試練を超えたロック・アルバム『Trinity Head』インタビュー!

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LAUNCH JAPAN: the PeteBest取材記事


今からちょうど10年前、バンド・ブームの最中にthe PeteBestは結成された。
同じ中学に通っていた同級生4人で…。やがて彼らは地元・大阪を飛び出し、東京へやって来た。
'96年のことだ。その年の10月にはインディーズ盤シングル「日向ヶ丘」を発売し、
翌年の6月にはシングル「24・7~Super Sonic Shoes~」でメジャー・デビューを飾った。
その後も順調にリリースを重ね、アルバム発売、全国ツアーと、
ミュージシャンとして進むべき道をひたすら走っていた。

そんな彼らに転機が訪れたのは'99年1月。ギターの川副 暁が脱退したのだ。
結成当初から一緒にやってきたメンバーが、しかも新曲の発売直前に…。
彼らは急に3人で2ndアルバムを作らなければならなくなった。
そして完成したのが『the winding road』。
ここでthe PeteBestが鳴らした音は、あまりにもせつなく痛々しいものだった

――あれから1年半、3ピース・バンドとして新たに生まれ変わった彼らが、
3rdアルバム『Trinity Heads』を発表した。
ここで鳴らされる音は、限りなく力強く、そして優しい…。



11/1発売New Album
『Trinity Heads』

COCP-50390
3059-(incl.tax)
――前作から1年半以上リリース期間が空いてますけど、その間にレコード会社の移籍があったり、ライヴをやったり…と、いろんなことがありましたね。

田辺年男(以下、田辺):
やっぱり3人になって、その3人感を一番自分らで感じるのがライヴやったと思うんですよ。実際、リリースのない中でツアーやったりして、ライヴで3人のコミュニケーションというか、それぞれのポジションを確認したと思うし。曲作りもしてたんで、新曲をライヴでやったりもしてて。だからこの1年間、頑張ってたこと…、やってたことっていうのがすごく活かされてるアルバムだと思いますね。

――いろんなタイプの曲が入ってますけど、どれもすごくポジティヴですよね?

田辺:
そうですね。でも2ndアルバム作った後、精神的に落ち込んでた時期とかもあって…。結局、そこからまた動き出すっていう時に、やっぱ「1人で家にいても何も始まらん!!」っていうのはすごく感じたし。少しでも外に出て人と会って話すとか、音楽を聴くとか、そういう行動をしないと次に行かれへんなって。もう過去を見てるだけじゃない、前に行きたい、変わりたい、っていう気持ちの表われだと思うんですけど。でも、敢えてその「今回は全部、ポジティヴで行こう!」っていう話し合いがあったわけじゃなく(笑)、自然と作っていく中で「ああ、ポジティヴやな」っていうぐらいの…。

――その精神的に落ち込んでた時期っていうのは具体的にどういうことですか?

田辺:
うーん、なんかね「音楽から離れたいな」って思ってたこともあるし。そん時にやっぱ周りの人の行動であったり、話すことであったり、そういうことがすごく大きかったですね。別に何かしてもらったわけじゃないですけど、単純に友達とかが頑張ってるだけでもそれは励みになるし。まぁ、受け取りようですよね。それを「エエなぁ」って思うだけじゃなくて、「アイツも頑張ってるから、自分も頑張ろう」とか。「音楽を通して何かを伝えたい」って思うようになったし。そういう部分が、今回のアルバムの歌詞にはすごく出てるとは思います。

勝本浩史(以下、勝本):
僕は、休みの間は友達と野球やったりしてました。実際、4ヵ月ぐらい全然ドラム叩かなかったんで。そうやって1回音楽と離れてみて、自分を見つめ直すことができたし、それでまた叩きたいなと思って、久々にやってみたらやっぱりおもしろかった!

――上総さんにとって、その期間はどうでしたか?

上総誠一郎(以下、上総):
というか、やっぱ移籍が決まったことが大きかったですね。そこでやっと動き出せるって思ったし。まぁ、それまでもいろんな人から支えられてたんですけど、やっぱ一番大きかったのは移籍して、ちゃんとまたCD作れるっていうことですね。なんかそれまでは、ちょっと当たり前みたいな感じがあったと思うんですよ、CD作って売るっていうことが。それが一回なくなった時に、改めて「音楽をやっていきたい!」って思いましたから。

田辺:
だから「Fight for your right」(移籍後初のシングル)のレコーディングの時は、嬉しかったですね。たくさんの人がその1曲に集まってくるっていうか、みんなの才能をもって1曲を作りあげるっていうのが、すごい楽しくて。


田辺年男(Vo&G)

勝本浩史(Dr)

上総誠一郎(B)

New Maxi Single
「Friendship Song」

COCP-50389
1260-(incl.tax)

now on sale
――そういう試練を乗り越えたからこそ、音楽を作ることの喜びに溢れた作品になってると思うんですけど、リスナーにはどんなふうに聴いて欲しいですか?

田辺:
以前やってた2年間があって今に至るわけですけど、僕ら的には、the PeteBestを知ってる人も、あんまり聴いたことないっていうような人にも視野を向けた作品なんで、たくさんの人が聴いてくれればいいなと。それに、1年ぶりにアルバム・リリース後のツアーっていうのがやっとできるので。今まではCD出てないのにツアーやってて(笑)、曲順の半分ぐらいは新曲をやってるような感じでしたから。そういう意味で今回は、お客さんとのコミュニケーションや一体感も増すと思うんです。良いライヴやったかどうかっていうのは、やっぱそこにあると思うし。聴いてくれる人がどれぐらい楽しんでくれるかっていうところにすごく興味があるんで、僕自身すごい楽しみにしてます。今のすべてをさらけ出せば良いライヴになるっていう自信はありますから。

上総:
ツアーで全国各地にまた行けるっていうのは、すごく嬉しいですね。1年ぐらい空いてるから僕らも変わったし、きっとファンの子らも変わってると思うんですよ。だからその分どうなるのか、楽しみですね。

勝本:
やっぱ1年半っていう期間、僕らが何をやってたかっていうのが、アルバムもそうだけど、ライヴでも分かると思うんで、その辺を感じて欲しいな…と思いつつも、冷静に見られても困るけど(笑)。まぁ、とにかく、ライヴでみんなで楽しめればいいかなと。

取材・文●水越真弓



the PeteBestからのメッセージが届いています!

the PeteBestのプロモーション・ビデオ「Friendship Song」が観られます!



●the PeteBest TOUR 2000 <Trinity Heads>

11/14(火) 新潟・JUNK BOX MINI 〔問〕キョードー北陸 025-245-5100
11/17(金) 福岡・DRUM Be-1 〔問〕キョードー西日本 092-714-0159
11/19(日) 名古屋・ell. FITs ALL 〔問〕サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
11/20(月) 心斎橋・MUSE HALL 〔問〕キョードー大阪 06-6233-8888
11/22(水) 仙台・MA.CA.NA. 〔問〕キョードー東北 022-296-8888
11/23(木) 渋谷・CLUB QUATTRO 〔問〕ディスクガレージ 03-5436-9600


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