【インタビュー】mikako(Nagie Lane)&Billyrrom from「TOKYO MUSIC RADAR」
毎週火曜日よる9:30よりInterFMで放送されているミュージックプログラム「TOKYO MUSIC RADAR」にて、様々なアーティストを招き、同世代のアーティスト同士だからこそ通じ合える等身大なトークを繰り広げているのがNagie Laneのmikakoだ。今回は、そんなmikakoとBillyrrom(ビリーロム)とのトークセッションをお届けしよう。
11月5日~7日に開催された<21st TIMMショーケースライブ>にも出演し、多国籍なアーティストたちと国際色豊かなライブイベントを彩った東京都町田市出身のBillyrromは、Mol(Vo)、Rin(G)、Taiseiwatabiki(B)、Shunsuke(Dr)、Leno(Key, Syn)、Yuta Hara(DJ, MPC)の6人から構成される音楽集団で、SOUL、FUNK、ROCKなど幅広いルーツを持つメンバーが集い、「トーキョー・トランジション・ソウル」を標榜し、新時代の扉を叩く次世代ポップミュージックを颯爽と創出し続けている。
彼らのワンマンはいつもソールドアウト、数多くのフェスにも出演しさらなる注目を集めているBillyrromの本質に迫るべく、mikakoが軽快にトークを進めていく。今回登場したのは、メンバー6人からMol(Vo)、Shunsuke(Dr)、Leno(Key, Syn)の3名だ。
mikako(Nagie Lane)
──(mikako)「TOKYO MUSIC RADAR」の今夜のゲストは、Billyrromの皆さんです。
Mol(Vo):ボーカルのモルです。
Shunsuke(Dr):ドラム、シュンスケです。
Leno(Key, Syn):キーボードのレノです。
──(Mikako)Billyrromは、東京都町田市の出身だそうですね。
Mol:地元の友達というか同級生で、友達同士で結成しているんです。ベースのTaiseiwatabikiとShunsukeは幼稚園から20年ぐらいの仲で。
──(mikako)Billyrromの結成は、みなさんが大学に入ってから?
Mol:そうです。2020年に結成したんですけど、ちょうどコロナで大学に行けなくなって「もうなんもやることないよね」って、お互いに音楽の話とかしてたんですよ。音楽好きでそういう話はしていたんですけど、そしたらギターのRinに「バンドやろうぜ」って言われて。でも僕はふざけてるというか遊びだと思ったので、「全然いいよ」みたいな感じだったんですけど、どうやらRinは最初からめっちゃ本気だったみたいで。
──(mikako)そうなんですね。
左からShunsuke(Dr)、mikako、Leno(Key, Syn)、Mol(Vo)
Mol:でもね、Shunsukeには「お前はドラム顔だから」ってドラムに誘っていたんですよ(笑)。
Shunsuke:「お前は顔がドラムだから」って。でも僕は、そもそもバンドに入ることを断っていたんです。「やらないよ」と。
──(mikako)それまではShunsukeさんは何をやっていたんですか?
Shunsuke:空手をずっとやってました。
Mol:全国何位だっけ?
Shunsuke:ベスト8。
──(mikako)すごい。
Mol:パンチで人の内臓を触れるらしいですよ(笑)。
Leno:ヤバいなそれ。
Shunsuke:いや違うんですよ。僕の先輩に「みぞおちをパンチした時に、内蔵の感覚が掴める」っていう話があって、そのことがいつの間にか町田では俺のことになっちゃったみたいで。
──(mikako)ずっと空手をやっていたのに、大学でRinさんにドラムで誘われたんですね。
Shunsuke:ずっと断っていたんですけど、毎日、電子ドラムのURLが送られてくるんですよ。
──(mikako)あはは、すごい(笑)。
Shunsuke:で、気付いたら買わされてた。グループに入れられて…みたいな。
Mol:結局買ってんの(笑)。しかも全部自腹なんですよ、Rinと折半とかじゃなくてね。
Shunsuke:だって電子ドラムのURLが毎日来るんだぞ。すごいんだから。
──(mikako)皆さんの音楽的ルーツを伺いたいんですが、Lenoさんは?
