レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、民主党全国大会会場近くでライヴ決行

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 (米国)民主党全国大会の会場であるロスアンジェルスのStaples Center近くで、話題となっていたRage Against The Machineの無料ライヴが、関係当局から許可が下りないだろうという大方の予想を裏切り、予定より45分遅れで行われた。

 Rageは、ロスアンジェルス、ダウンタウンの11thとFigueroa通りの角に午後6時45分(現地時間)に現れ、ファンとデモに集まった人達の入り混じった大騒ぎの観客に向けて40分のライヴを行った。ステージ近くにいた観客は熱心にバンドを歓迎していたが、後方にあるフェンスに囲まれたデモ隊用の指定エリアにいたデモ参加者や通行人達はあまり興味を示していないようであった。群衆の中には、Rageが現れる前にステージに水やジュースのボトルを投げ込んだものもいた。

 Rageのライヴは、ファンに人気の「Killing In The Name」「People Of The Sun」「Bulls On Parade」「Testify」等を演奏し、途中でシンガーのZach De La Rochaが“Mumiaを釈放しろ”と声を上げた。Mumia Abu Jamalは、警官殺しの罪で死刑宣告を受けており、バンドは以前よりたびたび彼の無実、釈放を訴えていた。

 群衆の中にはDilated PeopleのRaakaやJurassic 5のDJ、Cut Chemistの姿もあった。Rageのステージを待っている間に“連立政権か一政党政治か?”や“音楽を守れ、Napsterを使え”といったプラカードを掲げるものも見られた。

 Rageは、この前の週に民主党全国大会の会場の向かいでライヴを行う計画を発表し、市当局者の眉をひそめさせていた。直後の報道では、ロスアンジェルス市警はライヴの許可をおろさないだろうと言われていたが、警察の広報官は、LAUNCHの問い合わせ対し、バンドが騒音規制を破ったり、住民から苦情が出ない限りは、バンドのライヴを締め出す予定は無いとしていた。

 Rageは、公式ウェブサイトで今回のライブを行った理由を説明している。「2大政党から置き去りにされ、無視されていると感じている全ての人の為。それは、投票に行かない米国人の大多数であり、その理由は2人の頼りない候補者のどちらが当選しようと差は無いと思っているからである。また、“2人の悪党のうち、まだマシなほう”に決めなきゃいけないと感じている人達の為でもある」

 メッセージは続く。
「もう、うんざりだ」
 そして、最後に次の言葉を付け加えている。
「(今回のライヴは)民衆の大会であり、向かいで行われている民主党大会とは違い、メインイベントと市民を隔てる6メートルの鉄条網のフェンスは無い」

記:Craig Rosen、Soren Baker、ロスアンジェルス
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