【インタビュー】AKi、4年ぶり3rdアルバムにありのままの姿「シドの物語のスピンオフであり俺のストーリー」

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■僕の根底にあるのは単純に言うと
■“ロックってカッコいいんだよ”ということ


──では、ソロ活動は良いこと尽くしですかね?

AKi:はい、めちゃくちゃそうですね。最近は、それがファンの方々にもすごく伝わっていて、とてもうれしいです。最初はソロ活動に対して否定的な声もあったんですよ。ソロを始めると「解散しちゃうんですか?」とか、不安になってしまう人たちもいるらしくて。でも、その気持ちもすごく分かるんですよね。それだけシドを愛してくれているから、応援してくれているから、不安になるのであって。最初はただただ“えっ? そんなふうに受け取らないでよ、なんで?”と思っていたけど、そう受け取られる理由を深く探ると、やっぱりシドを純粋に好きだからなんだなって。

──AKiさんとファンの方々との相互理解が深まっていったんですね。

AKi:だからこそ、“そうじゃないんだよ”ということを、続けることで証明したかったんです。ソロを始めてすぐに飽きたからやめるようなことはしたくなかった。僕も覚悟があってやっているので、少し上手くいかないことがあったからといって、“思ったのと違う”とか言ってやめることは絶対に嫌だったんです。だから、できないことをできるようにしていかなきゃいけない。“ベーシストだから”といって歌から逃げちゃダメだし。真剣に取り組んだ結果、シドの隙間ですけど、ソロが10年近く続いているのかなとは思いますね。「最初は不安でしたけど、今はすごく応援してます」というファンの方々の気持ちもどんどん伝わってきたし、ソロを応援してくれている人の気持ちがすごく分かる。シドを愛してくれているからこそ、そういうふうに思っちゃっていたんだろうなって。だから今は逆にうれしいです。

──シドのメンバー間の関係性に、ソロ活動はいい影響をもたらしていますか?

AKi:そうですね、たまにShinjiがフラッとライブを観に来てくれたりするし。

──先ほどもお話にありましたが、マオさんの気持ち、ヴォーカリストというものへの理解が深まったことによる変化もありますか?

AKi:特に僕がヴォーカルに挑戦したので、ヴォーカルの気持ちがやっぱり分かりやすいというのはありますけど。マオくんだけじゃなく、ドラマーとかギタリストに関わることも、ソロを経験してからより気持ちが分かるようになったというか。


──このアルバムを引っ提げたツアーが6月15日からスタートします。バンドメンバーは、ギターにHIROTO (Alice Nine.)さんと加藤さん、ドラムは影丸さんですね。HIROTOさんは2月3日の<AKi LIVE 2024「Birthday Bash!」>で、一夜限りのAKiスペシャルバンドの一員として参加されていました。あの時は咲人(G / NIGHTMARE)さん、Shinya(Dr / DIR EN GREY)さんという豪華メンバーでしたね。

AKi:いや~、もう奇跡ですね。自分の誕生日という名目を使わないと絶対できなかったと思う(笑)。「どこを観ていいか分からなかった」というメッセージがファンの子たちからめっちゃ届きましたよ。HIROTOと咲人くんは、それぞれのバンドの中で核となる二人で。プライベートでも親交があったし、“いつか一緒にやりたいな”と思っていたので、<Birthday Bash!>に誘ったんです。Shinyaさんは以前からいろいろなところで僕を助けてくださっていて。昔、<Birthday Bash!>を神奈川・川崎CLUB CITTA'でオールナイト開催した時(2018年2月2~3日)も来てくれて。最近はそれほど行けてないですけど、一緒にお食事に行っていただいたり、プライベートでもすごくお世話になっているんです。

──今年2月の<Birthday Bash!>の時点で、6月からのツアーにHIROTOさんがバンドメンバーとして参加することは決まっていたんですか?

AKi:はい、発表はしてなかったですけど。HIROTOは昔からの知り合いですし、彼と思い切り音を出してみたいなと思って。前に一度、僕のライブに飛び入りしてくれたこともあったんです。「AKiのライブでギター弾きたい!」っていきなり電話がきて、「じゃあ名古屋でやるから、おいで」と言ったら本当に出てくれたという。

──影丸さんとのつながりは?