Leno:ピアノをやらされていたんですけど、クラシックは好きじゃなかったんですよ。イヤイヤ10年やらされて、その反発なのかはわからないけど、ヒップホップとかメタルが好きになりました。
──(mikako)極端なとこに行きましたね。
Leno:でも意外と通じるところがあるな、とか今になって思いますね。
──(mikako)どういうところで?
Leno:メタルは、クラシックのスケール感というか壮大な感じはめっちゃ影響を受けていると思います。参考になりますね。
──(mikako)Molさんはどういう曲を聞いてきたんですか?
Mol:僕はそもそも父親がすごい音楽オタクで、生まれた頃から1960年代から2000年ぐらいまでの洋楽かな。ソウルからディスコ、それがポップス調になった時代…アース・ウインド&ファイアーとかビー・ジーズとかが家でずっと流れてて、気付いたら自分もそういう音楽がすごく好きになってました。でも、自分の意思というか自発的にすごく衝撃を受けていたのはマイケル・ジャクソン。
──(mikako)Molさんを見て、ちょっとマイケルに似てるなと思いました。雰囲気とか、なんていうのかな、リズムとかグループの出し方のエッセンスとか佇まいとか。Shunsukeさんは?
Shunsuke:僕も父親が1960~1970年代のソウルが好きだったんですけど、高校に上がってブルーノ・マーズの『24K Magic』にはまって、そこからブルーノ・マーズとそのルーツまでディグるようになって、そこからR&Bにはまっていったってのがきっかけですね。
──(mikako)Billyrromのプロフィールに「次世代へと進化し続けるサウンド=“トーキョー・トランジション・ソウル”を奏でる」とありますが、「東京トランジション・ソウル」というのはどういう意味ですか?
Mol:これは仲の良いライターさんが考えてくれたんですけど、トランジション…移り変わっていく、進化し続けるみたいなニュアンスを込めてくれたんですね。僕たちは、特定のジャンルをやり続けるのではなくて、その時のバンドの思想だったりやりたいニュアンスとか音楽性を追求して、そういう色を表現するためにいろんなジャンルがあると思っているんです。そういう意味では、本当にいろんな音楽にずっとチャレンジし続けてるバンドなんですけれど、多分そのスタンスを汲んで「東京トランジション・ソウル」という名前をつけてくれたんだと思います。根幹にあるのはソウルというか、魂に訴えかけるみたいな、そういう意味合いを込めて付けてくださった。最初は僕たちもピンときてなかったんですけど、だんだんと「僕たちのことをすごく見て、観察してつけてくれたんだな」って気付きました。
──(mikako)いいですね。実際の曲作りは、どのように進めているんですか?
Mol:曲によって全然違うんですけど、大体デモを作るのは僕かギターのRinで「今、こういうのやりたいよね」っていうバンドの今のトレンドみたいなものを組んで、簡易的なデモを作るんです。ゼロイチの部分が僕かRinで、それをみんなで聞いて1から100はみんなで作る。Lenoがアレンジとか編曲が得意なんで、Lenoを中心にみんなでああでもないこうでもない、ここの音色こうしたら?とか言い合って。曲によってはデモだけですぐスタジオに入って完結させるみたいな曲もありますし、曲の良さが1番生きるやり方を意識するようにはしています。
──(mikako)方向性がみんなで共有できているということですね。みなさんは仕事以外でも会うことはあるんですか?
