エンリケ・イグレシアス、僕は口パクのMilli Vanilliとはちがう

ポスト
 Enrique Iglesiasは、6月8日早朝、過激発言が売り物のラジオ番組に出演、ヒット曲「Rhythm Divine」を一回きりナマで歌い、パーソナリティーのHoward Sternとリスナーに口パクでないことを証明した。

 あるボーカルトラックにかぶせてIglesiasがキーをはずし歌っているテープがSternの番組で何度もかかったので、今回、実際に本人が登場して歌うこととなった。Iglesiasは、問題の曲に以前から気づいていたが、Sternが放送し始めたので、「これはとんでもないことだ」と思ったという。
 グラミー賞を受賞したIglesiasはラテンのアイドルで、現在25歳。その彼がギターリストのTony Brunoを伴い、「Rhythm Divine」と「Be With You」の2曲を含むアコースティックナンバーを演奏した。エコーやコーラス、エレキサウンドがなくとも、Iglesiasはプロそのもので、高音域もよく伸びていた。そこでSternは「例のテープの声は誰?」と尋ねると、「あれは、僕がカメラチェックでごたごたしていたんだろう。もし、あれが僕なら、ガチャガチャ何かやっていたんだと思う。そのはずだよ」

 そう言ってラジオ収録を終えると裏口から早足で出て行った。マスコミはこぞってIglesiasの勝ち誇ったコメントを期待していたが、それは得られなかった。Iglesiasは満足感に浸る余裕もなく、時間が来るとさっさとスタジオをあとにし、次の目的地マイアミ行きの飛行機に乗り込んだ。スポークスマンよると、6月10日ラジオ局主催のコンサートに出演するためだという。

 IglesiasはThe Walt Disney World Summer Jam Concertに参加する予定で、その模様は6月23日東部標準時午後8時にABC放送の特番として放映される。コンサートは他にChristina AguileraSmash MouthDestiny''s Child、そしてイギリスからBBMakが参加する。その後ニューヨークに戻り、6月29日NBCの番組Todayのサマーコンサート特集で全国放送の公演を行なう。

 今回、8日(木曜日)のラジオ生出演で明らかになったことは、Iglesiasのファンは彼の音楽に注目しているのであって、演奏中きちんと口が動いているかどうかに関心があるのではないということだ。

記:Jason Gelman、ニューヨーク
この記事をポスト

この記事の関連情報