップホップなのだ。そんなアーマンド・ヴァン・ヘルデンが4thアルバム『ガンディー・カーン』をリリース。意外にもゲスト・ヴォーカリストを起用せず、全ての思いを自身でブチまけている。 「うん、ヴォーカリストはフィーチャーしたくなかった。今回オレはすべてのヴォーカルを自分でこなした。ひとつの試みでもあった。オレにもできるということを証明したかったんだ。クラブ・ミュージックにはまったく言葉がないものもある(笑)。あったとしても誰も気に留めやしないだろうしね。でもオレはトライしてみて、楽しんだということだよ」 これまではドゥエイン・ハーデンやアーバン・ソウルのローランド・クラーク、そしてコモンなどをフィーチャーしてチャートで成功を収めてきたアーマンド・ヴァン・ヘルデンだが、過去にもヴォーカルにトライしたことはあったのだろうか? 「ああ、歌は歌ってきてるさ。13歳のとき、オレはラップやヒップホップをやろうと思って、マイクを使って歌いはじめた。それから長いこと歌っているよ。やったりやらなかったりということはあるにしても、ずっと続けてきているよ」 ここ数年、例えばトランスやハードハウスなどヴォーカルを主としない作品が流行っている。しかし、昨年からハウスが再びシーンの中心をリードするようになり、実際、アーマンド・ヴァン・ヘルデンの友達であるロジャー・サンチェスもNo.1を獲得している。 「そういった傾向というのは・・・オレの長い音楽シーン歴から言うとするなら、どんなトレンドにも流行りすたりがあるということさ。あらゆるものが出てきては消えていく運命だ。今年流行のものも来年は消える。来年の流行は・・・というようにその繰り返しさ。ただし、オレが理解できないのは、今流行っているものはすべて以前と変わらないものだということなんだ。どれだけホットだってもてはやされるレコードでも、オレには'93年のものと同じサウンドに聴こえる。何が一体すごいんだ? って感じだよ」 やはりシーンを先導する人間の発言はひと味もふた味も異なる。 INTERVIEW & TEXT●田中“19”裕之 | |