Leno:意図してるわけではないけど…なんか毎日会っているよね。
Mol:大体Billyrrom関連ですけど、1ヶ月のうちの25~6日は会っているから。
Shunsuke:先月は合わなかった日ってなかったよな。やばいよね(笑)。
──(mikako)ファミリーですね。だからこそ「今これが熱いぞ」みたいな話ができて、「こういう曲を作ってみよう」って同じ方向を見られるんですね。
Leno:これが熱いっていうのが、やっぱかっこいいんですよ。自分が聞かないジャンルでも、「かっこよくね?」って絶対なる。だからセンスの部分でみんな共通してるような気がします。
Mol:確かに。このバンドを始めて、6人みんなの聴く音楽の幅がぐっと広がった感じはすごいする。
──(mikako)皆さんにとって、いまキてる音楽ってどんなものですか?
Leno:それこそMolがこの前教えてくれたルーベン・ジェームズが良すぎて。
Mol:ルーベン・ジェームズってもともとはジャズ畑で育ったピアニストなんですけど、今はいわゆるネオソウルというかチル系っていうのかな、でもジャズ流派なんですごく上品なんですよ。で、プラスそこにアンビエントな感じも混じってて、「聞くリラクゼーション」みたいな。音源も素晴らしいんですけど、とにかくライブが良くて、それこそライブ映像をみんなで観てたよね。
Shunsuke:最近聴き出したわけではないんですけど、ロイ・ハーグローヴ…RHファクターというバンドもやっているんですけど、ジャズヒップホップみたいな感じのインストに、そこに1990年代 あたりのソウルクエリアンズとかソウルシンガーをフィーチャリングしていたりして、ロイ・ハーグローヴとかは好きですね。
Leno:俺は今シューゲイザーにはまってて、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインとかスロウダイヴとかをめっちゃ聴いています。それまでシューゲイザーっていうジャンルをちゃんと聴いたことがなかったんですけど、ずっとアンビエントが好きで、アンビエントとシューゲイザーって関わりが深いことに気付いた。爆音のギターと爆音のドラムと儚いボーカル…それを聴きながら寝てますね。
──(mikako)それで寝る(笑)。
Mol:Lenoは爆音でメタル聴きながら寝たりするよね。あれすごい。
Leno:いっつも音楽を聴きながら寝るんですけど、もうなんでも寝れますね。
──(mikako)ところで、Billyrromの歌詞はどのような書き方をしているんですか?
Mol:最初にできたデモの印象から、書きたいことが浮かんで来ることが多いかな。僕もRinも詩を書きますけど作詞のスタイルはだいぶ違っていて、Rinは詩を書く時間を確保してその時間内に書ききりたいって言うんですよね。2~3日に分けたくないんですって。Rinはそういう作詞の仕方をするんですけど、僕はできたデモを聴きながら、乗せたい事柄がまず浮かんできて、まずはそれを一度言語化するんです。1文ができてそれがしっくり来たら、そこから樹形図みたいに広げていく。これはなんでこうなるのか、こういうことがあるから…みたいなことを自分なりの解釈で広げていって、それを元に組み立てていくような感じですね。今の自分じゃなきゃ書けない詩を書きたいなっていう思いはあります。
Leno:で、制作部屋にみんなで集まって、そのデモを受けて「じゃあ とりあえずワンコーラスあるから1番はどうしようか」「こういうのはどう?」「こういうのは?」と、だんだん曲になっていく感じですね。
──(mikako)6人6様の意見があると思いますが、意見がぶつかった時はどうするんですか?
Mol:そういう時は…これ、SuchmosのTAIKINGさんに教わったんですけど、「全通りやる」んです。それを教わってからはずっとそうしています。時間はかかるけど、全員総意で「これだね」ってなれるから。誰1人モヤモヤを抱えずにその曲の制作を進められることに一番重きをおいています。
──(mikako)それは素晴らしい。
Leno:それでもダメだった時はじゃんけん(笑)。
──(mikako)じゃんけん(笑)。
Mol:ホントにぶつかるときもあるんですよ。「これは絶対にフランジャーをかけたい」「これは絶対にフランジャーは要らない」って(笑)。
Shunsuke:作曲段階ではないけど、ミックスの時は意見が割れるよね。全部の曲であったんじゃない?