AKi:イベント<V系って知ってる?>(2022年12月@日本武道館)で初めて会ったんです。打ち上げで、影丸くんが結構飲んでいる状態だったんですけど(笑)、シドに対する彼の熱い想いを聞きながら、すごくうれしいなと思いましたし、「何かあったら一緒にやろうね」と言っていたのが今回実現しました。スケジュールが合ったのが奇跡だと思っていて。こればっかりはタイミングですし、“二度とない”と言ってもいいぐらいのツアーだと思うので、ぜひ観に来てほしいですね。最高な夏にしたいと思います。


──豪華バンドを携えて真ん中に立つAKiさんは、ファンの皆さんにどんな姿を見せたいですか?

AKi:僕の根底にあるのは単純に言うと、“ロックってカッコいいんだよ”ということなんです。だから、自分の好きな音を思いっきり鳴らして、それに共感してくれて、楽しんでくれたら最高です。

──楽しみ方に対するリクエストはないですか?

AKi:“こうしてください”とかはあまりないかな。とにかく体感して、楽しんでほしいです。後ろでゆっくり観てもいいし、前でノリノリになって観てもいい。

──自由な空間になるわけですね。

AKi:そうですね。黄色い声援だけいただければ(笑)。

──インタビュー序盤で、ご自身の年齢のことも話題に出ました。AKiさんが思い描く、今後のアーティストとしての理想像を聞かせてください。

AKi:“今が一番カッコいいね”と言われる人になりたいですね。“昔は良かった”じゃなくて、“今が一番”と言われるためには、音楽もそうですけど、もっともっといろんなところで活躍しないとなとは思います。もちろんシドがあってのソロなので、いろんな意味で音を表現していきたいなって。

──これからもシドとソロを並走していかれるんですよね?

AKi:そうですね。素敵な音楽の旅をし続けたいなと思います。

──AKiさん自身はカッコ良くあるために、日常的にどんなことを意識されていますか? 例えばジムに通うとか。

AKi:実は、今日もジム帰りなんです(笑)。まぁトレーニングもそうですけど、僕はお酒が好きなのでいっぱい飲むことですかね。ストレスを溜めないことも大切なのかな。ただ、飲み過ぎると身体に良くないので、運動したり食べ物を節制したりして気を付けつつ。“0か100か”って生きづらいじゃないですか。意識するのはそのバランスですね。

──ツアー先でも、バンドメンバーの皆さんと宴が開催されるんでしょうか?

AKi:その予定ですけど、皆さんのご都合もございますので…(笑)。参加していただけるのであれば、ライブの話なんかしながら宴を、と思っております。

取材・文◎大前多恵
撮影◎hy (ライブ)

■アルバム『Free to Fly』


2024年6月5日(水)発売
【限定盤(2CD+ダウンロードカード)】
DCCA-131〜3 ¥6,600(税込)
※通販およびツアー会場にて販売
▼CD DISC 1
01. Devotion
02. ODYSSEY
03. OVERRUN
04. Free to Fly
05. FATE
06. Bluffing
07. Salvation
08. Colors
09. The Same Dream
10. Only One
▼CD DISC 2
01. Devotion DEMO
02. ODYSSEY DEMO
03. OVERRUN DEMO
04. Free to Fly DEMO
05. FATE DEMO
06. Bluffing DEMO
07. Salvation DEMO
08. Colors DEMO
09. The Same Dream DEMO
10. Only One DEMO
▼ダウンロードカード収録内容
・音源MP3データ(DISC 1収録音源のみ)
・「Free to Fly」Music Video
・Making of 「Free to Fly」
・セルフライナーノーツ
※CD/ダウンロードカードの収録内容は変更になる可能性がございます。

■<AKi Tour 2024 『Free to Fly』>


6月15日(土) 神奈川・Thunder Snake ATSUGI
7月06日(土) 愛知・名古屋ell. FITS ALL
7月07日(日) 大阪・OSAKA MUSE
7月13日(土) 埼玉・HEAVEN’S ROCKさいたま新都心VJ-3
7月27日(土) 東京・渋谷WWW
▼バンドメンバー
Guitar:HIROTO (アリス九號.)
Guitar:加藤貴之
Drums:影丸 (-真天地開闢集団-ジグザグ)


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