【インタビュー】BLACK DIAMOND、1stアルバムに輝く地球上で最も硬い絆「走り続けて探し続けて、今やっと掴んだ」
■女性のエンパワーメントを発信し続けたい
■誰かの憧れや支えになれるような活動を
──ミュージックビデオとは別に公開されているショートフィルムは6分24秒の短編映画ですが、どういう発想から制作されたのでしょうか? ちょっとピリッとする瞬間もあるストーリーですが。
L.V:「Love ya Forever」のミュージックビデオはもともと、“ロードムービーっぽいものを撮りたい”っていうアイデアが前提としてあったんですね。プロデューサーからは、「ミュージックビデオと一緒にショートフィルムも撮っちゃおうよ」っていうリクエストがあったので、ショートフィルムはミュージックビデオをもっと深掘りしたストーリーを描いたものとして、同時進行で撮影したんです。まず、台本の第一稿をもらったタイミングで、メンバーやスタッフで全体ミーティングをして内容を精査したので、ストーリーは二転三転してるよね?
MIIRO:結構変わりましたね。最初のアイデアは、私の葛藤や苦悩にフォーカスされたストーリー展開がメインだったんです。ただ、それだと「SING YOUR DREAM」のミュージックビデオとかぶってしまうので、別の物語として作っていって。
L.V:撮影も、時間の関係で撮りきれなかったシーンがあったり、編集過程であえて使わない選択をしたシーンもあったり。だから、ストーリーの途中でいきなり私が「ふざけんなよ!うちらの何がわかるっていうの!?」ってキレるシーンがあるんですけど、それを先日のリリースイベントで、“何にキレてるんだろう?”ってファンの方々が思っていたことが発覚して(笑)。実際、何にキレてるかわからない仕上がりになってたりするんですけど(笑)。でも、お客さんに説明したら、「あ、なるほど~!」となっていました。
──実際、何にキレてるシーンなんですか?
L.V:ラスサビ前に、私たちに対する誹謗中傷コメントみたいな映像が出てくるんですけど、それに対してキレているんです。そのコメントが印刷された紙を見て文句言ってる私に、ツンデレのANRIが「(そんなのが嫌なんだったら)じゃあ、歌わなきゃいいんじゃない」って言うシーンで。
MARY:すごくピリッとするシーンだよね。
ANRI:でも、監督曰く「もっとツンを強めにしたほうがよかった」らしいです。私本来の優しさが演技に出ちゃったかな(笑)。
──衣装や機材を積んだワゴン車で移動するシーンがありますけど、バンドマンのロードムービーっぽさも感じました。
L.V:私たちのマネージャーが元々バンドを手掛けていた方なので、“バンドあるある”的なちょっとしたいざこざや絆を入れた映像作品にしたいっていう願望もあったのかな。ちなみにそのシーンは友だちから「L.Vちゃん、一回も車から降りないよね」って言われたんですけど、完全に私は運転手役です(笑)。
ANRI:私はカフェでその車を待っているんですけど、迎えに来たらすぐ後部座席に座って。MARYとMIIROが荷物を積んでくれて、私は何もしてないという(笑)。ただただカフェに迎えに来てもらって、車が来たらすぐ座ってスマホをいじるっていう。
L.V:そう(笑)。私たちは、しもべ1としもべ2と運転手だから(笑)。ANRIは車の上座、一番安全な運転席の真後ろに座って動くことがない。メンバー間の関係性がそこに表現されているよね(一同笑)。
──それぞれの役割が描かれた短編だと(笑)。
ANRI:あのショートフィルムの関係性があながち間違っていないっていう意味では…もちろんしもべとかは全然ないですけど、L.Vは本当にこのユニットの舵を切ってる運転手みたいなところがあるじゃない? それは本当に伝えたかったんだよね。
MARY:そうかもしれない。BLACK DIAMONDでそういう位置にいるのがL.Vというか。
ANRI:L.Vは記憶力がめちゃくちゃいいので、「あのときにあの人、こう言ってたよね」みたいな感じで、私たちの道筋を全部覚えてるんです。だからBLACK DIAMONDの活動の中でも、「はい、そこは左ね」って理解して舵を切ってくれる感じがあって。まあ、本当に運転免許を持ってるのはL.Vだけっていうのもあるんですけど(笑)。
L.V:ははは。本当にそう(笑)。
ANRI:「ちょっと~」って仲裁している感じもMARYらしいし、シクシクしちゃうかわいいところはMIIROっぽいし。存在感だけで何となく威張ってる感が出ちゃってるっていうのは私っぽいのかなって(笑)。
L.V:それは遠からず近からず(笑)。たしかに実像から遠すぎないメンバーの姿が見え隠れするので、ゆっくり見てほしいショートムービーですね。
──アルバムリリースを経て、シュートムービーも制作して、ますます夢や目標に広がりも出ていますか?