Leno:ミックスには正解がないんで、そこはやっぱありますよね。
Mol:でも、じゃんけんで負けた方も、結局あとから「やっぱこっちでよかったね」みたいなパターンも多いよね。
──(mikako)そういうこと、ありますよね。あえてライブでやってみて決めるという消化方法もいいんじゃないですか?
Leno:確かに。それ、めっちゃいいっすね。
──(mikako)そうして1stアルバム『WiND』が9月25日に発売されましたが、制作は順調でしたか?。
Leno:アルバムではあるんですけど、コンセプトを全く決めないで曲を作り始めたんです。最初にコンセプトを決めちゃうと、凝り固まっちゃうというか、そっちに寄せようと思うことで、6人のいろんなルーツと幅を利かせられる強みを活かせなくなっちゃうのがもったいないと思って。
──(mikako)なるほど。
Leno:「これ、かっこいいよね」っていう直感で作った曲たちが等身大のBillyrromの現在地で、それがコンセプトを帯び始めたんですよね。それで『WiND』ができました。
──(mikako)アルバム・タイトルの『WiND』は、「Walk in New Directions」の略でもあるんですよね?
Leno:新しい方向に向かって歩いていくっていう、文字通りのBillyrromのスタンスも反映されていますし、風という言葉が、「風の時代」だったり「追い風」だったり、何かが変化する時に伴ってくる言葉だという気がして、Billyrromもまさにその変化を続けて、自分がかっこいいと思うものを貫き通すっていうところが根底にあるので『WiND』になりました。
──(mikako)制作期間はどれくらいで?
Mol:半年くらいかな。「DUNE」が一番先にできたんですけど、それが2024年2月で、リリースが9月25日リリースだから。
Leno:もう残り1ヶ月なのに、あと4曲作んなきゃいけないみたいになって、超急ピッチで遠征先のホテル先で全員集まったり、移動中も考えたりしていましたね。MV撮影でMolがリップシンクを撮ってるときに、車で作っていたり。だからといって、即席で作ったわけじゃないですよ(笑)。
Shunsuke:死ぬほど考えたよね。
アルバム『WiND』
──(mikako)そんなBillyrromですが、皆さんのキャラをちょっと知りたいなと思うんですけど、他己紹介していただけますか?
Mol:Lenoは聖徳太子。らしいです。
──(mikako)耳がめっちゃいいってこと?
Mol:元々クラシックをやっていたというのもあるし、いろんなジャンルを聴いているんで、なんか割とみんなの意見をフラットに聞けるというか、パズルのピースみたいにはめるのがすごいうまい。「こいつの言ってることとこいつの言ってることを折衷したらこうなるよな」みたいなことで、頭がすごい切れるんですよ。その部分に引っ張られることがいい意味で結構多い。音楽面はそんな感じだよね。普段は…でも丸くなったよね。
──(mikako)尖ってた?
Leno:マジ恥ずかしい。
Mol:でもこう見えて、めちゃくちゃ人情深いです。なんかちょっと若干冷たさを感じるけど、めちゃくちゃツンデレだと思う。
Leno:そんなことねえし(照)。
──(mikako)ツンデレ・ブレインってことですね(笑)。Lenoさんから見たShunsukeさんは?
Leno:音楽面では、誰よりもストイックな男。ドラムを半ば強制的にやらされて、ドラムがむっちゃ好きで始めたとかではないんですけど、彼は負けず嫌いなんですよ。1stライブで下手くそなドラムを叩いたあとに「俺、めっちゃ悔しい」って、好きでもないのに悔しがってめちゃくちゃ練習して、そこからドラムにのめり込んで、そしたらもう、車とか楽屋とかでもずっと目つぶってスティックをパーンパーンって振っているんですよ。
Mol:すげえ背筋伸ばしてね。何してんの?って聞いたら「精神統一」って(笑)。
──(mikako)空手から学んだ極意でしょうか。
Shunsuke:空手は…違うかもしれない(笑)。
──(mikako)負けず嫌いになれるというのは、きちんと向き合えているからですね。
Mol:飲み会とかでも、他のバンドの人とかとずっとドラムの話とかしてるよね。
──(mikako)それでは、ShunsukeさんからみてMolさんは?
