【レポート】稲葉浩志、『只者』発売記念トークイベントで「じっくり思い切り作ったアルバム」

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稲葉浩志の<ニューアルバム『只者』発売記念トークイベント>が6月25日、タワーレコード渋谷店にて開催された。同イベントは6月26日にリリースされるソロ名義としては10年ぶり6枚目のニューアルバム『只者』の発売を記念して行われたもの。TOKYO FM番組『JA 全農 COUNTDOWN JAPAN』(土曜日13:00〜13:55)のパーソナリティであるジョージ・ウィリアムズと安田レイを迎え、公開収録形式で実施された。

◆稲葉浩志 画像

稲葉浩志がラジオの公開収録を行うのは約8年ぶり、同番組への出演は今回が初となる。会場に集まった100名は抽選で選ばれた幸運なファンたち。開演時間の19時が迫り、主役の登場を今か今かと待ちわびていた。

ジョージ・ウィリアムズと安田レイに続いて、稲葉浩志がステージに登場すると客席の大きな拍手と大歓声が。まずはファンのいる前で、メディア向けのフォトセッションが行われた。カメラマンより「もう少し笑顔でお願いします」とリクエストされると、ファンから盛り上げるような歓声や拍手が送られ、稲葉は少々照れくさそうに笑顔でこれに応えて、さらに熱気がヒートアップした。


集まった100名のファンを前に「近い距離なんでね、ライブとも違うので、おもしろいです」と稲葉。対するファンは至近距離で会えた喜びを拍手や「最高!」という叫び声で伝えた。

トークイベントの序盤は、安田レイも観に行ったというZepp Haneda (TOKYO) 6DAYS公演<Koshi Inaba LIVE 2024 ~en-Zepp~>から。安田曰く「セトリが毎日違うってことを聞いて。私もシンガーですけど、絶対真似できないと思いました」と驚きを語った。6日間にわたって行われた<en-Zepp>は、1stアルバム『マグマ』から最新アルバム『只者』までのアルバム6作品を中心に1公演1作ずつ披露。これは「その後にアリーナツアー開催が決定していたので、6日間、違う色を出せたら」という稲葉の発案で行われたものであり、「ライブで初めて演る曲もあって、楽しかった」とのことだ。

そしてトークイベント本編では50周年を迎えた同番組に準えて、稲葉浩志のヒストリーを探る内容のトークが展開。稲葉の音楽ルーツを探る質問などが複数投げかけられた。以下、その一部を抜粋してお届けしたい。

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ジョージ:“音楽の道へ進みたい”と決意したのは、いつ頃でしたか?

稲葉:あまり“音楽で食っていこう”という感じはなくて、B'zでデビューすることが決まったときに、“やるんだな”と思ったという(笑)。当時は右も左もわからない状態だったので、“どうしようか”と考える余裕もなく、流れに乗って。

ジョージ:最初にステージに立ったのはいつ?

稲葉:最初は、高校の文化祭です。友人がギターを弾いていたので、バンドを組んでボーカルとしてステージに立ちました。当日は緊張しましたし、練習するにも田舎なのでスタジオがそんなになかったし。なにも気にせずに歌っていたら、声が潰れてしまって、僕自身は本番であまりうまく歌えなくて…苦い思い出です(笑)。プロとしての初ステージも緊張しましたね。照明もあるし、衣装も着ているけど、MCとか自分のスタイルもまだできてなくて。松本(孝弘)さんはプロとしての経験も十二分にあったので、頼りながらやっていた感じでしたね。ただ、やっぱり歌うことは楽しいので、ライブをやり切るたびにひとつずつ乗り越えて、積み重ねてきた感じです。


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さらにトークは、1stアルバム『マグマ』でのソロデビューから27年、前作『Singing Bird』から10年ぶりにリリースされるアルバム『只者』の話へ。

ジョージ:『只者』はどういうアルバムですか?

稲葉:前アルバムから10年も経ったという自覚はなかったんですけどね。焦らずマイペースに。デモが溜まっていたので形にしたいなと思っていたので。この期間にじっくりと向き合うことができたかなと思います。

ジョージ:10年分のストックが収録されたんでしょうか?

稲葉:基本的には、ここ3年くらいの間に作ったものが多かったです。コロナ禍で家にいた時間が長かったので、その時間に作りました。

ジョージ:アルバム『只者』に込めた思いは?

稲葉:タイトルは奇をてらったわけではないんですけど、クリエイターとしては自分のことを普通だなといつも思うんです。そういう認識のもと、どこまで努力できるか工夫できるかを、前向きに卑屈にならないで、ここまでできるぞというチャレンジする喜びを感じながら、『只者』というタイトルで行こうと思いました。

ジョージ:「NOW」は、どういうシチュエーションでできた1曲でしょうか?

