![](https://img.barks.jp/image/review/52240965/dubbing.jpg) 『Dubbing You Crazy』 Epic Records ESCA-8322 2,520(tax in)
1fast forward into dub 2freedom chants 3kunte kinte 4your rights/my wrongs 5devil's playground 6ska land 7river niger 8rasta chase 9white house race 10african connection 11english connection 12raging storm 13banana republic 14night in cairo
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![](https://img.barks.jp/image/review/52240965/ambient.jpg) 『Ambient Adventure in Dub』 Pony Canyon PCCY-01516 2,625 (tax in)
1Broken Antennae 2Moses Law 3Black Liberation Dub 4Jordan River 5People of Yoruba 6Fresh and Clean 7Bengali Skank 8Asylum of Dub 9Medusa Head 10African Hebrew Chant 11Dub de Goeblin 12Sweet sweet victory 13Mad Elaine 14Ras Mas 15Civil Unrest 16Dub in D minor 17Heart of the Jungle 18Jazzy Dub 19Snake Charmer
![](https://img.barks.jp/image/review/52240965/feminine_J.jpg) 『Feminine Touch~Female Lovers Rock Connection~』 Pony Canyon PCCY-01517 2,625 (tax in)
1You and me Together / BLACK MAGIC 2Come into my bedroom / SUSHI 3Daydreaming / JOCELYN BROWN & THE ROBOTIKS 4Mellow / WENDY WALKER 5Could it be I'm falling in love / YONA 6You are everything / VENUS 7Perfect Angel / BLACK MAGIC 8Heart Beat / KOFI 9In The Mood / TOMORROW'S PEOPLE 10Sad Girl / WENDY WALKER 11You beat me to the punch / VENUS 12Hands of time / MADAM X 13Life me up / SUSHI 14What two can easily do / VENUS 15Baby I'm for real / WENDY WALKER 16This feeling is killing me / BLACK MAGIC 17Hurt so good / SUSAN CADOGAN 18Peace and Harmony / SUSHI 19I wanna get next to you / YONA
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| Lee PerryやKing Tubbyがダブのオリジネイターならば、Mad Professorは彼らの流儀を継承した第二世代にあたる人物である。
“Ariwa”という自己のレーベルを主宰しながらUKで活動する彼は、最新のレコーディング機材に精通したエンジニアであり、その作品にはデジタル機材がフルに活用されている。そのためか、彼の作るサウンドはオリジネイターたちの作るサウンドよりソフィスティケイトされており、鋭角的なサウンド処理が印象的である(Lee Perryなどのオリジネイターたちは貧しいスタジオ環境からダブを生み出したため、サウンド的にはローテクの極みである。それはそれで彼らの味になっているのだが…)。
何より元のトラックをエフェクトやミキシングで全く違ったサウンドに仕上げる手法=ダブは、現在のテクノやドラムンベースといったクラブ・ミュージックにおけるリミックスのルーツであるわけで、これらのシーンに大きな影響をもたらしているのは言うまでもないだろう。
彼がMassive Attackのアルバム『Protection』を全編ダブ処理した『No Protection』は日本のファンにも有名だが、この作品などは彼が単なるレゲエの枠だけにとどまらないことを示しているものだ。一方でPato Bantonなど、極上のラヴァーズ・ロックのプロダクションも手がけ、レゲエ・シーンにおいても最も重要なプロデューサーであり続けている。
さて、『Dubbing You Crazy』は、彼のライフワークともいえるアルバム・シリーズ『Dub Me Crazy』からのベスト・トラックを集めたもの。このシリーズは'81年からスタートして、'94年までに12枚のアルバムとしてリリースされたものだ。
このシリーズによってダブ・アーティストとして彼のキャリアは確立され、また多くのリスナーにダブ・ミュージックの存在を知らしめることに成功した記念碑的な作品でもある。 発表された時期が広範に亘るため、サウンドのディテールはその発表時期によってかなり趣を異にするが、基本は基のトラックを細部まで計算され尽くしたエフェクトとミキシングで大胆に化学変化させるというものだ。
そしてその作業の中からあくまでもサウンドの核を抽出していくというUKダブ独特のストイシズムは、ダンスホール全盛となっている今のジャマイカン・レゲエよりも刺激的だと思う。
サウンド的には時代を追うに連れて音質が上がっているが、彼がスタジオに新しいエフェクターなどを導入したことが丸わかりで少し微笑ましい(彼のスタジオの様子はhttp://www.ariwa.com/で見られる)。'80年代から'90年代にかけてのレコーディング・スタジオ技術を知る貴重なドキュメンタリーでもあるのだが、それよりは夏のクールなトリップ・ミュージックとしてガンガン聴いてほしい感じだ。
'70年代の ジャマイカ・サウンド・システムの オリジナル・スタイルを 継承し続けている Jah Shaka。 新宿リキッドルーム 7th anniversary、 7 hoursで登場! 【Jah Shaka 7 hours long set】 2001.8.17(fri) @新宿リキッドルーム Open:22:00 Start:23:00 tiket: 3,500(adv) 4,000(door) 7/7 on sale 問:リキッドルーム 03-3200-6831 | なお、今回のリリースと同時期に、彼のレーベル“Ariwa”のコンピレーションが日本独自企画で2種類リリースされる。『Ambient Adventure in Dub』はダブ編、『Feminine Touch~Female Lovers Rock Connection~』は女性ヴォーカルのラヴァーズ編となっている。
また彼のダブ・アルバムには、『Dub Me Crazy』シリーズの後を受ける形で'94年からリリースされている『Black Liberation』シリーズもある。こちらはより政治的メッセージも強く、サウンドもより過激になっている。
これらの作品も機会があったら聴いてみることをお勧めしたい。 文●巽 英俊(01/07/04) |
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