Shunsuke:イケメン。
Leno:それは嫌がるよ(笑)。
Shunsuke:ちょっとマイケル・ジャクソン的なスター性…クールな感じがありつつも、実は1番イかれてる。
──(mikako)1番イカれてる?
Leno:そう、猫かぶってるんすよ。
Mol:かぶってねーよ(笑)。
Leno:世の中のBillyrromファンは、それを全然知らないからなぁ…どうやって伝えたらいいのか。
──(mikako)何かエピソードはあります?
Leno:言えないようなことばっかな気がする。
Shunsuke:ソフトなやつで言うと、夜景を見に山の頂上に言ったんですけど、そこでなんかよくわかんないけどMolがすげえテンション上がっちゃって、Rinを肩車しようとしたんです。けど、バランス崩して2~3万円ぐらいするイヤホンを落としてぶっ壊したんですけど、それ見てめっちゃ爆笑してるんすよ。
Mol:それ、5年前の話ですよ。
Shunsuke:近いのもあるよ。友達ちでベロベロになるまで宅飲みしてたんだけど、次の日に、そいつの家の冷凍庫に俺の免許証が入っている写真が送られてきて、その家の「お母さんが冷凍庫を開けた時に悲鳴あげた」みたいなLINEが来たんです。飲み会中に人の財布から免許証取って、人の実家の冷凍庫で凍らすという。。
Mol:それさ、ほんとに俺じゃないのよ(笑)。
Leno:俺じゃないわけないのよ。
──(mikako)記憶がないとか?
Mol:いや…違う…と思うんだよな。冷やした覚えないもんな…。
──(mikako)(笑)音楽以外のハマっている趣味とかはありますか?
Leno:僕はアニメが大好きで、最近はあんま見れてないんですけど、移動の時とかはずっと見てますね。
──(mikako)どういうアニメを?
Leno:いや、ほんとに何でも見ます。いわゆるSFチックなやつからちょっとスケベなものまで、何から何まで雑食で。
──(mikako)最近見たアニメは?
Leno:ちょうど今見てるのが『2.5次元の誘惑』。下心で見始めたんですけど、意外と熱いというか。コスプレをする高校生の話なんですけど、コスプレに対する世間の評価とか受け入れられてない現状とか、そういう部分もふくめ「それでも私はコスプレをするんだ、コスプレが大好きだから」みたいな、結構アニメから学ぶことって多いんですよね。自分が好きな気持ちを曲げないで、それを突き通すのは大事ですよね。
──(mikako)それはめちゃめちゃ大事なメッセージですね。
Leno:アニメって人生観を変えるというか、そんな気がします。
──(mikako)ありますよね。私は中学の時に、『桜蘭高校ホスト部』の主人公から「勇気を出すことの大切さ」を教わりました。
Leno:めっちゃ大事っすよね。その「アニメってすごいんだよ」っていう話をShunsukeとかにすると「あんまり2次元にめり込みすぎんなよ~」「俺は3次元、4次元だから」って。アニメを見下しているんすよ。
Shunsuke:見下してないし、そんな言い方はしてない。「ほどほどにしておきなよー」って言ってるだけ(笑)。
Leno:マジで良くないっすよ。そのうち誰かにボコボコにされる。
──(mikako)逆に、Shunsukeさんは何に興味が?