MIIRO:BLACK DIAMONDでデビューしてから、私個人の歌の活動のほうでも「BLACK DIAMOND好きです!」って声掛けいただくことが増えたり。もう1つのお仕事のほうでお会いした方から「見てます」って声をいただいたりして、活動が広がっていることを実感しています。それと同時に、「BLACK DIAMONDの活動でMIIROさんのことを知りました」と言ってくださる女性の方が増えていて、純粋に嬉しいですね。私たちが掲げてるテーマ“女性のエンパワーメント”をどんどん社会に発信し続けたいですし、女性の共感を得たり、誰かの憧れや支えになれるような活動をもっともっとできたらいいなと思っています。
MARY:去年春のデビューから初ライブとなった今年2月のZepp DiverCityワンマンまで、沈黙期間が結構続いたんですけど、こうしてアルバムリリースできたので、このアルバムを引っ提げていろんな土地でライブをしていきたいと思っています。結成当初掲げていた海外進出も少しずつ話が進んでいるので、皆さん楽しみにしていてほしい。
MIIRO:本当に国内外でいろいろなお話をいただいてるそうなんです。
MARY:うん。それまで擦り切れるぐらいアルバムを聴いてください。
ANRI:このデジタルの時代、擦り切れることはないけどね(一同笑)。
L.V:私たちのパワーを一番感じてもらえるのってライブだと思うんですよね。なので、やっぱりライブは今後もっともっとやっていきたいですし、この間のアルバムリリースイベントがすごく楽しかったんですよ。だから、ファンミーティング的な至近距離のイベントとか、そういう機会をもっと大事にしていきたいねっていう話をしているところです。
ANRI:BLACK DIAMONDとしてのイベント増やしたいよね。オンラインだけでなく。
L.V:この1年活動してきて、BLACK DIAMONDは、突然の告知とか急な発表事が多いんですよね(笑)。沈黙してたと思ったら、怒涛の告知ラッシュみたいな。なので、気づいたら“もう2ndアルバム!?”みたいな話も出てくるかもしれないなって。世の中の人から“早く2ndアルバムが聴きたい”って思ってもらえるぐらい、もっと力をつけて影響力のある存在になれるように頑張っていきたいと思っておりますので、まずはアルバムを手に取って聴いていただいて、私たちのパワーを感じてもらえたらうれしいです。
ANRI:私はアーティストを目指して13年前に一度デビューして。走り続けて探し続けてきて。ようやく今、アーティストとして自分たちのオリジナル曲が入ったアルバムをリリースすることができたんです。一緒に頑張れる仲間もずっとほしかったし、それを13年かけてやっと手に入れることができた…その思いを的確に表現できる言葉がまだ見つからないんですけど、それぐらい…とてもありがたいことだと思っています。これからは、どんどん良いライブをやって、大きな会場も埋め尽くしたいと思っていますし、それができると信じています。1stアルバムを手に取ったあなたはセンス抜群ですよ。 “もう見つけてくれたんですね”っていう気持ちでいっぱいです。これからもどんどん聴いてください。
取材・文◎岡本貴之
■アルバム『SHINING DIAMONDS』
2024年5月15日(水) WEBショップにて販売
DM-0024 ¥3,300-(税込)
DIAMOND MUSIC ON LINE STORE
https://diamondmusic.thebase.in/items/86129490
▼収録曲
01. Gain
02. SuperDuper
03. SING YOUR DREAM
04. BLACK FAIRY
05. Get Down
06. hungry spider
07. Rope
08. TOXIC
09. WILD WEED
10. I'll Shine
11. Ecstasy
12. Love ya forever
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