『Your Woman』 east west japanl AMCY-7247 2001年5月23日発売 2,520(tax in) 1 A Little Sunshine(Intro) 2 Better Off 3 He Said, She Said 4 Heard It All Before 5 Vulnerability(Skit) 6 Letting Down My Guard 7 Where Have You Been 8 Saved The Day 9 Lunch Or Dinner 10 Last Night 11 Your Woman(Interlude) 12 Your Woman 13 Airport(Skit) 14 Being Away 15 Crazy Love 16 You Do You 17 Spoken Word(Skit) 18 A Little Sunshine 19 Don't Be Mad(Featuring Pinky) | | 「Sunshineは本名よ、パパが付けてくれたの」 新進気鋭のR&B女性ヴォーカリスト、Sunshine Andersonは言う。 「自分の子供にSunshineなんて名付ける人はあまりいないわね。でもパパがそうしたのにはちゃんとした理由があったのよ。パパは自分がやろうとしていることをわかっていたし、それはうまくいったわ」 とらえどころのない成功というものを9年間も追求してきたSunshineだが、昨年、ついに彼女はビッグブレイクのチャンスをつかんだ。Atlanticが彼女の所属するインデペンデントレーベルSoulife Recordsと提携し、彼女のデビュー作『Your Woman』をリリースすることに合意したのである。アルバムからのファーストシングル「Heard It All Before」はレトロ/ファンキー/オールドスクールなヴァイブにハスキーなヴォーカルで、言い寄る男を―ラストオーダーを告げるバーテンダーのように―生意気に振り切るかのように、BillboardのHot R&B/Hip-Hop Singles & Tracksチャートをナンバーワンへと急速に駆け上っていったのだった。 Sunshineは、彼女が「Heard It All Before」で示した“容赦ない”ポリシーが、自分のアピールにとって重要なパートを占めていると考えている。彼女は笑いを堪えきれずに言う。 「そのとおり、まったくそのとおりだわ。それがストーリーの語り方というものよ。でも別の女と一晩中過ごした後で、朝の4時に私のうちに忍び寄ってくるなんてできないでしょ。クレージーだわ」 ロスアンゼルスの古式ゆかしいレストランでランチをとっているときには笑っているSunshineだが、彼女が真剣なのは明白だ。ノースカロライナ州シャーロットで生まれ育った彼女は、南部風のもてなしの心と愛らしさを体現する人物である。それは例えば、彼女の強いアクセントはもちろん、ウェイトレスに食器を下げてもいいと告げるとき、あるいは勘定は支払い済みだと連れの友人に知らせるときの丁重さにも現れている。だが、North Carolina Central Universityで刑法の学位を取得した南部美人は、愛らしさを備えているだけでなく、いつでも物事をありのままに話す資格も持ちあわせているのだ。 『Your Woman』からのセカンドシングル「Lunch Or Dinner」は、「Heard It All Before」のようなヒットの即効性はないものの、胸を打つトランペットはSunshineのオールドスクール風ソウルを愛するファンに喜ばれるだろう。また“私はあなたが求める女、あなたの人生に必要な女だから/二人はランチを一緒にするべきよ/時々はディナーもいいわね”と歌う積極的なスタンスは、見込みのある恋愛対象へ最初にアプローチする時の気後れしない態度が憧れを呼びおこす違いない。同様に「Where Have You Been」「Save The Day」「You Do You」といった他のアルバムカットも、彼女の暖かいビブラートと完全にフィットする魅惑的なミッドテンポのプロダクションが施されている。 Evelyn "Champagne" King、Chaka Khan、Whispers、Commodores、Rose Royce などを聴いて育ったSunshineは(「土曜日は家のまわりを掃除する日で、窓を開け放って大音量で鳴らしながら掃除機をかけたものよ」)、最近自分が注目を集めているのは素晴らしいけど、すべてを自身の手柄にするわけにはいかないと主張する。彼女はまずプロデューサーであるMike City(Carl ThomasとDave Hollisterのヒットも担当)とMark Sparksへの賛辞を忘れずに表明した。さらに彼女は自分がムーヴメントの一部だと強調している。 「Sunshineがどうのこうのということじゃないのよ。Soulifeは今まさに音楽を再発明しようとしているわ。これはソウルミュージックよ、わかるかしら? 私そのもの、私が歌うそのまま、それが作品として表現されるの」 ネオソウルロッカーのMacy Grayも協力を惜しまなかった。彼女はSunshineのマネージャー役を果たし、そのキャリアを導く大きな力となったのである。 「MacyとはレーベルのCEOのひとりを通じて知りあったの。彼女は私のことを人間として気に入ってくれた。私がディレクションを必要としている時期に、ガイドとして現れてくれたの。Macy以上の存在は他にいないでしょ? 彼女は浮き沈みも知っているし、それを乗り越えてきた人よ。私に嘘を教えることはないわ」 Sunshineはまもなく登場する予定のMacyのセカンドアルバム『The It』にバックグラウンドヴォーカルで協力しているが、参加した曲のタイトルを明らかにすることは拒んだ。彼女はトレードマークの、コミカルだがシリアスな調子で「教えないわよ」と言う。 「アルバムは買って聴かなくちゃ。そうすれば誰が歌っているのかわかるでしょ」 いつものようにSunshineは自分の言葉に忠実だ。ヒントすら与えてくれなかったのである。 By Billy Johnson Jr/LAUNCH.com | |