Shunsuke:僕は、なんて言うんですかね、アニメとかとは逆で、人間の話とか身体の話、脳みそとか意識とかとか、そういう話が好きで。
Leno:さっきこのスタジオに着く直前に、なんか超音波で身体能力とか拡張できるらしいぜ、みたいな話をしてた。
Shunsuke:そういう話が好き。人間が出せる力以上のものを発揮できる周波数があるらしくて、それが開発されてて、売られてはないけど、なんかレンタルで出されてアスリートとか俳優の方とか、職業に応じた超音波をレンタルしてるみたいな。
──(mikako)レンタル?
Shunsuke:その周波数を浴びたいなと思って(笑)。シズル感が上がりそうな超音波を。
──(mikako)無敵なドラムになりますね。Molさんはありますか?
Mol:僕はマジで唯一人生で続けられてることが「音楽」みたいな感じなんですけど、でも僕もShunsukeとそういう宇宙の話とかのYouTubeを一緒に見たりするんですよ。僕もそういうの好きなんですけど、この前ピラミッドの謎に関する動画を見ていたんですよ。ピラミッドと地球との関係に43,200という数字があるらしいんですけど、その次の日に、Shunsukeのケータイに「ピラミッド 43200」という検索履歴が残ってて(笑)、「あいつ、腑に落ちてなかったんか」って(笑)。
──みなさん、好奇心旺盛というか探究心が強いんですね。
Leno:そのうち陰謀論にハマりそうで(笑)。
Shunsuke:それはヤバい。
──(mikako)Billyrromという、何か別のものができるかもしれない(笑)。
Leno:変なこと言い出すかもしれない。「ビリーロムという神が…」って。そうなり始めたら、ちょっと止めます。
──(mikako)そして2025年には、『WiND』を引っ提げてのツアーが始まりますね。
Shunsuke:はい。2025年2月に<Billyrrom Oneman Tour 2025 WiND>を開催します。北海道、仙台、東京、大阪、名古屋、福岡の6都市をまわります。
──(mikako)気合は…
Mol:十分でございます。でも6都市それぞれに土地柄もあって、お客さんの感じとかも違うじゃないですか。それを存分に楽しみたいというか、その行く先々でお客さんとの化学反応が起こせるライブがいいなと思っています。
──(mikako)ツアーに向けた準備は順調ですか?
Leno:準備してんのかな。
Shunsuke:まだ各々で、全体の準備はこれからですね。
Leno:ライブ用のアレンジも考えなきゃなっていうところで、今アルバムの曲をいろんなライブとかイベントでやりつつ仕上げていっているイメージですね。
Mol:今年、夏フェスとか色々出さしてもらったんですけど、フェスってお目当ての人だけ見てもいいし、言ってしまえば見ても見なくてもいいみたいな空間じゃないですか。そこでどうやって初見のお客さんを惹きつけるかみたいな意味合いで、ライブの空間作りはすごく勉強したというか、成長するきっかけになった1年だったんです。それをワンマンでも出せたらなと思っています。「Billyrromの『WiND』ツアーはこういうものです」ってパッケージングしきったものをただ披露するのではなくて、窓口は常に開けておいて、その会場の空気感だったり土地の人だったりとか、それぞれの場所でそれぞれのライブができたらなと思ってます。
Leno:そもそもなぜライブを演るのかといえば、「踊ってほしい」んですよ。身体が踊るでも、心が踊るでも、どっちでもいいんですけど、踊るっていいですね。
Mol:非日常というかね。
Leno:みんな全てをさらけ出して、開放してカタルシスを得に来てください。
──(mikako)今後、Billyrromはどのような音楽を作っていきたいですか?
Mol:こういう曲をやりたい…みたいなものは更新され続けるというか、その時のバンドの空気感で変わってくると思うんですけど、結局自分たちの芯の通った音楽をいろんなところでやっていくということに帰結するんだと思っています。この6人でそれが続けられたらそれが1番いいかな。結局それかな。
──(mikako)今後の活躍に期待しています。ありがとうございました。
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