【対談】千秋(DEZERT) × 真緒(Sadie)、<This Is The “FACT”>直前に語る本当の原点「なんとしても対バンを実現させなきゃいけない」

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■バンドマン特権で1曲か2曲
■客席の最前列にいようかなと


──そこから関係が深まったりとかしてないんですか? 例えば2人で食事に行くとか。

千秋:ないです。きっと真緒さんは“誘ったら千秋くん、気を遣うやろな”とかって考えてしまうタイプの人だと思うんですよ。だから、こっちもどういうスタンスで行こうかなと。「いつでも飯誘ってください」と言ったら言ったで、逆に気を遣いはるやろうし…って、今はそういうせめぎ合いですね。それに僕は“接点”というものを大事にしている人間なんで、最初に好きになったときの感覚を一生忘れられないんですよ。なので、僕の中ではギスギスしたままでいきたいというか、メッチャ仲良くなって「ウェーイ!」みたいなのは違う。「いい後輩やで」とか絶対言われないようにしたいし、水を吹きかけられたときのキリキリした感じを僕は保っていきたい。

真緒:正解がわからん(笑)。

千秋:Sadieの復活ライヴが発表されたときだって、“これはフラグを回収するべきちゃうんか?”と、ファンクラブに入ってチケット買って最前にいってやろうかと思ったんですよ。だけどSORAくんに「それはDEZERTのプロモーションだと誤解されるから、やめとけ」と全力で言われまして。まぁ、結局ライヴが被って行けなかったんですけど、そもそも僕らが誘わなかったらSadieの年内のライヴは9月の主催だけだったんですよね?

真緒:そうですね。復活の2本と制作と、ライヴ自体は9月21日の主催イベント<THE UNITED KILLERS>のみだった。


千秋:まぁ、Sadieとのツーマンに関しては、本当に僕の一存みたいなところが強いんで。1曲目は「Under The Chaos」をやってもらわないと。思い出を再現してほしいですね。

真緒:いや、どうしよう!? リリースとかいろんな兼ね合いもあるので、軽率には言えないですけど、ライヴハウスで僕らを観て高揚したと言ってもらってるんで。千秋くんの思い出と希望は念頭に置きつつ、やっぱり攻めたセットリストでは臨みたいですね。

千秋:あとは今の僕らの立場上、結構好き勝手できる気がするから…これは冗談じゃなく、バンドマン特権で1曲か2曲、最前にいようかなと。

真緒:やりにくいわ!

千秋:いやでも、僕にしかできないじゃないですか。ステージで一緒に共演するかどうかはわかんないんですけど、単に演奏して終わりだとは思ってないんで。もちろん1曲目からいると世界が崩れてしまうというか迷惑かけるんで、それはしないですよ。ただ、大阪MUSEで上手最前に入ったときに剣さんが俺にハイタッチしてくれたから、この日もハイタッチしてもらわないと…ちょっと面白くないかなって。

真緒:じゃあ、僕も水を用意してもらって…。

千秋:いや、その後に僕もステージがあるんで、水はかけなくていいです! メイクが取れるんで!


──とりあえず、ここで剣さんファンにお願いしておきましょう、「当日、最前に入れてください」って。

千秋:うん。上手ちょっと空けといてって。

真緒:言うて大丈夫か(笑)。

──逆にDEZERTとしては、どんなパフォーマンスをしようと考えてますか?

千秋:この日に関しては、僕、ステージのエンタメ性だとか、Sadieのお客さんを武道館に連れて行くんだとか、そういうことはまったく考えていないんですよ。もう“どう楽しもうか?”っていうことしか考えてない。とはいえ、どうしても武道館というものがチラついてしまう時期だろうから、とにかくSadieのお客さん、ウチのお客さん関係なく、来てくれる人に対しての強い想いを音楽で伝えたいです。

──なるほど。

千秋:だって今、チケット代高いじゃないですか。僕が大阪MUSEに行ってた頃なんて、チケット代3000円とかでしたよ。それでも学生からすると高かったのに、今はもう6000円、7000円とかが当たり前ですからね。それだけ払って来てもらった大阪BIGCATという空間で、Sadieというライバル…あえてこの言葉を使わせてもらいますけど、そのライバルと音楽を鳴らすという意味において、特別な日にしたい。俺の思い出を補完するのはもちろん、来てくれた人にとっても、2024年の1つのハイライトにしたいですね。さっき言ってもらった「脂が乗った状態」っていうのは自分でも感じているので、ちょっとSadieのメンバーを困らせようかなと目論んでます(笑)。


真緒:僕からすると、DEZERTってワクワクするバンドなんですよね。昔は後輩バンドなんてまったく興味なかったのが、今は挑戦的なヤツとかシーンを変えていこうとしているヤツを見ると、すごく面白いなと思うんです。日本武道館というひとつの目標を目前にしているアーティストということでリスペクトもしているし、やっぱり応援したくなっちゃうんですよ。だからSadieのお客さんを武道館に持っていく云々じゃなく、僕からしたら、むしろ「見てこい」と言いたい。各世代、男女共にいろんなエンタメがたくさんある世の中で、ヴィジュアル系というものを今、もしくは過去に愛している人たちに、時代の移り変わりというものを見届けてほしいんです。これは僕たちのファンに限らず、今、この記事を読んでいる方々全員に伝えたいことではありますね。

千秋:ありがとうございます。そこまで言ってもらうと、僕も正直な気持ちを返さないといけないんで…一言だけ。1曲目、「Under The Chaos」でお願いします!

取材・文◎清水素子
撮影◎西槇太一(DEZERTライブ)/Rizin Aoki (Sadieライブ)

■<DEZERT Presents【This Is The "FACT"】TOUR 2024>

10月05日(土) 名古屋DIAMOND HALL
 vs lynch.
 open16:15 / start17:00
10月20日(日) 大阪BIGCAT
 vs Sadie
 open16:15 / start17:00
11月15日(金) Zepp Shinjuku
 vs MUCC
 open17:00 / start18:00
https://www.dezert.jp/news/detail/28549


■<DEZERT SPECIAL ONEMAN LIVE at NIPPON BUDOKAN「君の心臓を触る」>

2024年12月27日(金) 東京・日本武道館
OPEN 17:30 / START 18:30
(問) SOGO TOKYO 03-3405-9999
▼チケット
全席指定 ¥6,600(税込)
※未発表音源「オーディナリー」CD付き
※営利目的の転売禁止
※未就学児童入場不可
特設サイト https://dezert-budokan.com/




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