【速レポ】<SATANIC CARNIVAL>FIGHT IT OUT、押し寄せる極悪爆音にフロア狂熱
今もまだ、耳の調子がおかしい。PCのキーボードを叩く音が遠くに聞こえる。原因は明らか、FIGHT IT OUTだ。
サウンドチェックの時点でEVIL STAGEに極悪な音が鳴り響いた。自分のような初見の人間でもグッと惹きつけられる、目の覚めるようなハードコアサウンド。普段立つことのない大会場での鳴りを確かめるかのように、ゆっくりザクザクとギターが刻まれるたびに胸が高鳴る。ステージに目をやると、両サイドには大量のギャラリーが集まっていた。
◆ライブ写真
「やるぜ」というYANG(Vo)の合図とともに、音の暴力が濁流のように押し寄せた。それに反応して、自分のそばにいた父親と思しき男性が、隣にいる幼い娘の頭にかかったイヤーマフがしっかり彼女の耳を覆っているか確認していた。当然だ。大人でも身の危険を感じるほどの爆音である。ブラストビート、ビートダウン、今日一番暴力的な音が鳴っていたのは間違いなくここ。それは最も気持ちのいい音でもあった。
ステージからは轟音とともにストロボライトの強烈な白光が襲いかかる。すべての瞬間が脳裏に焼き付いている気もするが、ステージで何が起こっていたのか思い出すのが難しい。トランス状態に陥っていたのかもしれない。サウンドこそ違うものの、約7ヶ月前に同じ場所で繰り広げられたVMOのライブを思い出した。
これに対してフロアはどう反応したのか。ほどよく余裕のあるスペースで何人もの観客がフロアの真ん中で腕をぶん回していた。強烈なビートダウンが訪れると、モッシュピットが大きく広がる。輪の中心は見えなかったが、ステージではなくピットに向けて多くのスマホが向けられていたことから、何が起こっていたか想像に難くない。
「SKEPTIC」で、さらなる燃料を投下。そして、轟音の隙間からなんとか聞き取れた「あと3曲」というYANGの言葉にフロアがざわめいた。まだ10分も経っていなかったからだ。おそらく、今日彼らが披露した曲は最大2分にも満たない。平均1分半以下だろう。予定より少し遅れて始まったライブは、大幅に巻いて終わることになる。
終盤近く、YANGはステージを降り、フロアへ突入。そこには彼と同じように上裸になった男たちが暴れ狂い、誰がYANGなのか見失うほどの混沌が起きた。ピットにいなくてよかった。
15分にも満たないパフォーマンスは見る人によっては地獄絵図。しかし、あの場に居合わせた多くの人間にとっては天国だった。短時間とはいえ、心の底から満足できるライブだったことは言うまでもない。これだからサタニックは楽しい。改めてこのフェスの存在に感謝したい。耳の調子はまだ戻らない。
取材・文◎阿刀大志
撮影◎瀧本“JON”...行秀
■セットリスト
2. ANNOYING
3. THAT'S SAGGIN
4. False Killer
5. SKEPTIC
6. THREAT
7. CRASH THE BOX
8. Useless Society's Affair
■<SATANIC CARNIVAL 2024>
・物販 / FOOD AREA:start 9:30
・ライブ観覧エリア:open10:00 / start11:00 ※21:00終演予定
▼出演者 ※28組
04 Limited Sazabys
HIKAGE
10-FEET
HOTSQUALL
Age Factory
Ken Yokoyama
バックドロップシンデレラ
Maki
The BONEZ
NOISEMAKER
BRAHMAN
マキシマム ザ ホルモン
Dizzy Sunfist
OVER ARM THROW
dustbox
Paledusk
ENTH
ROTTENGRAFFTY
Fear, and Loathing in Las Vegas
サバシスター
FIGHT IT OUT
SPARK!!SOUND!!SHOW!!
FOMARE
SHADOWS
ハルカミライ
四星球
HEY-SMITH
[OA]WHISPER OUT LOUD
▼チケット
・オフィシャルHP先行 ¥10,800
・各種プレイガイド先行 ¥11,000
・一般 ¥11,000
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