葉:昔から存在する曲ではあったんですけど、歌詞的にはロシアのウクライナ侵攻のことがあって、徴兵されていったりもする。“明日何があるかわからないな”と強く思って。“NOW”という現在がいかに全てであるかを何か言葉にしたいと思って作った曲です。


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また、トークイベントの後半には、現在開催中のアリーナツアー<Koshi Inaba LIVE 2024 〜enⅣ〜>で故郷・岡山の津山文化センターを訪れることに触れ、津山市について語る場面も。

「高校までずっと岡山にいたのですが、高校で初めてステージに立ったというのもあって、原点といえば原点ですよね。よく行っていた場所は、今はだいぶ様変わりしているけど商店街が賑やかで、毎日のように行っていました。すごく久しぶりに帰ってもすぐに馴染む、不思議な感じはします」と熱い思いを述べた。

しかし、故郷・津山市でライブを行うことについては「決してやりやすくはないですね(笑)。客席に知り合いが見えたりするので、“誰だっけな?”って(笑)。結構いい席にいる可能性がありますから。うまく対処していきたいと思います」と話し、会場を笑わせた。

さらにイベント終盤には、ラジオリスナーからのメッセージにリアクションする一幕も。「アルバム『只者』制作までの裏話を教えてください」という質問に関しては「裏話はないかな」と言いつつも、「これまで正式には発表していなかった「cocoa」という曲があって。20年ぶりに録り直しました。結構キーが高い曲で、歌い方も今とは違うんですけど、歌ってみると歌いやすくて」と20年の時を経てもいまだパワーアップしていることを感じさせるコメントも。

イベントの最後に「10年ぶりのソロアルバムは、じっくりと思い切り作ったので、ぜひ聴いてください。ライブもぜひお越しいただければ」と語るとファンからは拍手が起き、「稲葉さーん」というファンからの呼びかけが飛び交うなか、手を挙げて会場を去っていった稲葉。約50分間のトークイベントが大盛況のうちに終了した。

なお、同イベントの模様は6月29日放送の『JA 全農 COUNTDOWN JAPAN』内でオンエアされる予定だ。

取材・文◎於ありさ

■TOKYO FM番組『JA 全農 COUNTDOWN JAPAN』

TOKYO FMをはじめとするJFN38局ネット
土曜日13:00〜13:55
※同イベントの模様は6月29日放送回でON AIR予定

■6thソロアルバム『只者』

2024年6月26日発売
【PREMIUM EDITION (CD+DVD)】BMZV-8067 ¥8,800(税込)
▼初回出荷生産分のみ特別仕様
・ロングボックス仕様のパッケージ
・撮り下ろしフォトを使用したロングポスター[A]封入(H655×W145mm)

【PREMIUM EDITION (CD+Blu-ray)】BMZV-8068 ¥8,800(税込)
▼初回出荷生産分のみ特別仕様
・ロングボックス仕様のパッケージ
・撮り下ろしフォトを使用したロングポスター[B]封入(H655×W145mm)

【通常盤 (CD)】BMCV-8069 ¥3,520(税込)


▲PREMIUM EDITION 表面


▲PREMIUM EDITION 裏面


▲通常盤

▼CD収録曲 ※全形態共通
01. ブラックホール
02. Starchaser
 『TCK(東京シティ競馬)』2024年度CMイメージソング
03. Stray Hearts
 フジテレビ系木曜22時ドラマ『あなたがしてくれなくても』主題歌
04. 我が魂の羅針
 スマートフォン向けゲーム『アスタータタリクス』エンディングテーマ
05. VIVA!
06. NOW
 Reebok「INSTAPUMP FURY 94 MAGMA」CMソング
07. 空夢
08. Chateau Blanc
09. シャッター
10. BANTAM
 日本テレビ系『スッキリ』2月エンディングテーマ
11. 気分はI am All Yours
12. cocoa



▼DVD / Blu-ray 収録曲
<Koshi Inaba LIVE 2023 ~en3.5~>
01. 愛なき道
02. The Morning Call
03. Stay Free
04. Golden Road
05. I AM YOUR BABY
06. Salvation
07. 念書
08. 正面衝突
09. BLEED
10. 静かな雨
11. 波
12. Little Flower
13. NOW
14. Okay
15. YELLOW
16. 羽
17. 遠くまで
18. ハズムセカイ
19. あの命この命
20. BANTAM
21. CHAIN
22. oh my love
https://bz-vermillion.com/news/240517.html

■<Koshi Inaba LIVE 2024 〜enIV〜>

6月22日(土) Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場) ホールA
6月23日(日) Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場) ホールA
6月29日(土) 有明アリーナ
6月30日(日) 有明アリーナ
7月06日(土) 大阪城ホール
7月07日(日) 大阪城ホール
7月13日(土) マリンメッセ福岡B館
7月14日(日) マリンメッセ福岡B館
7月20日(土) Kアリーナ横浜
7月21日(日) Kアリーナ横浜
7月27日(土) 宮城・セキスイハイムスーパーアリーナ
8月05日(月) 札幌文化芸術劇場hitaru
8月07日(水) 函館市民会館(大ホール)
8月13日(火) 津山文化センター
8月14日(水) 津山文化センター
8月17日(土) 広島グリーンアリーナ
8月18日(日) 広島グリーンアリーナ
▼サポートメンバー
Drums:Shane Gaalaas
Bass:徳永暁人
Guitar:Duran
Keyboard:Sam Pomanti
https://bz-vermillion.com/news/231201.html

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